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2026年10月2日金曜日

谷川連峰馬蹄形縦走反時計回り・半周(白髪門in 清水峠out)

今年の自転車シーズン、「自分にとっての限界」的なやつに2つエントリーした。この間の1000kmブルベは、「距離と走行時間」がやばい。もう一つ残ってるのはSR600上毛三山、「距離と登り」がやばいやつだ。

そーゆー挑戦の前には、ちょっとハードなアクティビティを入れて調整をする。1000kmブルベの前には、AJP裏磐梯を走った。今回は、登山をトレーニングとして組み入れて調整をする。

経験上…自転車のヒルクライムに効くのは…登山。特に登山の下り坂で使う、腿の前側の筋肉は、自転車のヒルクライムで使う筋肉と同じ。そして、自転車だと膝の動きが曲げ伸ばしだけだけれど、登山だと左右にブレたり、捩れるような動きが入る。これが膝関節の側副靱帯とかに、いい刺激を入れてる気がする。

ということで、トレーニングがてら谷川連峰に出かけた。
折り返し点・清水峠の巡視小屋

あくまでもトレーニングなので、馬蹄形を半周。入山口は白毛門にして、反時計回りに歩いて清水峠か蓬峠で離脱。湯檜曽川沿いの新道を通って入山口まで戻る。

馬蹄形One-Dayだと、足の遅いボクは2時とか3時スタートになる。今回は半周なので、6時スタート。
白毛門への取り付き

最近は西黒尾根から谷川岳に登ることが多かったので、白毛門の急登は久しぶり。トレーニングのために、重い革製登山靴を履いているので、ゆっくり確実な足捌きを心がける。
尾根に出た

樹林帯を出て視界が開けた。
まだ先は長い

ここまでで追い抜いてきた泊まり装備のパーティは、ほぼほぼ清水峠の小屋で泊まると言っていた。今夜は結構混雑するのではないか…
谷川岳トマ耳〜一ノ倉岳の稜線

雲が切れたりかかったりしている。風は冷たく強いが日差しは強い。
朝日岳方面

白毛門から笠ヶ岳へと、何度か急登を交えて標高を上げていく。
風に揺らぐ笹原

結構疲れたなぁ、と思ったところで笠ヶ岳山頂。
少し降ると避難小屋。
笠ヶ岳避難小屋

ここで…泊まった記憶があるんだけれど…気のせいかな??
カマボコ型の小屋は割と快適

まだ元気はある

ここから朝日岳までは、小刻みな登り。
山頂付近に数人の登山者

振り返ったら、横を巻いてきた岩の形がシュッとしていた。
歩きやすいトレイルが続く

朝日岳山頂に着く。谷川岳周辺は雲が取れない。
朝日岳山頂

山頂広場の岩場

朝日岳の池塘群

天空の庭

宝川温泉方面への分岐を少し降ると、朝日の水場がある。10年くらい前までの山地図にはこの水場が載っていたが、最近のには無い。多分渇水のシーズンが何年か続き、使えないことがあったのではないか。

ここの水場は、馬蹄形・国境稜線主脈を縦走するとき、ルート直近の水場としてとてもありがたい存在だ。今日はそこそこの水量があった、給水パイプはつまりかけていたので、一度外して掃除をして戻す。
朝日の水場は使えた

再び稜線に戻り振り返ると、水場の下に広がる池塘群が見える。
池塘

朝日岳からここまで、登山道は木道になっている。
木道

小さな起伏を超えるあたりで木道は終わり、ジャンクションピークまで下り基調となる。
新潟方面は雲の中

白毛門からの日帰り登山者は、ほとんどが朝日岳で引き返す。そのため、朝日から先は登山者がめっきり減り、静かな山道となる。何人かのトレールランナーとすれ違う。馬蹄形ワン・デイの時計回りの人たち…流石にトレランは速いなぁ

ほどなくしてジャンクションピークに着く。
ジャンクション・ピーク

ここから、廃道寸前のルートが巻幡山方面に伸びている。一度は歩いてみたかったルートで、残雪期に何度か計画したけどそのままになってしまった。
巻幡山方面・難路

こうやって「一度は〜〜しておきたかった」ことを、ひとつひとつ諦めていく年代に差し掛かっていることを感じる。ここからの数年、いや、10年を、どうやって過ごしていこうか…そんなことを考えながら先へ進む。

清水・蓬峠方面

今日は蓬峠まで行くか、清水峠までにするか…蓬峠まで行くならもう一つ山を越えなければならない。清水でいいか…w
清水峠の三角屋根が見えてきた

久しぶりの登山靴なので、マメができかけていたい。下りはまだいいのだけれど、登りで足が踵によると擦れる。この時点で気持ちはすでに、清水峠から降ることに傾いていた。
避難小屋

久しぶりに来た清水峠の避難小屋。こんなに小さかったっけ?
奥にはトイレがある

豪雪地帯で季節風が吹き荒ぶ峠に建つ避難小屋は、窓が少なく内部は暗い。それでもここはトイレがあるので悪天候の時にはありがたい存在だ。ちょっと雰囲気がアレなので、ボクは使ったことがないのだが…

七つ小屋山への登り

蓬への登りをパスし、巡視小屋の三角屋根の脇からトラバース道に入る。ここが旧国道で、山腹を巻いて道が切り開かれている。
清水峠を振り返ると朝日岳の稜線

上州と越後を結ぶ主要幹線としてこの道は拓かれたのだが、歩いてみると廃道間近な理由がよくわかる。急峻な地形で、尾根からの沢は流れが急だ。積雪地帯なので、春先には雪崩が頻発し、土砂崩れや鉄砲水も起こる。

トラバース道が尾根を巻いている部分はまだ良いのだが、沢を横断するところは崩壊が進んでいる。登山道の幅が足1個分しかなかったり、路盤が消失していて飛び越えなければならないようなところもある。

踏み外したら、そこは下方向に寝た笹藪だったりして…止まるわけがない。

ようは、難しくはないけれど、ちょっと間違えたら死亡事故につながる。そんなトレイルが延々と続くので気が抜けない。


こんな沢が連続する

豪雪地帯に登山道を開くなら、基本は尾根筋を忠実にたどるべきだ。斜度が急な場所は、細かいスイッチバックで標高を稼ぐか、
ようやく尾根道に出た

旧国道から尾根道に出てすぐ白樺避難小屋。
白樺小屋

小さい小屋で敷地も狭いけれど良く手入れされている。
小屋から少し降ると、新道と旧道(旧国道)との分岐につく。旧道は閉鎖されていた。
旧道は閉鎖中

ここから旧道を辿ると、武能沢、芝倉沢、幽ノ沢を横切り一の倉沢とマチガ沢を渡って登山センターに出る。芝倉沢出合い周辺も崩壊が激しいので、頻繁に通行止めになっているし、今後どこまで維持されるのかボクは疑問に思っている。
武能沢が崩壊

旧道はトラバース道で、尾根を超え、谷を横切り等高線に沿って、クネクネと進んでいく。新道は尾根筋を一気に下って湯檜曽川に出て、川に沿って直線的に下っていく。当然のことながら新道のほうが歩行距離が短く、時間もかからない。

湯檜曽川に出て、下流に進むと武能沢、そこからほどなく芝倉沢の出合い。
芝倉沢

芝倉沢出合い

一の倉沢では崩壊でもあったのか、土砂のデブリで出合いは完全に伏流となっていた。
一ノ倉沢への分岐

やがて道幅が広がり、観光客の気配がするようになり、小さな沢を越えると東屋にでる。
東屋

東屋の脇には、キャンプ場といってもおかしく無い、快適なスペースが広がる。ここは林道のどん詰まりで、ボクは若い頃ここに来てタープを立ててその下にキャンピングコット(簡易ベッド)を広げて寝ていた。
旧駐車スペース

随分長い期間、車両が乗り入れていないようで、芝生の侵食が進んでいる。林道を歩いていくと理由が分かった。幹線道路からこの林道に入ってすぐのところで、橋が流されて車が入れなくなっていた。徒歩や自転車なら入れるので、静かなキャンプが楽しめそうな場所になっていた…トイレと水場はないけれど…

恒例のマメ祭り

帰宅してソックスを脱いだら、左足の踵にマメができていた。
マメができたことに気がついてからは、足の運びや体重の掛け方を工夫していたので破れてはいない。
ログはこんな感じ

グロス行動時間は11時間といった感じで、良いトレーニングになった。
脚力強化グッズ

結局、清水峠からのトラバース道が、想定よりもだいぶ大変だった。これなら大人しく七つ小屋山を超えて蓬峠から下降したほうが、結果的には早く安全に下山できたと思われる。

まぁ…こんなことを記録に残しておきながら…次もうっかり清水峠から降りちゃったりするんだろうなぁ…

おしまい

2026年9月21日月曜日

1,000kmブルベに初挑戦! 台風+秋雨でDNF トホホ

ボクは子供のころから、自転車で遠くに行くことが好きだった。

自分の力だけではるか遠くに行くことができる。そんな魔法のような乗り物の自転車が大好きだった。

社会人になってからは、自転車からは遠ざかった。だが、10年ほど前、50歳を超えてから、グラベルロードを手に入れた。そこから知識と体のアップデートを進めて、200km以上のロングライドをするようになった。

さらに長い距離への憧れが高じて、3年前にブルベを始めた。そして、600kmという「車だってキツイよね?」という距離のヤツを何本か完走した。そうなると、気になってくるのが1,000kmという…「新幹線だってキツイよね?」という距離のブルベだ。
スタート地点

この夏は、愛犬マメちゃんを見送ったりいろいろあり、身体ができていないので来年以降に挑戦しようと思っていた。けれど来年以降に挑戦するにしても、「まずは走ってみないと何もわからない」。ちょうど、地元発着で「フラット気味の1,000kmブルベ」があったのでエントリーして、DNF覚悟で挑戦してみることにした。

ルートはかいつまんで言うと、グンマーを出発して三国峠を越えてエチゴーに入る。そのままひたすら北上して山形に入り、そこから今度は太平洋に出て松島・仙台を通り南下。いわきで内陸に入って、幾つも小さな峠を越えて栃木を走りグンマーに戻る。
ルート全体図

グンマーから太平洋に行って帰ってくるとか、日本海に行ってくるとかは、何回かやっている。けれど、一つの旅で日本海と太平洋の海岸を延々と走るってのは未経験で、そこに魅力を感じた。

問題は…近づきつつある台風と秋雨前線。天気予報はほぼ100%雨!

まぁ、自然のあるがままを受け入れて走るのがブルベだと思っているし、おぉっ!今!オレなんかかっちょええこと言ったかも!! 長距離を走って峠を越えれば天気が一転するなんてことは普通にある。雨天走行も随分慣れたから、雨が降るなら降るで、準備を粛々とするのみ。細かいことだけど、チェーンルブ(オイル)は悪天候用を選択。
雨天用スーパードロドロルブ

このハイパー・ウォーター・プルーフ・ルブを入れて、その上から普通のウェットタイプのルブを入れて拭き取ると、雨天でも300km程度は油膜切れせず、動きが軽い状態になる。そんな感じで雨対策を済ませていく。

スタート地点に集まったのは20人程度、半分くらいはDNSしたようだ。まぁ、普通の人ならそうするよね…この台風が来てる予報なら。

1,000kmブルベの制限時間は75時間。今回のブルベ、スタートは午後1時で3回のオーバーナイトがある。先が長いので、焦らず、軽いギアでクルクル回すことを心がけて三国峠へ。
三国峠はまだ元気

明るくて視界が良いうちにダウンヒルを済ませて、予定よりだいぶ順調に進んだ。石打あたりで暗くなり、最初の夜間走行が始まる。

浦佐で田中の角栄さんにご挨拶。
田中の角栄さん@浦佐駅

やがて雨が降り出し、雨具上下とシューズカバーを装着。長岡・新潟は駅の近くを通過するのだが、酔客が多い。連休スタートで浮かれている皆さんと、夜中に雨の中自転車乗っているボクらの対比といったらない。

雨なので写真が無い…結局ちょうどいい仮眠場所を見つけられず、日本海に出た時には朝を迎えていた。

雨は降ったり止んだりを繰り返していた。道の駅笹川流れのあたりで天気が回復してきたので、雨具を脱ぎつつ朝食とする。
笹川流れ…自転車で来れるんだw

この辺りは大型車が通行禁止のせいもあって、とても快適に走れた。
向こうは佐渡ヶ島

食欲はあまり無いけれど、食べられるものを選んだ朝食。
道の駅で朝ごはん

雨具を脱いで身軽になって先へ進む。
海なし県のグンマーから、自転車でくる日本海はとても美しい。
日本海

気がついたら山形に入っていた。
山形イン

鶴岡で山中に入って東松島に向かうことになる。
名残惜しい気持ちで、目の前に現れた岩の写真を撮って日本海に別れを告げる。
なんかの岩

山形はお米の収穫時期を迎えていた。目の前に、形のいい独立峰が現れた。あとで調べてみたら、栗駒山らしい。

宮城県にいる、親戚のおじさんが山好きで、以前どこの山が好きかという話になった。その時このおじさんが「栗駒山が一番」と言っていた。ボクはまだ登ったことの無い山だし、北アや南アとかも登ったことのあるおじさんが、真っ先に「栗駒山」が一番と言った理由はまだ知らない。

でも、一度は登りに来てみたいな、自転車で来れるんだもんな。
栗駒山

ここからルートは、尾花沢市を通って鍋越峠を超えて、東松島に向かう。尾花沢市はスイカで有名な街だったはず、実際にもう盛りは過ぎたはずなのに街道筋にはスイカの出店がそこここにあった。立ち寄りたい気持ちはあったのだけれど、全行程中で晴れるのはこの数時間と、最終日ゴール前の半日だけだから先へ進む。

峠の少し手前でまた雨になり、日が暮れ、峠を越えると本降りの雨で夜のダウンヒル…

チェックポイントの東松島災害伝承館には、夜23時ごろについた。最後の数時間は睡魔と戦いながらの雨天走行で、大幅にペースダウンした。貯金はあまり増やせなかったが、仮眠を取る時間はあったのでベンチにぶっ倒れて寝た。

このままでは終われない、仙台から先はいわきまで追い風の予報。アラームで目覚めて雨具を完全装備して走り始める。雨は相変わらず降り続けていて、止む気配はまったくない。そして…期待の追い風があまり吹いていないw

松島、塩釜、多賀城と走り、仙台の郊外を抜けて名取まで3時間ほど進んだところで、足の裏の痛みが耐えられなくなった。雨が避けられるガード下で止まり、最新の天気予報をチェックする。

ガード下でDNF検討

雨が降り続く予報…
この先も雨

風がちょっと微妙になってきた。栃木に入るまで追い風なのは変わらないが、当初よりも弱い風。そして、栃木から群馬へ向かう微妙にアップダウンがあって削られるところが向かい風。
雨がやんだら向かい風

どうやら、台風の動きが当初予報よりも遅いためのようだ。
追い風ブーストが期待できず、最後の向かい風を今のボクが耐えられるかと考えた時…
残念ながらDNFを選択することにした。とにかく足の裏が痛い。小石が前足部に入り込んだ時のように、ペダルを踏むと刺さるような痛みが走る。

名取駅近くのDNFポイントから仙台へ、ルートを設定して向かう。仙台駅には4時ごろ到着。切符の販売開始まで時間があるので、撤収準備をのんびりおこなう。

仙台駅

汗と雨と涙でグズグズになっていたウェアを脱ぎ、予備のウェアに着替える。輪行袋を出し、自転車をバラしてパッキング。
輪行セット

靴下を脱いでみて、足裏の痛みの原因が判明した…
ふやけて変色した足裏

足の裏の皮がふやけて延びて、しわになり、シワがどんどん深くなって、凹状になっていた。そんでもって、この凹んでいる部分は皮が2枚重ねになっていて、Ωみたいな…皮膚の内部にパイプが埋め込まれたような感じになってしまっていて、踏み込むと痛みがでていたのだ。

足の裏の皮はとても分厚く、一回できたシワはなかなか消えない。それにこのシワが裂けてしまうと厄介で、皮膚科で縫ってもらう羽目になる(経験あり)。

今回のこの皮膚の深いシワも、1週間以上取れず痛みが引くまでの間、ボクは踵荷重の不格好な歩き方で過ごすことになった。

ということで、DNF判断は正解だったという結論にはなる。

DNF地点はだいたいスタートから550km程度。今のボクにとって、コンディションが悪ければ600km程度「しか」走れない、1,000kmはとてもムリということになる。

ただ、視点を変えれば、コンディションが悪くても600km「なら」走れるということにもなる。仮眠の時間を含むグロスで見ても、ほぼ600kmのブルベペースで走れてはいた。

「しか」なのか「なら」なのか…悲観か楽観か…

ともあれ、1,000kmブルベに挑戦してわかったことはいろいろある。ポジションマネジメントをうまくやれば、手や尻などのダメージもさほどではなく過ごせた。チューブレスワイドリム28cはとても快適だったし、穴あきショートサドルはデリケートゾーンのスレを低減してくれた。装備やウェアなどについても、実際に走ってみてわかったことが結構ある。

そうしたことを糧にして、来年…もう一度だけ挑戦してみたい…そんな気持ちになってきている。