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2025年5月29日木曜日

バックカントリーへの扉 祈りを込めて強く叩け (2/2)

バックカントリーへの扉 (1/2)では、一般的なBCへの扉を説明した。

…その一般的な扉がボクには開いていなかった。仕方なく他の扉を見つけてこじ開けた、そんな話をしてみたい。

連休が取れず、単発休みですら直前になっての出勤に変わるなんてことが良くある…そんなブラック企業がボクの職場だった。普通の社会人団体に加入することはまず不可能だった。

1990年代の初期、BCツアーを催行しているガイドさんはほとんどいなかった。白馬や北海道にはいたのかもしれないけれど、ボクが日帰りで行けるエリアには見当たらなかった。

んでボクは…単独でバックカントリーを始めることを決めた。

単独のバックカントリーはリスクが高い、それくらいは初心者のボクにもわかっていた。そこで、ボクなりに「これをやる」「これはやらない」という線を最初に引いた。

残雪期の水ノ塔山周辺

「これをやる」ということは、死なないためにどんなことをやるかということ。

具体的には、冬山の基本訓練(耐寒・ビバーク、ラッセル技術)、残雪期登山(アックス・クランポン、滑落停止、グリセード)、生活技術(衣服・糧食・燃料計画)、夏山登山(基礎体力向上と偵察山行)、BCギア理解(貼り付けシール、スキーリーシュ、3ピンバイン、凍結防止、メンテナンスなど)だ。

偵察兼ねて谷川岳

「これはやらない」というのは、ドツボにハマるような山行はしないということ。具体的には、厳冬期、高所、パウダー狙いのBCはやらない。連休取れないボク、山行の翌日は仕事がある。翌日出勤できなければ即誰かに皺寄せがいくから、必ず日帰りで帰ってこれないとまずい。

パウダー時期にBCに入らなというのは、単独で深いラッセルはものすごい時間がかかるから。スキー履いてても膝上まで潜るような深雪だと、500m 前進するのに数時間かかるようなこともある。

それに、当時のテレマークバインディングは、ビス抜けトラブルとかがありえた。ビスが抜けちゃうと、バインはブーツに残ったまま、スキーは流れてどっかに行ってしまう。そんなことになると、スキーが無いのでツボ足ラッセル…場所によっては夜通しラッセルしてもゲレンデまで帰れない。

そんなわけで、雪が落ち着いた残雪期、3月中旬以降を中心にBCに入るようになった。

ビバーク訓練も良くやった。日帰りなのだけれど、とりあえずツェルト張ってみたり、被ってみたり…

高峰山斜面

そうやって、「このくらいまでなら死なない」というのを理解してから、活動範囲を広げていった。ごく短いルートのBCとか、登ったところをそのまま滑る、シンプルなピストンコース。当時は山頂まで入れた浅間山とかね。

浅間山山頂
峰の茶屋から左に巻いて登って、偽ピークに上がり、そこから2段くらい段差を上がると山頂。

浅間山カルデラ

猛烈な北風が吹いていて、それが外輪山で火口への吹き戻しに変わり、吸い込まれそうになった。恐々とカルデラを見下ろしてから下降したが、風で磨かれ氷化したスロープの上に、畑の畔のような風紋が20cm…滑れたもんではなかったが、それも経験と割り切った。

テレマークスキーでの滑りはどうだったのかって?それは大丈夫だった。

ボクはスキーにどハマりしていて、ポールもコブも好きだったし、すべてのゲレンデがクローズしてからは、谷川岳のマチガ沢をハイクアップして7月ごろまで滑ったりもしていた(バカ)。

ポール練習

テレマークスキーは前傾過多だとすっ転ぶ。テレマークターンで転ばないように、前後のポジショニングを見直したら、普通のスキーも上達した。ポールのタイムも速くなったくらいだ。

ブレーカブルクラスト蹴散らす

ただ、あんまりテレマークっぽくない滑りだとは言われていたw

ダブルストック

コンディション悪くなると、ダブルストック(両方のポールを同時に突く)でリカバリーしたり。

サンクラスト 5mm

とりあえず…滑りで困ることはほとんど無かった。

娘背負ってトレーニング

背負子に娘を入れて、「大事な荷物を背負って滑る」練習もした。

至仏山オヤマ沢田代近辺

そんな感じで一つ一つ積み上げて、谷川岳や至仏山にも入れるようになった。

調子に乗ってた頃(日付は間違いです)

そうやって、ボクはバックカントリーへの扉を無理やり押し開けた。

そんなボクに大きな転機が訪れた、会社をクビになったのだw。

ボクは仕事は仕事、遊びは遊びできっちり分けようと考えていた。でも、誠心誠意頑張っていた仕事をクビになって、気持ちを切り替えた。むしろ、思いっきり自分の好きなことをやれる仕事はないか?そんなふうに考えて探したら…そんな会社に入ることができたのだ。その後の数年間は、ボクの人生のハイライトだった。そこの話は本筋から外れるので省略。

長くなったので、話を整理する。

もし、BCスキー・スノーボードに憧れているならば、できる準備をするべきだ。「山力」とボクらは呼ぶけれど、「体力」「生活技術」「滑走技術」を磨くこと。そうすれば、BCやっている奴らの視界に入ってくる。

一緒にBC入ってみる?

そんなふうに誘ってもらうためには、準備をしておくこと。準備していれば、チャンスは来るかもしれないし、準備していなければ、声すらかからない。

繰り返しになるけど、ボクにとってBCはずっと憧れの対象だった。そして、BCへの扉を、同じようにこじ開けようとしている人を、ボクは応援したいと思っている。BCへの扉、開けたいと思うならば、祈りを込めて強く叩き、叩き続けていればいつかは開くとボクは信じている。

忘れるところだった。

BCはそれなりにお金がかかる趣味だし、家族の理解と応援も必要だ。だから、良き家庭人であり、強き職業人(クビになってもなんとかなるような)であることも、ぜひぜひお忘れ無く。

なんか説教くさくなっちゃったな、まぁいいか

おしまい

2025年5月17日土曜日

サスペンションステム導入 RED SHIFT Shockstop stem

ブルベに代表される自転車のロングライドでは、「いかに不快感を排除するか」が結果を左右する。自転車に跨ったままで、長い時間を過ごすスポーツというか修行というか…そんな遊びなのだから、身体への負荷も大きい。

結果を左右するだけじゃなくて、清く正しく美しい勤労者として生きていくには…体調管理が大切だ。

シャチョー、今日休みます
なんで?
手が痺れてモノ持てません
なんで?
自転車で遊んでて…
クビね

まその、今時そんな労基法違反の職場は無いにしても、

「あの人、自転車乗った次の日は使い物にならないよね」

なんて言われたら…ねぇ?
そんなわけで、サスペンションステムを買いましたw

ステムに3万円弱…

いやその、これがイイモノであることはずっと知っていた。特にグラベルライドや、超ロングライドでの評価が高い。

でもなぁ、これに3万円かけるほど、ロングライドに力を入れるかわからないしね。

えぇ、そう思っていた時が、ボクにもありました…

ずっしり感

グラベル用途だけあって、デリバリー時(出荷時設定)のアングルは6度アップ。姿勢を起こして乗車することを想定している。

でもねぇ、最近思うんだけど…グラベルロードとか、エンデュランス系のバイクって、フレームがすでにアップライトじゃん?それに加えてアップアングルのステムとか使うと、身体起きすぎませんか?

ボクのRidgeback Ramble はグラベル・ツーリングバイクでアップライトなフレーム。てなわけで、エラストマー交換に合わせて裏返しして6度ダウンに変更。エラストマー設定は体重による設定レンジ内で一番ソフトに(動きやすい)した。

RED SHIFTの前に付けてたのがこれ、TRANZ-Xのアンチショックステム80mm

ストローク量2mm

タイポじゃなくて、ストローク量は最大3mmくらい(ブラケット位置)。

コラム取り付け位置に、うっすいショック吸収シートが挟み込んである。ほんでもって、コラムジョイントに、ピボット機能があるのです。ショックをうけると、シートが圧縮されて、ブラケット位置で数ミリ程度だけストロークする。

あんまり期待してなかったんだけど、それでもショック吸収にはそれなりに効果があった。200~300km程度ならこれで十分なくらいの効果。カーボンハンドルとか、バージェルよりは多少マシな感じになる。REDSHIFは、こいつの10倍ストローク量がある。だから、機能が優れているのは最初からわかっていた。

目立たない

この記事を書いている6/15日時点で、すでに2本(AJP200km、BRM600km)のブルベを完走した。効果には非常に満足している。
  • 上半身の疲労軽減  
衝撃に構えず、リラックスできる時間が増えるので疲れにくい
  • お尻のダメージ軽減  
ちょっと意外だった。体重を今までよりも多くハンドルに乗せられるので、お尻への負荷が大幅に減った。
  • ポジション改善  
今までは、衝撃から手を守るためにステムを短めにしてアップライトな姿勢をとっていた。REDSHIFTでは、1cm ステムを延ばし、サドルを5mm前に出した。本来とりたかった前傾姿勢を取れるようになり、風の抵抗が減り、ペダルも回しやすくなったと思う。
  • 下りコーナーの安定性改善 
荒れた峠道を下る時、振動・衝撃をいなすために、ハンドルへの荷重を抜くことが減った。蜘蛛の巣状に細かい割れ目があるような、劣化した舗装では、振動が激しいのでハンドル荷重を抜く。すると、フロントのグリップが低下するので、タイトなコーナーで膨らみやすくなる。サスペンションステム導入で、ハンドルを抑え続けることができる。コーナー手前のブレーキング、コーナリング中、タイヤに荷重を入れた状態でバイクをコントロールできるのは大きい。

以上のようなメリットがあるので、購入して大いに満足している。特に、オーバーナイトがある400km 超のライドや、数日間にわたるサイクルキャンピングなど、大いにお勧めしたい。ホントだよ

2025年5月16日金曜日

バックカントリーへの扉 祈りを込めて強く叩け… (1/2)

こないだ新入舎員のトミーを迎えて、ムジナ沢に行った。

夢にまで見たバックカントリースキーに来れて感動です

そんな嬉しいことを言ってくれた。

そうなんだよね、バックカントリー行きたいって人は割と多いと思う。
ただ、実際にバックカントリーを経験した人はあまりいない。

多分なんだけど、「バックカントリーへの扉がどこにあるのか」わからないんじゃないかなぁ。ボクはそう思う。で、ボクや周囲の人は、どのようにしてバックカントリーに足を踏み入れたのか、そんな話をしてみようと思う。

まず、王道なのは「山の関連団体」と「ガイドツアー」経由の入口だろう。

学生さんなら、山岳部とかワンゲルかな。雪山宴会部なら、アオッキーがワンゲル出身だった。社会人なら山岳会がある。兄弟舎では、モロちゃんとヨッちゃん。タカやんとトミーは、元社会人山岳会。

ここから入れるのは基本的には若い人。部活動なら学生でないと始められない。山岳会でも、募集は若手中心のはず。40歳を超えて、山未経験の入会は多分ハードルが高いんじゃないかな。

あくまでも噂でしかないけれど、山岳会によっては合う合わない相性問題もあるらしい。これにはリーダーや幹部の個性が、その会のキャラクターを大きく左右するせいもあるだろう。

その会が何を志向しているかと、会員一人一人がやりたいこととのミスマッチがあるだろうことは容易に推測できる。団体によって求める方向性が異なるし、あくまでも「冬期登山」の道具としてBCを考えているところは、スキーしかやらないってところもある。

こうした会のメリットとしては(本人次第だけれど)「基礎をしっかり学べる」のと、「頼りになる仲間ができる」ことかな。ボクも一時期山の会に所属していたけれど、そこは高所登山、クライミング、BCスキー・スノーボード、山岳パラグライダー、ホワイトウォーターカヤック、シーカヤック、長期縦走…錚々たる実績と経験のあるレジェンドが顔を揃えていた。

こうした入口から入ってきた人たちは、なんというか基礎がしっかりしていると感じる。
安全に関する意識もそうだし、一つ一つの所作を安心してみていられるというか…

ダイビング五体投地

本文には関係ありません

まぁ、やる時はやる、そんな人たちであることは…間違いない

もう一つの「ガイドツアー」は、ボクは参加したことがないので想像だけど、お金さえ十分にあれば無難だと思う。友人にもガイドさん(と元ガイドさん)がいるけど、あの人たちは本当にレベチ。知識・経験・体力・技術、すべてが桁違いの人たち。そうした人にガイディングしてもらって、初心者コースからスタートすればトラブル無しに安心して始めることができるはずだ。ここから入った人は、マサヨシ(Y溝さん)かな。

ボクはガイドツアー未経験なので、あんまり詳しく語ることは無い。ただ、ツアー参加者の人と話をして感じるのは、ガイドさんに全部頼ってる危うい人もいるように見える。

どこから入山して、どこに行くのか。なぜ今日このルートに入ったのか。なぜ今日のギアを選択したのか。エスケープルートはどこか。今日明日の天候見通しはどうか。現時点の標高はどれくらいで、ペースは計画通りか。緊急事態の時にとるべき行動は何か。コレをツアー参加者に尋ねたとして、どれくらいちゃんとした答えが返ってくるか… ボクはわりと疑問に感じている。

でもまぁ裏返してみれば、そうした参加者が多くても、事故なく楽しくツアーを催行できるガイドさんは本当にすごいということだろう。

40代半ばを過ぎ、子育てもひと段落し、収入面の不安も無いが山は初心者。そんな人がBCを始めようと思ったら、実際問題ガイドツアーが一番間違いない選択肢になるだろう。

学ぶ意欲のある人にとっては、ガイドさんからしっかりとしたノウハウを吸収できる。同じようなライフスタイルや趣味趣向を持った仲間と、巡り合うチャンスも多いのだろうと思う。

さて、この2つの入口「山岳団体」と「ガイドツアー」だけれど、人によっては選択しようにもできない問題が発生する。それは、土日祝日盆暮正月が休めず、有給を自由に取得するのが難しい人たち。

多くの勤労者がまとめて休めるタイミングで、山岳会もガイドツアーも計画を立てていくのだから、そこから外れた人たちは実際のところ参加の機会を失ってしまうことになる。

20代後半から30代半ばまでのボクがまさしくコレだった。会社は地方のブラック小売業。勤務は早朝から夜遅くまで。休みは週2日で、続けては取れず、有給取得は年間3日まで…

そんな環境だったから、ボクがBCに足を踏み入れるには単独でなければならず、単独は危ないからBCやらないという選択肢は無かった。

ボクにとってBCスキーとは、「夢にまで見る憧れ」の遊びだったし、ボクにとってBCスキーヤーこそが、「自然に対峙する真のスキーヤーである」、そんな風に思っていたから。

つづく

2025年3月16日日曜日

DAY30BC7カズくんBCデビュー そして買い物…

バックカントリー(BC)という遊びは、敷居が高い。

ギア高いよ…
ウェアも高いよ…
雪崩講習とかめんどくせぇ
ガイド頼まないとダメ?
簡単に死ぬんでしょ?
遭難したら、捜索費用で破産するんじゃない?

一部には、誤解による思い込みってのもある。
人はそんなに簡単に死なないし、救助費用だって公的機関によるものならタダだ。

当たってるのもある。

ギアは高いし、予備も必要だし、講習・訓練・経験も必要だ。

そ し て…  1番のネックになるのは…

大変な思いして始めたのに、楽しくなかったらどうしよう?

ってところだと思う。

そんな状況で「BC始めてみたい」という、前途ある若者は貴重。僕の張った蜘蛛の巣に引っかかってきたカズくんを、初BCに連れ出したという記録。

上州武尊も滑ってみたいっす!

BC未経験者を連れ出すに当たって、もっとも大事なのは…

「ガイド役への絶対的な信頼感」だと思っている。異論は認めよう…

先達の叡智、経験、そこから生まれる技術、体力、洞察力、リーダーシップ。
この人に着いていけば安心だ。そんな圧倒的な信頼感があってこそ…未知の山で心の安寧を得られるのだ。

山でのトラブルは事故につながるからねー
ギアの手入れは十分にするんだよー ←フラグ

そう声をかけながら、記念すべき第一歩を刻もうとした時…

あっ!

カズくんに貸し出したスノーシューのハーネスが破断した…
ウケるカズくん

コンディションはカッチカチのアイスバーン。
まぁ、沈まないからスノーシューなんかいらねーんだけどな…

クランポンは2セットあるのに、自宅に置いてきた…

ま、でも、今日のルートはほぼ平坦なハイクで、トレースにはバケツができている。BC初めての人を連れ出すのにちょうどいいルートだから、ツボ足でも大丈夫っちゃ大丈夫。

ゲレンデに戻るのにハイクがあって、そこが凍ってると苦戦するけど、コース取り考えればほぼハイクなしで戻って来れる。というわけで、様子見て引き返すかも?という前提で入山。

燃える男
カズくんに大丈夫なスノーシューを渡し、ボクはツボ足で後ろにつく。
いいペースで尾根を登り振り向くと、さっきまでいたゴンドラ山頂駅が遠くに見える。
皇海山をバックに
足取りも安定していて、楽しそうに先を歩くカズくん。

やばーい、超ラク〜
なんすかこのチートアイテム!

それか…?それはな、スノーシューって言うんだ、俺のな…
あっ、おい、早いよペースが、おいおい…

置き去りにしてたったか歩く
待ってーーーーー!!  ←先達の誇りが…

今度あっち滑りたいっす
日が出ないので雪面が緩まず、カリンカリンのアイスバーン。
感覚的には、傾いたスケートリンクで、表面が波打ってるみたいな。

雪煙なんて立ちません…
カズくんは、安定した滑りを見せるのだが驚きを隠せない。

ボクが今まで滑っていたゲレンデとは全然違います!
BCヤバイ!難しい!
こんなコンディションでも普通に滑るなんて…すごいです!

黙ってればバレないので言わなかったけれど、普通は入らないコンディションだった。

でも、春の至仏に行きたいって言ってるし、そのためにはBC最低2回くらい行ってないとだし、カズくんは JSBA Tech1まで 一発合格で到達しちゃった奴だし、ゲレンデで普通にバックフリップ・フロントフリップしちゃうし…

一緒に行くのがそんなカズくんでなかったら、入ってませんでした (笑)
手も板も沈み込まない氷盤
タイトなターンを決めて止まって一休みした時、カズくんが言った。

この…サーーーーーッッとか、シャーーーーーーッツとかの音なんすか?

えとねー…カズくんがターンの時に削り取った、氷の表面が、流れ落ちる音〜  


ほら、エッジで削れた粉というか砂つぶみたいな氷が、流れ降ってるでしょ?

あぁそーなんですねー、じゃぁ、転んだらまずい斜面ってことですかぁ?

そーとも言うかも〜 転ばなければ大丈夫ー

そんなホノボノとしたやりとりを交わしながら、下る。

#1の沢を落とす
今日は短いけれど、脱出が容易な1の沢を落とした。

動的バランス
このエリアのツリーはタイトだけど、ここの沢筋は比較的樹間が広いのだ。
裏を返すと、雪崩の走路になってるということなので、トップシーズンは気を遣う。

斜度のあるオープンなツリー
早めに切り上げてゲレンデに戻る。
まったくボードが沈み込まないので、減速要素が無い。ハイク0で戻って来れた。

もう一本行きたいっすね
BC初めてなのに、体力お化けのユーヤパイセンみたいな発言も飛び出した。
ゲレンデもコンディション悪かったので、早めに解散。
布デッキのMSRスノーシュー、ハーネスがもうダメなのでいっそのこと買い換えようと決断したのだ。

製造年月記載
今回改めて思ったけど、MSRのスノーシューはやっぱりプラスチック製のが好きだな。デッキの裏側に、製造年月が刻印されているから、使用期間管理もできるしね。

満洲飯店エビチャーハン
まだ早い時間だったので、エビチャーハン食べて。

肉の赤城屋で唐揚げ買って
モンベル高崎店で、顔見知りの店員さん(BCスキーヤー・割と偉い人みたい)の接客でスノーシュー買った。
Atlas購入!
そんで、やっぱりそろそろアイゼンの準備もしとくか…
というわけで、この間、山とスキーの店、「ドリームボックス石井」で買ったクランポンの調整をする。
G10 Wide 購入!
小足族の僕は、センターバーが余るので、3cm程度切断。
センターバー切断
そんなこんなをやっていたら、デジカメのほどほど望遠レンズが届いていた。

ZEISSレンズ購入!
そんな感じの、バタバタしながら過ぎた、カズくんのBCデビュー記念日。

これで懲りて、遊んでくれなくなったらどうしよう…

2024年11月24日日曜日

AJP楢葉240km 完走

11月から始まったAJPシーズン、残りのエントリーは4本。楢葉、猪苗代、裏磐梯…そして他の団体主催の1本。

裏磐梯は難易度高いのでDNF覚悟。他の3本を完走すればSPR…ん?
違う…裏磐梯DNFだと届かない…25キロ足りないじゃんか!

と に か く

取れる完走を確実に取っていくことが重要。
ということで、今回は楢葉出走。

本当は、猪苗代湖までヒルクライムが入る猪苗代を先にやっておきたかった。山間部が入ると寒いし、凍結の恐れも出てくるから。楢葉は海まわりで標高上げないから、もう少し後でも走れないことはない。

しかし、天気予報が「寒波来るで」「山は雨かみぞれ降るで」「強い北風が吹きまくるで」。

はい…問答無用で楢葉です。
磐城石川駅
今日も暗いうちにスタート。磐城石川駅あたりで明るくなるが、曇天で寒い。
楢葉走るのは二回目。なんとなくコースは覚えている。ヒルクライムして坂を下るとリカちゃんキャッスル。

リカちゃんキャッスル〜
キャッスルの裏手から回り込むコース取りになっているので、バックヤードとか、もろもろを先に見てから正面に出る。

なんか、プリンセスの寝起きの顔を見てから…着飾った姿を見るような感じで…盛り上がらない

そこからわりとしっかり坂を登らされて、海はまだか!ってボヤキが出て、坂を下ると海。
ここまで下り基調ではあるんだけれど、あんまり貯金が無い。
太平洋〜
茨城の海沿いなんて、九十九里浜みたいな感じで、スーパーたいらなんでしょう?
そう、浅はかな考えをする人もいるでしょう、何を隠そうボクもです。

でも道はなんども海岸線を離れて、小刻みにアップダウンを繰り返す。
国道の殺伐とした雰囲気を避けるためだろうか、コースは時として旧道に入り、車も人も少ないがちょっとアレな道を進む。

隧道〜
幸い海岸線で強い追い風を受けて、少しずつ貯金が増えた。
道はまた太平洋に出て、モニュメントの前で写真を取り、コンビニで補給をしたら残り1/3が始まる。

また太平洋〜
残り…1/3は…登り基調…
激しいヒルクライムはないけれど、しっかりした登り基調…
しかも…来るとき追い風だったので…帰りはずっと向かい風。

2/3が追い風
ええ、写真なんか撮ってる場合じゃありませんでした。
向かい風が激しい時は軽いギアでクルクルクルとゆっくり進み、風くんが油断した瞬間にスルって速度上げて、風くんにバレて風で引っ叩かれて、の繰り返し。

一つ助かったのは、直前でフロントアウターリングを交換しておいたこと。
ボクのグラベルロードバイク、ドライブトレインはMTBの9速を組んである。
フロントはちょっとイレギュラーだけど 38-26 にしていた。

ただ、フロントの端数差は10Tが標準で、これだと繋がりが悪い。
高速側と低速側のレンジを広く取りたいと思って、こうしていたのだけれど、結局高速側もそこまでいらないことが判明し…弱っ アウターをサイズダウンして 36-26に変更。

アウターリング交換
一度クランクを抜くので、BBも合わせて交換する。
クランクシャフトを入れるときに、BBのベアリングをほんのわずか押し広げて収まるので、基本的には再利用はできないと、どこかで読んだ気がする。
MTBのパーツは丈夫です
クランクを回しても回転の濁りは無いし、どろんこで遊びまわる前提のMTBパーツはブルベにも向いていると思う。重いけどね…

BBも合わせて交換

アウターが小さくなったおかげで、向かい風の登りでも心が折れずに頑張れました。

完走! 累計825km! 残り375km!

2024年11月5日火曜日

AJP只見280km 完走

AJP那珂川を無事完走して、翌日は只見を走る。
車中泊でロードバイクの隣に寝て、ふとみるとボトルケージが破断していた。

どうりで走行中に、シャカシャカ小さな異音がすると思った。
あっ…
これはフレーム下に付けているボトルケージで、ツール缶が差してある。ツール缶はわりと重量があるし、ケージを引き広げる形で負荷がかかるので、金属疲労で破断が出やすい場所ではある。

季節的にドリンクボトルをダブルにする必要は無いので、破断したケージは取り去ってしまう。残るフレーム内の2つのケージ、ダウンチューブ側にドリンクボトル、シートチューブ側にツール缶をセットした。

暑くなるまえに忘れずに増設しようっと
羽鳥湖高原道の駅
今日のルートは距離が長く、最初にエグい上りがある。
最初のチェックポイントを過ぎてから、ピークまでは絶対に押しが入る急坂。

んでもって、坂をピューっと降ってからもう一度峠を超える…鬼や鬼

いつも制限時間ギリギリのボク、今日はさらにギリギリになることを覚悟。なので写真少なめ。

このルートは実は昨年もチャレンジして、DNFぶっこいた。
チェックポイントのセブンイレブンをすっ飛ばして、只見に抜ける峠の手前で気がついてDNF。

赤べこ
只見に抜けて、川に沿って下り…くだ、くだらないね、なんだこれ?
ダム下まではそれなりに下りだけれど、そっから先は川の流れがすごくゆったり。傾斜がほとんどなく、河岸の起伏にそってアップダウンの繋がる道が続く。

ようやく写真ポイントの赤べこくん。

会いたかったよ
会津に出て、ここからまた猪苗代湖までヒルクライム…

がんばりなさいよ
途中で、いつも通りかかる会津ラーメンの店の前に出た。
今日も…食べる時間はないし、ランチタイム過ぎてるし、

あれれ?おかしいぞー?

今度こそは、ここに食べに来たい、そんな思いで通り過ぎました。

無事完走、昨日の那珂川と合わせて累計走行距離 400km SPR1,200kmまで残り800km!