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2022年12月14日水曜日

初老のスノーボーダーと、Unionバインディング

僕は「初老」と言われる年代に入っている。
孫がいる同級生も…何人もいる。

そんな僕がふと、スノーボードをやっていると言うと…若者の反応が面白い。

 へー (ほぼ息を吐いてるだけ)
 スノボやるんすねー (興味ナッシング)
 どれくらいやってんすかー  (年に1〜2回っしょ?)  的な…

まぁ、そーゆー反応は理解できる。

僕が20代から、30代の半ばくらいまでは…おっさんスキーヤーを冷めた目で見ていたから。

腹が出てレーシングスーツを着るのに苦労するんだ、とか
今、履いてるこの限定モデルがどれだけ特別なのか、とか

なんでこの人は…リフトで一緒になっただけの僕に…しょーもないことを、延々と喋ってるんだろう?とか思っていた。

で、僕は、できれば格好良く歳を取りたいな、そう思っていた。そうは言っても、腹は出たし、歳をとったし、目は霞むし、最大筋力も持久力も、柔軟性も心肺機能も落ちている。

そんな僕が、いかに楽にカッコいいおっさんに近づくかを考えて、たどり着いたのは UNIONのバインディング。今後もUNIONしか履かないと思う…その理由はこちら

そう、UNIONのバインディングは可動式ヒールカップが最大の魅力。
(Drake とか RIDE とか ROMEとか にもあるよね?とか言っちゃダメ)
三段スライドのヒールカップ
一般的にはブーツサイズに合わせてスライドさせ、フィットさせるって言われてるけど嘘です(断言)。

僕のブーツサイズはUS7 (25cm)。ヒールカップがサイズ合わせのためなら、当然一番前のはずです。

僕の好むのは一番後ろで、サイズ合わせのためならこの位置はL〜XLサイズ用になるわけ。アメリカサイズのXLってことはUS13 (32cm) とか?そこに僕の25cm ブーツを入れたらガバガバになるはず…だが、そうはならない。ブーツとのフィッティングは、ヒールカップの位置にかかわらず、ストラップの長さと取り付け位置の調整でできるのだ。

ということは、この可動式ヒールカップは、サイズフィッティングのためではない。スライドする方向を考えると、これはセンタリング調整のためについている、そう考えるのが合理的だよね。
微調整はディスクでやる
Union のバインは、ヒールカップで大きくセンタリング調整ができる。そして、微調整をディスクでやるという、2段構え。それがUnionのメリットだと、僕は思う。

なんでそこまでセンタリングにこだわるのか?

だって楽なんだもん。

センタリングがバッチリ出せているスノーボードは、本当に楽。

スキーに比べて、太くて重くて安定感のあるスノーボード。滑るボードに乗っているだけでいい。センタリングが出ていれば、両方の足裏を、軽くひねるだけでターンができる。

そう、僕が Union のバインを愛するのは、衰える肉体をカバーするため。

小狡いノウハウを手に入れて、小生意気な若造を手玉に取るため
そうやって、元気な若者になんとか着いていくため。

よく考えてみると、僕がスキーヤーだった時にも、そんなおっさんはいた。

どう見ても蒼氷だよねって急斜面を、スパーって滑り降りていく人がいた。

ん? 見かけほど凍ってないのか?

そう思って、追っかけてドロップインしたら、エッジが引っかかりすらしないアイスバーン。

ドロップ3mで転倒して、なすすべもなく背中とお尻で滑落してボトムに着いたら、貧相スリムで、代謝エコっぽい爺さんが…ニコニコ笑顔で立っていたとか。

リフトを同時に降りた小太りのおっさんが先に行った中里の表の壁。ボコボコのコブ斜面を息絶え絶えに降りた僕を、そのおっさんがはち切れそうなウェアと、あふれそうな笑顔で迎えていたとか。

そう、僕はそんな老人になりたいのです。

ま、腹が出ているのは嫌だけどな…
今シーズンはダメだけどな…