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2025年11月25日火曜日

大人の工作教室: スノースコップのハンドルを短くしました


BCスキー・スノーボードを嗜むには、3種の神器を揃えなければならない。まずはアバランチ・トランシーバー(ビーコン)、プローブ(ゾンデ棒)、スノースコップがそれだ。

ぶっちゃけ人を救けるつもりがなく、自分だけ生き残ればいいのならばビーコンだけでいいのだが…一応揃えておかないと、友達がいなくなる。

どんな道具を選ぶかには、みなさんこだわりがある。単純な道具ではあるが、スコップにももちろんこだわりポイントはある。ボクのこだわりは「金属ブレード」「一体式ハンドル」「D型もしくはL型グリップ」がそれ。

春先の締まった雪やスノーブロックの切り出しには、ポリカブレードでは刃が立たない。ここはやはり金属ブレードでなければならない。

伸縮式ハンドルは、凍結で凍り付くことがある。ある時雪洞を掘っていたら、手で温められて溶けた雪がジョイント部分に入り込んで凍った。ハンドルが伸びたままになってしまい、仕方がないのでそのままバックパックに固定して下山したが、頭の上に飛び出したハンドルはそーとーマヌケだった。

グリップの形だが、オーバーミトン(ドラえもんの手みたいなやつ)で掴むには、真ん中に柄ががつながっているT型グリップだと困る。なので、雪洞泊とか、テント除雪がある場合はD型かL型を選ぶ。ま、5本指手袋前提ならT型でもいいのだけどね…

こやつ

んで、サブ用に買ったALVAのスコップなんだけど、ハンドルが微妙に長い。30L以下のバックパックに縦に収めると、生地が突っ張った感じになる。なので少し斜めに入れるのだけれど、そうすると横に入っているプローブと場所の取り合いになる。

これを3cmくらい切って縮めようというお話。

リベットの頭をドリルでモミモミ

グリップはブラインドリベットで止まっている。こーゆーリベットは頭を飛ばしてやれば固定が外れる。

リベット取れました

リベットの頭はアルミなので、切削油を使うまでもなく飛ばせた。グリップを抜いて、中に落ち込んだリベットを取り出して捨てる。


会社の工作室には、なぜか自転車のステアリングコラムをカットするためのソーガイドが転がっている。これでパイプを固定して、ノコ刃をスリットに入れて切ることで、パイプが綺麗に垂直にカットできる。

ソーガイド固定

ノコギリでギコギコ

ハンドルも柔らかいアルミなので、鉄工ノコで簡単にカットできた。カットした後のバリは怪我をしないうちにやすりで綺麗に丸める。

やすりでジョリジョリ

さて、ハンドルに開いている穴とピッタリ同じ位置に、リベット固定用の穴を開けなければならない。そこで、もともとの穴が、パイプの末端からどれくらいの位置にあったのかを写しとる。

末端に合わせて、幅広のマスキングテープを貼り、穴の中心の高さにマーカーの先端を固定し、パイプをクルリンパする。

末端から穴までの距離をマーク

マスキングテープを綺麗に剥がして、カットした後のハンドルに貼り直す。これで、ハンドル末端からの穴の中心が写し取れた。

ボール盤で垂直穴

楕円断面のパイプなので、楕円の頂点がしっかり真上を向くようにバイスに固定する。ドリル刃が逃げないように、垂直に穴が開くように、ボール盤を使って穴あけ。

穴位置ピッタシ

狙い通りの穴が開きました。

リベット打って完了!

会社にはリベッターがないので、自宅でリベット打って固定。これでこの冬は少しイライラが減りそうです。

おしまい

2025年11月19日水曜日

表妙義山鷹戻しへ…分岐見落として中間道ピストン…

いろいろドタバタしていたら、「山間部の紅葉はそろそろ終わりです」 …ニュースで流れていた。今年は色づきが良いなんて話を聞いていたので、紅葉見ないのももったいないなぁ。

標高が低くて、紅葉のシーズンが遅い妙義山に出かけてみた。

紅葉まっさかり

妙義山は大きく二つの山塊に分けられる。松井田妙義ICから登っていくと、最初にある山塊が「白雲山」で、登山口には妙義神社と、道の駅妙義がある。さらに奥に進むと車道は金鶏山(登山禁止)を大きく回り込み、少し降ると「金洞山」山塊の登山口である中之岳神社前に出る。妙義神社から中之岳神社までは、稜線上を歩く上級者コースと、中腹を走る一般登山者向けの「中間道」が通っている。

ここであえて「山塊」と言っているのは、妙義山はいくつもの岩峰が連なっているから。顕著なコルで区切られた岩頭群をまとめて、白雲山・金洞山と呼んでいるのだ。

ちなみに、妙義山のギザギザの稜線上を歩く、表妙義縦走ルートは「国内最難関」の一般登山道とされている。転落したら間違いなく死ぬ、そんな岩場と痩せ尾根の連続で、一瞬たりとも気が抜けない。しかもそれが延々と連続し、標準コースタイムは7時間ほど。そんな長い時間油断せずに歩くのは大変なので、ほとんどの登山者は白雲山、金洞山それぞれの山塊を別々に登っている。

山塊を分ける顕著なコルは岩場の弱点であり、エスケープルートがつながっている。そこから稜線に出ることで、それぞれの山塊を刻んで歩ける。そうすれば時間はかからないから(個人差あり)、あまり時間が無い日にトレーニングするにはいいところだ。

出発が遅くなった休日、金洞山山塊を回ってみようと出かけてみた。

中之岳神社

金洞山なので入山口は中之岳神社。広い駐車場に車を駐めて、最初は車道をテクテクと歩き始める。

陽はすでに高い

車道から見下ろす斜面は、一面の桜で名高いが、秋の紅葉もなかなかイけてると思う。カーブをいくつか回ると、石門巡りコースの入口が見えてきた。

石門巡りコース入口

ここは、地元の小学生が遠足で訪れるような場所。難易度は低くしっかりとした鎖と足場が切ってある。ボクはここの第3石門の壁でふざけて、左肩脱臼して手術する羽目になったけど…基本的には危険は無い場所です、ウン

カニの小手調べ

鎖使うまでもない岩壁を抜けて、石段でよく整備されたルートをたどると、石門群が見えてくる。

第一石門

第一石門の上部から

コースからちょっと外れる第3石門はパス。第4石門の広場に出た。

崩落跡と第4石門

少し前に、金洞山から大規模な崩落があって石門前広場はデブリで埋め尽くされている。

中之岳と東岳

広場から稜線を見上げる。ここを縦走して帰ってくるのだ。ちなみに、星穴岳・金洞山・中之岳・東岳・鷹返しの頭までを、「金洞山」と呼ぶ…が、肝心の金洞山と星穴岳はバリエーションルート扱いで立ち入り禁止…

なんかの岩

第四石門から中間道を進む。最初は少し上り坂で、小尾根には大砲岩とかなんかの岩がある。

手すり付き

ここまでは観光客も入ってくる。岩に慣れてない人も入ってくるので、手すりとか鎖が設置してあるのが、やっぱり事故は起こる。

妙義に怪我なし

「妙義にケガナシ」と言われている。「毛がない」だといろいろ問題があるが、そうではない。転落したら、間違いなく死ぬ。無事に帰るか、死んで帰るか、間は無いという意味。妙義山縦走コースはこんな感じ

大学生のハイカー

中間道も健脚向きハイキングコースとされていて、よく整備されてはいるが…踏み外したら死んじゃうよねってところはちょこちょこある。

グンマーの下の廊下

大学院生だそうな

頭打ちそう

中間道を中之岳神社側から妙義神社に進むと下りになる。第四石門から妙義神社まで、標準コースタイムだと3時間半くらい。ボクは、だいたい妙義神社から稜線コースを縦走して、中之岳神社に降り、そこにデポしておいた自転車で妙義神社に戻る

そんな Bike&Hike ばかりなんで、実は中間道はほとんど歩いていない。今日は中間道を降り、黒滝から堀切(ホッキリ)のコルに出て、そこから金洞山山塊を歩いて中之岳神社に下山するつもり。所要時間は…4時間くらいかな…

鷹戻しの頭

中間道から振り返ると、紅葉越しに鷹戻しが見える。


昨日は風が強かったけど、今日は穏やかで温かく、足取りも軽い。さっさと降って黒滝分岐を目指す。


ふと…時計を見ると…もう…40分も歩いている。そして、さっき、「東屋」を通過した…ん?

黒滝って…東屋より…手前だった…ような???

振り返ってみると、鷹戻しの頭が遠い…こんな遠くなかったような…

こんな遠かったかな…?

スマホを出して、マップ呼び出して確認したら、黒滝どころか東屋も通り越して、もうすぐタルワキ沢分岐ってところまで降ってしまっていた…

中間道を黒滝まで戻って当初の予定ルートに復帰するには…時間的にはできないこともないけど体力はずいぶん削っちゃったので…帰りますw

さっき通り過ぎた…

おバカなボクを慰めるように、不思議な雲が…

リターン・オブ・第四石門

時間が余ったので、金洞山への登り口へ周回して見晴らしへ。

お社

石門群を見下ろす

金洞山塊(中ノ岳と東岳)

中之岳神社に降り、久しぶりに御神体である轟岩へお参りする。

轟岩のコルに上がる

轟岩

轟岩の横の岩にお社




降りますかね

轟岩はあんまり人が来ないし、神域って雰囲気マシマシなのでオススメします。

強烈な石段下り


転んだら…やばいよね

中之岳神社推しの巨大黄金恵比寿様

てな感じで、トレーニングの目的は中途半端になっちゃったけど…紅葉真っ盛りだったから…まぁいいか…

2025年11月13日木曜日

端境期のクライミング…やっぱ楽しい

すっごい乱暴に、分けてみていいですか?
その…接待に…使えるかどうかで…スポーツを分けてみて…いいですか?

いきなりどうしたの?って?

前から感じてたんだけど、ボクの周りでゴルフをやる人って仕事の繋がりしか居ないんだ。仕事が絡まない友達でゴルフをやる人ってすごく少ない。

少ないながらもゴルファーは居るけど、「ゴルフはゴルフでも使うのはボールじゃなくてフリスビー」とか…で普通のゴルファーはほんといない。

つまり、普通にゴルフやる人とやらない人って、多分ライフスタイルが全然違うんだ。一つの理由として、ゴルフをやる動機には「接待」があるからじゃないかな?そう思ったのだ。別にゴルフに興味はないんだけど、「接待で使うから覚えなさい」と言われてクラブを買ったとかね。

クライミングは接待には向かない、と思う。

ショートルート、マルチピッチ、バリエーション、ボルダリング…どう考えても接待に使っているイメージが湧かない…

うん、そういえば、接待クライミングしてるかもって友達はいるな…っておい…

そりゃぁ、モン◯ルとか、ロス◯アローとか、パ◯ゴニアとか、コロン◯アとかなら、あり得るけどさぁ(ありえるのか?)、そーじゃなくて、いわゆる業界じゃ無い人たちの中では接待クライミングは多分ありえないよね。

 元ホームのGoofy

一つの理由は、クライミングは優劣がはっきり出るから。

クライミングは誤魔化しができない。登れるか、登れないかのどちらかであり、周囲がおだてようが、本人が調子に乗ろうが、気合い入れようが、カッコつけようが…ふてくされようが…まぐれで登れることも基本的にはない。

僕の場合なんか調子に乗って限界ギリギリのボルダリングしてたら、肩ぶっこわれて両肩ともに脱臼の手術したけどね…

で、僕は自転車や登山と、スノースポーツの間の時期にちょろっとクライミングをする。特に雨の日とか、いろいろ他の用事があって丸一日遊べないような時にする。

以前はわりと一所懸命に登っていた時もあるけれど、あんまり上達もしなかった。高所恐怖症だし…

お初のコロレ

最近は登るとしてもボルダリング、せいぜい1〜2時間遊ぶだけのエンジョイクライマー。

なんか登山の行程で岩場があるじゃない?鎖がある、無いにかかわらず、岩の持ち方、足の置き方、ボルダリングをやっておくと役にたつと感じている。なので定期的に登る。

猫と大仏

不思議なもので、以前真剣にやってた時と、ダイエットすら適当でたまにしか登らない今と、登れるグレードがあんまり変わらないwww

看板猫に癒される

 僕のやっているスポーツ…ゲレンデのスノーボードはギリ接待で使えるかもしれないけど.他はすべて自分の、自分だけの楽しさのためにやっているな。ブルベとか接待で使ったら絶対相手に怒られて、接待どころじゃなくなるのは間違いないけどね。

人のためじゃなく、自分のためにやるスポーツはやっぱり楽しい、そう思いませんか?

もうすぐ雪、来るシーズンも、皆々様よろしくお願いいたします。ご要望があれば、BCにもぜひぜひご案内させていただきますし、なんなら荷物もお持ちいたします。どうぞなんなりと…お申し付けくださいませ❤️ グヒヒ