ビーチパラソルを一回り大きくしたような形の屋根が、いくつか並んでいる。その下には幅の狭いベンチがいくつか置いてある。仮眠場所としてははなはだ心許ないけれど、疲労と眠気でこれ以上先に進む気力が無い。スリーピングバッグカバーに潜り込み、夜露で濡れて滑るベンチから、転げ落ちそうになりつつ寝た。
3時間のタイマーをセットしたけれど、2時間で目が覚めた。カロリーメイト主体の朝食を摂り、5時少し前にDAY2のスタート。
この近くにもいくつか快適な休憩場所があり…こっちで仮眠とれば良かったなぁ…熊出没注意の看板はあるけれどw
ここで足湯に入ったら沈没間違いなしになりそうなので…飲泉所で温泉をいただくのみで先へ進む…
ダム直下までは穏やかな登り坂が続き、ここから一気に堰堤上まで標高を上げる。当然ここは推し活…で乗り越える。奥四万湖の周遊道路は時計回りの一方通行。その一番奥がCP8の赤沢橋
| 広い屋根に広いベンチw |
| 四万川ダム |
| 赤沢橋 |
| もう野湯はありません |
周遊道から見る奥四万湖は随分と水量が少ない。
| 渇水中の奥四万湖 |
| CP9ロックハート城 |
| 藤原湖 |
| 奈良俣ダム |
| 防寒着・スリーピングバッグカバー・雨具 |
| 紅葉の木の根沢 |
| なんかの滝 |
膝の痛みはさほどないのだが、膝を庇っているせいかアキレス腱痛が周期的に来始めた。
樹林が少し薄くなった先でCP10坤六峠に到着。
| CP10坤六峠 |
坤六峠は、水上側からも尾瀬片品側からも何度か登ったことがあるが…今回が間違いなく一番キツイ…
ここから戸倉までのダウンヒルは、道が狭くて曲がりくねっており、斜度もある。陽が暮れる前に降り切りたいと思っていた。幸い日暮前に、老神温泉手前まで降ることができた。陽が落ちたのと、ここから先はまた補給ができないのでセブンイレブンで夕食。食欲が無く、買った弁当を半分くらいしか食べられなかった。痩せちゃったらどうしよう…
園原ダムの脇を下ったところのバス停で、1時間仮眠を取る。
ここから本日2つめの大ボス、赤城山の北面道路を登る。南側の前橋からだと標高差は1,300mくらいあった筈だが、北面からだと1,000m位なのが救いと言えば救い。だが…
標高差1,000m を、10kmで上がるってことは、平均勾配が10%…
いきなり直線的に標高を上げていく北面道路…サイコンの傾斜計で15%とかアホな数字が連続する。実際は10~13%くらいだと思うけれど、それくらいのところはもう諦めて押す。距離はせいぜい10km程度なので、2時間半も歩けばいいのだ…
| CP11赤城神社 |
実際はそこまで時間はかからなかった。北面道路のピークを超え、鹿の群れが集会を開いている中を「はいはい、ちょっとすみません、通りますねー」といいながら下って赤城大沼(おの)のほとりへ。赤城神社がCP 11、気温は一桁台で止まっていると震えが来るので早々に南面道路へ向かう。
周辺ではそこかしこからエンジンを吹かす音や、タイヤを滑らせるスキッド音が聞こえてくる。人様の趣味や嗜好をとやかく言うつもりはないけれど、自分がここで生活していたら、深夜にこの音を聞かされ続けるのは…勘弁してほしいなぁ…これじゃぁ宿泊を伴う観光地としても致命的だよなぁ…とも思う。
南面道路を下っていく時には、数十台以上の走り屋さん達とすれ違った。みなさん車線を跨ぐことなく、整然と坂を登って行った。
斜度と距離のあるダウンヒルは油圧ディスクブレーキが頼もしい。空っ風街道で左折してすぐ、CP12の開運河童大明神。ここは地元民でないと、見過ごしてしまいがちなスポットだけれど、以前ここから下ったあたりに住んでいたボクは見知った場所。色も最近塗り替えられたようで、地元で愛されている河童さま。
| CP12開運河童大明神 |
SR600 上毛三山はグンマーから一歩も出ない。これは地元民にとっては土地勘があるので有利であると言える。
ただし、他県との県境はほぼほぼ分水嶺で分けられている(渡瀬川・栃木県境は例外)。ということは「グンマーから出ない≒分水嶺を跨がない」ということ…で、これが心理的には、重大なDNFのトリガー要因だと感じた。
だってねぇ、赤城山南面の空っ風街道って、自転車乗りにとっては地獄よ?繰り返しやってくるアップダウン、しかも斜度がエグい。
厳しいアップダウンってさぁ、普通ならダウンヒルで加速して、惰性で対面のアップヒルを途中まで登れるじゃん?
ここねぇ…下り切った先がだいたいヘアピンカーブなのよwww
スピード出しすぎるとカーブ曲がりきれずにコースアウトしちゃうから、減速するでしょ?そうすると、カーブ曲がったところの「坂のボトムからキッチリ上り返し」ヨ。これがキツイwww
赤城山からの下り坂で、何度も思ったもん。
あぁ、ここで空っ風街道で左折しないで、スーッって降りちゃえば…帰れるんだなぁ、暖かいお家に…
分水嶺跨がないんだから、鏑川、烏川、吾妻川、利根川、笠品川、渡瀬川…主要な河川にそって伸びる幹線道路に沿って「坂を降れば」、ほぼほぼ前橋・高崎まで戻れてしまう。
もう疲れた、やめよう、そう思った瞬間に気づく「あぁ、ここから下り坂で自宅に帰れる」という安心感…やばいやばいw
克己心の維持が…このSR600コースの核心なんだなぁ…そう気づいた2日目は、道の駅くろほねで終わった。時刻はまたしても2時を回っていた…
DAY3に続く
