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2021年3月12日金曜日

チャネルとESTがBRTNに何をもたらしたか

このブログの内容はすべて創作です

確か2003年ごろ、Forum Snowboards の経営がヤバいという話が流れた。どうなるんだろうと思っていたら、社内メールでジェイクからのメッセージが流された。要約すると、

ForumがBRTNにジョインするぜ!めっちゃ興奮してるぜ。
コアなスノーボード ブランドを、スキーメーカーが吸収する流れはもうウンザリだ。
だから、一緒にやることにした!みんなも興奮してくれ。 
きっといい科学反応が起こるはずだぜ Yeah!

…ジェイク…興奮しすぎだ…

で、Forumはスライダーシステムを持っていて、それがバートンにチャネルをもたらした。

スノーボード のバインは、センターディスクでセンタリング 「か」スタンス幅を微調整できる。「か」がポイントで、センタリング をすると、スタンス幅は調整できないし、スタンス幅を調整すると、センタリング は調整できない。これは、センターディスクを0度か90度のどちらかの向きで使って調整をするからだ。

Union のベースプレートとセンターディスク

上の写真はUnion だが、縦に細長く2列に溝がある。この溝のどの位置でバインをボードに固定するかによって、写真でいうと上下方向に微調整ができる。この場合、ボードに対してつま先よりにするか、かかとよりにするかの位置調整ができ、この調整方法をセンタリングという。

で、中心にある円形のセンターディスクを、90度回転させると、溝が前後方向になる。で、この場合は固定位置を前後方向に微調整できて、バインディング間の幅(スタンス幅)を調整することができる。

で、Forum は、ボードの取り付け穴を前後自由にずらせれば、スタンス幅が自由になるよね。じゃぁ、レール2本埋め込んで、スライダー入れて、4x4のバインなら自由に前後動かせるようにしようぜ。んで、センターディスクはセンタリング 方向の調整に専念な。てことを始めた。

Forum Snowboards でググって、画像見てもらえれば大体のことはわかると思う。

生産はかなり大変だったようだ。

だってさ、バインがすっぽ抜けないような強度のある、金属製のレールを2本、ボードのセンターに入れるんだよ。フレックス、カッチカチやで。

剛性が上がりすぎない様にレールを細くすれば、曲がるし壊れる。それと、ボードの中の構造で非連続面があると、そこのつなぎ目で折れやすくなる。レールをボードの中のどこからどこまで入れて、どんな風に終わらせるか…

で、BRTNにForumが合流してから、4x4スライダー(名前忘れたw)は、チャネルシステムになった。違いは、レール一本、以上。

Forum は、一般的な4x4バインディングで使える様に、片方のバインを4本のビスで固定していた。だから、レールが2本必要だった。

BRTNはこう考えた。うち、バインもトップブランドだから、専用のシステム作っちゃえば無問題!こうして生まれたのが EST!BRTN の黒歴史Aura以来の2本締めシステム!

ESTリリース直後はM5ビスで、固定が緩むって問題もあったみたいだけど、M6にアップデートされて、締結トルクあげられるようになってから問題はなさそうだ。

Forum のスライダーがそうだったように、EST&チャネルのシステムで、スタンス幅もアングルも、セットバックも、シームレスに変更できるようになった。しかも、センタリング も細かく調整ができる。これはほぼ無敵のセットアップと言っていい。BRTNボードとBRTNバインのセットアップがサイコーで問題ない!というかそれ以外ない!というライダーにとっては、最高の自由がもたらされた。

ボードかバインのどちらかを、他社ブランドにするとクソになる可能性がある、そんな不自由さと引き換えに。

つづく

センタリング?ヨユーっしょ By: takuji