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2021年5月18日火曜日

お山のグルメ 位ヶ原山荘

山で食べると、なんでも美味しい。

特に冬山。熱い汁物をフーフーしながらススル。
汁が冷え切った体の芯に染み渡る。その汁に麺が入っているなら、言うことないね。

あれは乗鞍岳のBCに初めて行った時、位ヶ原山荘でうどんを頼んだ。それが気に入って、BCでタイミングが合えば頼むことにしている。晩秋に一人自転車でヒルクライムに行った時も頼んで、かじかんだ手を丼で温めながら、うどんをすすった。

位ヶ原山荘のうどん 一個の梅干がアクセント

ここのうどんは乾麺で、稲庭うどんのような姿と喉越しだ。上品に細くて、ちょうど良いコシがある。かけ汁は関西の影響があるのだろうか、関東にくらべると色が薄めで出汁感が強くて美味しい(注1)。

僕は新卒で就職活動をしていた時、ある関西の会社に内定をいただいた。で、内定者の顔合わせがあるので、来てくださいといわれて赴いた(注2)。

時間が中途半端だったので、街の蕎麦屋でうどんを注文した。着丼して汁の透明感にびっくりし、食べてさらにびっくりした。こんなお出汁がしっかり味わえるうどん、初めてだ。これは関西人が北関東のうどんをバカにするのも無理ないなって。(ざるうどん、汁にちょっと浸けて啜るうどんは、関東のも負けてないとは思うけどね)。

一番手前左がテラちゃん

このときは雪山宴会部の Re-Union だったな。ゲストスキーヤーのテラちゃんも一緒で、富士見沢を滑って山荘へ。

湯気も味のうち

テラちゃんが興奮する

部長、湯気でメガネが曇って味が見えません
なんだそれ、味が見えないってw  メガネ外せよ
メガネ外すと、近眼なので味が見えません 
部長は大丈夫なんですか?コンタクト?
いや、俺は前コンタクトだったけどレーシック
レーシックですか…お金持ちだったんですね (ほっとけ) 


彼はメガネを外して、丁寧に湯気を拭う

部長、メガネを拭いている間に麺が伸びてしまいそうで不安です
そーゆー時は、素早く拭くんだ、素早く。

いいことを教えてやろう。
丼に向かう前に、息を思い切り吸っておくんだ。

??

で、息をふーーーって吹いて、湯気を吹き飛ばしながら丼に近づく
そして目的のものを箸で掴んで、速やかに口にいれる
そして、メガネが曇らないように素早く遠ざかりつつ啜り込む

オォーーーなるほど
つまらない知識は豊富なんですね!(ほっとけ)

部長!! 息を吹きながら近づいたら、箸で梅干を突き落としてしまいました!!


僕、意外と梅干好きなんですよ〜困ったなーどうしようかな〜 

ビールを飲んで心を落ち着ける

どこで何を食べた時に、誰々があんなバカなことを言っていたな。そんなふうに、振り返る思い出がある。そんなあれやこれやが、僕の人生を豊にしてくれている。(あ、ちなみに上のテラちゃん発言はフィクションです)。

富士見沢を振り返るタッちゃん

今シーズンもタッちゃんとBCに行けなかった。
位ヶ原山荘、この冬は行けなかった。

早く雪が降らないかなぁ

おしまい

注1 僕が生まれ育った北関東は、食べ物の味が濃い。僕の奥さんは東北出身で、あちらも味は濃いはずなんだけど、彼女に言わせても北関東の味は濃いという。だから、関西の人とかに言わせたら、「あんさんたちが食うてはりますのんは、二本足の生きモンにあげるもんとちゃいまっせ」みたいな感じなんかね、知らんけど。

注2 この内定がなぜどうやって無くなって、別の会社に入社することになったのか。これにはすごく面白い話があるんだけど…とても書けないので省略。