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2025年12月6日土曜日

インソールはSIDAS(個人の感想です)

初めてSIDAS社のインソールを使ったのは、ボクが20代のころだった。

そのころ僕はスキーにどハマりしていた。

どれぐらいハマっていたかというと…スキー場のオープン前から、クローズ後まで滑っていた ← バカ

当時はライブカメラどころか、インターネットすらない。スキー場のオープン情報は、新聞やテレビなどで知るしか無い。

そんな時代だから、まだ営業してないと分かっていてもスキー場に行って…えっ!まだやってなかったんですか!?」とガッカリして見せる。そんでもって、「スキー担いで登って滑ってもいいですか?」と聞けば、大体は面白がってOKしてくれた。 ← バカ

そんなやり方で公式オープン前から、つぼ足でゲレンデをハイクアップして滑っていた。

シーズン中だって、朝イチのリフトが動くのを待ちきれず、スキー担いで登って一本滑ったりする。 ← ほんとバカ

そんなことをやってると、索道のスタッフさんとかに顔を覚えられる。そうなれば…ゲレンデがクローズした後に行って…「残ってる雪…登って滑っていいですか?」と聞けば、大体は面白がってOKしてくれた。 ←  リアルバカ

手前から新・古・古古

いよいよゲレンデに雪が無くなったら、雪渓を滑る。当時の職場で連休は基本無く日帰りだから、富士山や乗鞍岳、白馬あたりは遠すぎる。そんなボクのチョイスは谷川岳マチガ沢。5月から6月頭くらいまでは、そこそこ良いコンディションで、雪の多い年なら7月まで滑ることができた。

だが、春の雨が続くと、雪渓はスプーンカットで覆われる。スプーンカットはスキーが暴れるし、エッジのかかりが一定でないので甚だしく滑りにくい。

同じ斜面に、地元G大学のスキー部がポールを張って練習していることもあった。ポールをセットして、デラかけて、削りきれないところは、平スコップで均してまたデラかけて…滑っていた。ボクはいつも一人だったので、デラかけとかできない。一人でスキーを背負って、スプーンカットをあるがままに滑っていた。それはそれで、良い練習にはなった。

そんなスキーバカなボクは、高崎にあったICI石井スポーツでスキー関連ギアを買っていた。お金の無かったボクは、あんまり買い物をしない。というか、レーシングスキーが10万、バインが5万、ブーツが7万とかするから、それを数年おきに買うだけで金欠になる。

そこまで良いお客さんでは無かったこともあり、基本的に店員さんは無愛想だった。でも、何かの時にボクが「マチが沢を登って滑っている」と言った時、その人はニヤリと口髭を曲げ、何も言わずに笑ってウンウンと頷いていた。なんか言えよ、とボクは思った。

ウインタープラス・プロ

ある日、ボクはその石井スポーツに出向いて、シダスのコンフォーマブル・インソールを作ってもらった。これは、当時最先端だった「熱可塑性樹脂を使ったオーダーメイドインソール」だ。専用オーブンで熱が入って柔らかくなったインソールを、柔軟性のあるゴムスポンジの上に置く。その上に位置を合わせながら足を乗せ、横の手すりを持ってバランスをとりながらインソールをムギューーっと踏み込む。そのままインソールが冷めるのを待てば、自分の足裏の形がそのままインソールに残される、というわけ。

確か当時の値段で、2万円くらいした。高価だったし、良い点も欠点もあったけれど、ボクには合っていた。クラックが入って捨てるまで、5シーズンくらいは持ったと思う。

シーズン前の最終チェック

ボクは、土踏まずが盛り上がっているタイプのインソールを好んで使っている。土踏まずと踵の位置が固定されるので、ブーツの中で足がずれにくい。だから普段はブーツを緩めに履けるし、ブーツのままで舗装路を歩いたり、固い雪面にキックステップを刻むこともまぁまぁ苦にならない。

そしていざという時には、しっかりブーツを締めれば、悪いコンディションに対応しやすい。

スプーンカットや流水痕、腐れ雪やクラスト、蒼氷の急斜面…板の暴れをコントロールして滑ることができる。

そう、マチが沢のハイクアップと、スプーンカット斜面での安定感。あの時以来、ボクのインソールはSIDAS…