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2021年8月21日土曜日

Ride23 沢入から佐野へ峠越え…災害のため通行止め

朝から厚い雲に覆われた休日。予報は曇り、ひたすら曇り、そして、時と場所によって雷雨。

最近天気が悪くて、体を十分に動かせない。これは地味にストレスをためる原因になっていることを感じる。

田舎暮らしの特権ではないけれど、コロナ禍でもそれなりに気晴らしができている僕でも辛い。 そんな中、都会で暮らしている僕の友人たちはどれだけ辛いことだろうか。すまんね。

やりすぎカカシ隊

で、行き先を決めずに今日も走り出す。多分、雨が降って早々に撤収となるだろう。

草木ダムへの左岸道は落石で通行止め

撤収が楽なところということで、とりあえず大間々に出て、草木ダムへ向かう。
わたらせ渓谷鐵道、わ鉄

わ鉄がちょうど通りかかったので、写真を撮っていたら中のお客さんが手を振ってくれた。
わりと有名な自動販売機コーナーの脇を通り過ぎて上流に向かう。

今日は寄らなかったけど、頑張ってね

草木湖の上流流れ込みに位置する、沢入(ソウリ)、そこから黒坂石(くろざかし)川を遡る。ここの峠は標高1,100~1,200m くらいで、渓流を横に見ながら登る。水上〜尾瀬戸倉の、坤六峠(こんろくとうげ)と似たような雰囲気の道。ただし、通行量は圧倒的にこちらのほうが少なく、むしろ身の危険を感じるくらいではある。

真夏に来るべき樹林の道

ここにはキャンプ場がある。以前何度か来たことがあるけれど、どちらかというとバンガローが中心で、ちょっとオートキャンプサイトがあるような感じ。ただ、自宅から自転車で自走してこられる範囲では割と便利なところなので、偵察に来た。

黒坂石バンガロー・テント村

週末はやっぱり人気があるようで、人がたくさん。夏休みが終わった平日に来てみようかな。
川坊主には会えませんでした

途中までは穏やかに登り、渓流の脇を登る快適なヒルクライムだった。が、途中から11%超の登坂が連続するようになる。
峠の手前の最高地点

峠の標高は大体 1,100m 涼しい、というか、肌寒いw
曇っているので視界はなく、雲の上からは雷様が鳴り始めている。
峠で全面通行止め

しかたないので、今日はここまでとして往路を下る。
12% のところは押して歩きましたw

今年はもう川坊主に会えないんじゃないかと思い始めている。で、来シーズンに向けて会える可能性のありそうなところを探しながら下る。
この沢の周辺は、野宿の適地がたくさん

久しぶりに、ヒルクライム&そこそこの距離を走ったので充実感あり。
ログはこんな感じで、平均速度はゲキ遅。


700x35cのタイヤ履かせた頑丈で重いホイールで、じっくりペダルを漕いでのんびり走る。そんな僕の嗜好性と、僕のバイクのコンセプトがぴったりあっているから、これはこれでいいのかもね。

おしまい


2021年8月20日金曜日

山力(ヤマヂカラ) その1 アオちゃん

タカさんはクスクス笑いながら続けた。

アオちゃんみたいな奴もいますからね…
だね… 
ジブッチもかなり偏ってますよね…
笑… 
ヨーイチなんか、普通は、雪山はダメだよね 
笑笑…

僕たちは、雪山宴会部でゲストメンバーを受け入れするときの条件について話をしていた。

僕とアオちゃん

雪山宴会部は、名前の通り雪山で宴会して泊まって…周囲の山に登って滑るって遊びをしていた。新しい仲間を誘いたくなるのだけれど、雪山だからリスクはある。ゲストとして招いた人が負うリスクももちろんなんだけど、一緒に行動する僕らのリスクもある。

そう考えると、あまりにもリスク管理が難しい人は誘えないよねということになり、では、誘えるかどうかを、どうやって線を引くかということになった。

ジブッチ、タカさん、アオちゃん

で、ある登山者が持っている能力を「山力」と呼ぶことにしよう。僕とタカさんは雪山宴会部が求める山力は、「滑走技術」「体力」「生活技術」の3つであると考えた。ところが、そこから具体的な基準に落とし込むところで、話が変なほうに進み始める。

まず、スキーでもボードでもいいけど、安全に滑れる技術は必要だよね。
ですね、カッコはどうでもいいですけどね。 
荷物重いからちょっと独特なんだよね 。
ゲレンデではありえないコンディションでも滑りますしね。 
そう、それに、危険地帯を素早く抜ける必要があるから、モタモタされると困るよね。

でも…アオちゃんみたいな奴もいますからね…

以前 HAPPINESS AOKI という投稿で書いたけれど、部員のアオちゃんのことを話すとおかしなことになる。彼はスキーは下手…というか、初心者に毛が生えたくらいだった。

でも、部員としてはまったく問題なく行動していた。

そういえば、アオちゃんって、滑りは下手だけどモタモタはしないんだよね。
ですね、シールの取り扱いとか、ハイクは上手だと思います。 
そうだね、自分が遅れることを知っていて、行動を組み立ててるよね。 
ですです。行動中に、次の休憩で何をするか考えてますね。 
で、結果的に周囲を待たせない、というかむしろ先行して偵察とかしてくれる。 

で、まぁ、アオちゃんみたいに、滑走技術だけで見たらギリギリって奴を、単純に「来ないでね」って言ってしまうのは勿体無いってことになる。

で、じゃぁ、彼の山力のベースはなんなのか、ということだけれど、それは、ワンゲルの部長として培った、溢れ出る体力と、山の生活技術。そして何よりも、彼の人柄なんじゃないかなという話になった。

つまり、滑りが下手でも、怪我しないように滑れること。ガッツがあって(⇦昭和感)、山に慣れていて、人に愛される存在であれば、まぁいいかということになった。

雪洞で雪を溶かして水造るじゃん。あれ、冬山の生活技術出るよね。(注1)
アオちゃん、スーッと来て、コッヘルがひっくり返らないように押さえてくれるんですよね。
そう、ジブッチはまったく気にせずにビール飲んでるけどね。
wwwwwwwww
あ、そうそう、アオちゃん、コッヘルの底に結露出ると、丁寧に拭うんですよね。
そんなところにも、生活技術というか人柄が出るよね。
ジブッチはしないですけどね。

そんなアオちゃんは、山を引退して久しい。

つづく

注1 雪山では雪や氷を溶かせば水が確保できる。しかし、効率よく溶かさないと燃料が足りなくなる。まず、重要なのは「呼び水」。最初に水を入れて、それをお湯にしながら、雪や氷を足していく。雪だけを入れて一気に加熱すると、最悪の場合コッヘルが壊れてしまう。そして、加熱をしていくと、鍋が結露で濡れて、汗をかいたようになる。この結露をこまめに拭き取ってやることで、熱が入りやすくなり、時間短縮と燃料の節約につながる、と言われている。

2021年8月19日木曜日

ロードバイクと雨 ヘッド周りのオーバーホール

雨の中でも構わず走ったり、林道に流れ出した湧き水のしぶきを巻き上げたり、ダート走行の埃や泥を洗車で落としたり…

グラベルロードバイクは、水を浴びることが多い。そして僕のバイクは、クロモリフレームにカーボンフォーク。クロモリとは、要するに鉄、つまりサビに弱いってこと。特に、汗がかかりやすいヘッドパーツは、少なくとも年に1回はオーバーホールしている。

ここ最近、ドロップハンドルにだいぶ身体が慣れて、もう2mm ハンドルを下げたくなった。そこで、ポジション変更と合わせて、ハンドル周りの清掃とグリス補給をした。

ステムキャップ

ステムキャップには、顎から垂れた汗がかかったりすることもある。そうすると内部で錆を呼ぶので、丁寧に清掃してからグリスで水の侵入を防ぐ。写真は組み上げ後。

まずは、ハンドルを外してフォークを抜く。僕は高さの調整が簡単にできるスツールを補助的に使っている。

ガス圧で高さ調整ができるスツール

前回オーバーホールしたのは半年前なので、さほど汚れは無い。ただ、ヘッドパーツは汚れてから清掃するようだと、「ゴリ感」が出ることが多く、そうなるとシールドベアリングの交換が必要になる。

グリスもまだ残っている

今回はベアリングがガタなく、スムーズに回ることをチェック。清掃して、シールの隙間からレスポの高耐久マシンオイルを補給する。フォークはアルミコラムで、重量面では不利だけれど、そのかわり耐久性は高い。アルミコラムと、カーボンフォークの接合部にクラックなどが無いかチェックしながら清掃し、組み付けへと進む。

部品の紛失防止のために、トレイ上で整理整頓

僕のバイクはツーリングバイクでもあり、長期間、厳しい環境で使うことも想定されている。上下のヘッドパーツには、ラバーのシールが付いていて、中には日本製のシールドベアリング。汚れや錆に悩まされることもないだろう。

ポイントは、組み付ける時にグリスがワンから溢れるくらいに入れてやること。こうすることで、内部に水分が侵入できなくなる。もちろん溢れたグリスは丁寧に清掃すること。

キャップのシール脇からグリスが溢れる

フォークを組むと下ワンからグリスが溢れる

ステムキャップのボルトでどれくらいテンションをかけるかだけれど、僕の場合は 3Nmを目安にしている。多めに入れたグリスが各部に馴染んで、ほんのわずかだけれどテンションが抜けるように思うからだ。

TIOGAのリアキャリアを仮組み

この秋には、泊まりでツーリングに行きたいと思っている。最近はバイクパッキングが流行っているようだけれど、僕のバイクはツーリングバイク。せっかく、ちゃんとしたリアラックが付けられる奴なので、クラッシックなリアラック+パニアでセットしようかと計画中。

今回もマニアックな投稿になってしまった…きっとトラフィック少ないんだろうなwww

2021年8月18日水曜日

Ride 22 雨を覚悟でご近所ポタリング(グラベルあり)

8月9日の記録です

天候不順で遊びに行けなかったり、コロナワクチン接種2回目の副反応でダウンしてたり、仕事でドタバタしてアップを忘れていた。

この日も曇り時々雨の予報、というか、昼近くには間違いなく雨予報。でも、最近休みに雨が降ることが多くて、遠出もできないのでとりあえず走り出す。

利根川河川敷のフラットダート

僕の住まいはサイクリングロードの支線に近い。そこから利根川に下ると、河川敷のそこかしこにちょうど良いフラットダートとグラベルロードがある。オンロード用のバイクではちょっと走るのに躊躇する。しかし、マウンテンバイクでは、刺激が少なすぎてツマラナイ。そんな河川管理道は、まさしくグラベルロードのためにあるような道。

釣り人以外は誰もいない

特に今日は雨予報なので誰もいなかった。

で、ヒャッホーイって走っていたら豪雨が来たw

僕がいつも使っているお気に入りのサドルは、Brooks のレザーサドル。これは本当に優れもので、グラベル混じりだろうがまったくお尻に痛みが来ない。舗装路のみなら200km(一日)くらいまでなら無問題。ただ、当然のことながら雨には弱い。

なので、前の晩に、サドルを全天候型のやつに交換しておいた。これは、100キロ過ぎるとお尻が痛くなってくる。ま、グラベル走ったせいもあるけどね。

Fiziik のサドル 尿道は保護されるが坐骨が痛い

Brooks サドルは重量もかさむ。いいタイミングなので、シートポストの余り部分をカットして軽量化。

短足なので…随分と余ってました…

雨でびしょびしょになりながら走って、それはそれで涼しくて良かったのだけれど、コロナ禍で風邪を引くとイロイロとややこしい。なので早めに帰宅して自宅BBQ。

今日は小型の Weber Grill の出番

アトランティックサーモンのアラを塩焼きで食べる。そして、Pizza Stone でピザを焼く。

ストーンで焼くとクラストがパリッとサクッとなる



ビールとワインが進んで危険。
ログはこんな感じでした、短いw


 8月下旬には、ワクチンの抗体ができる見込み。そうしたら、ちょっと長い距離を自転車で走りに行ってみようかな。

おしまい

2021年8月17日火曜日

BIKE & HIKE depot-tips (2/2)

B&Hでデポする場合、大切な自転車をどうやって守るかのヒント、その2。
今回は、盗まれにくく、イタズラされにくい場所はどんなところかを考える。

街中で駐輪している自転車を盗むのは意外と難しいものだろうと思う。自転車を盗むには時間がかかる。自転車に近づいて、ジロジロ見て触ったりしていたら見るからに怪しい。

ということは、駐輪する場合は「人目につく場所」を選ぶべきということになる。理想を言えば、同じ人の視界にずっと入り続けているような場所。例えば、観光地なら土産物屋さんから見える位置にある、案内ポールとかに施錠する。

観光客は景色しか見ていないし、頻繁に入れ替わる。しかし、売店のスタッフさんたちは、(特に暇な時間帯とか)人間観察に勤しんでいたりする。自転車窃盗がやりにくいのはそうしたところ。で、そんな場所に、ちょっと停めてるだけ、みたいな感じで、施錠はバッチリ決めて駐輪する。言うまでも無いけれど、皆様の往来を邪魔しない場所を選んでください。

ヘルメットを引っ掛けて置くと、すぐ戻る感が出る

往来が多くても、主要国道とかはちょっと話が違う。歩行者はほとんどいないし、住宅や店舗からの視線もあまり期待できない。車やバイクはスピードを出して一瞬で通り過ぎてしまうので、意外と「人目に付く」という点では弱い。ただし、道路情報の定点カメラがあれば、利用はできるだろう。

グンマー國と新潟をつなぐ三国トンネルには、Webカムがあって常時映像が流れている。まぁ、Webカムの画像で盗難やイタズラを摘発できるかっていうと、多分それはムリ。しかし、少なくとも「見られている」ということは、犯罪の抑止に繋がることは言うまでもない。

三国トンネル群馬側入り口

単なる Trail-head で、何にも無い場所ならどうするか。施錠して、隠せるなら隠す。「そこに自転車があることに誰も気がつかない」ならば、盗難されようが無いから。茂みの中や、枯れ沢の岩陰とかを選ぶこと(注1)。ただし、自転車一台を完全に隠せる場所というのは、意外と無い。

ここまでの話で、どうやったら盗まれないようにするかはイメージできたと思う。この後は、自転車へのイタズラを防ぐ方法を考えてみよう。

イタズラと言っているけれど、これは嫌がらせとか、破壊とか、そうしたことを指している。つまり犯罪。

なんでそんなことをするのか?普通の人には理解できかねるのだが、あえて、イタズラをする心理を想像してみる。

疲れ切って下山してきて、ここから下り坂の林道。そんな時、目の前にちょうどよく自転車が置いてあった。周囲には人っ子一人いないし、誰も見ていない。盗んでしまえば楽をできるかも!

しかし、施錠がされていて盗めない…クソ、誰かわからないけど、うまいことやりやがって!盗めないなら壊してしまえ!

こんなパターンが考えられるのではないだろうか。そして、自転車を盗むのには時間がかかるけれど、イタズラするのは一瞬で終わる。

これを防ぐポイントは、「往来の動線から外れたところ」に駐輪することだ。

盗むのには時間がかかるけれど、イタズラなら一瞬でできてしまう。だから、通りすがりにサッと手を出されない場所を選ぶこと。

これが面白いのだけれど、ほんの1〜2歩でも、段差をのぼる・降りるとかの手間がかかるだけで、イタズラをしようという気持ちは随分と削がれるようだ。ちょっとした藪をかき分けた先の立木に施錠するのもいいだろう。

施錠は蛍光色のバイクロックとかを使う。そうすれば、パッと見て施錠されていることがわかる。そして、ワザワザ段差を越えるとか、藪をかき分けて盗めないバイクに近づいて嫌がらせをする。そんな人が現れる確率は…多分無視できるくらいに低くなるに違いない。

実際、B&Hっぽいことをこの20年以上の間やっているけれど、被害にあったことは一度もない。まぁ、被害に遭うような、高級バイクを持っていないというのが、一番の理由ナンだけどネ。

おしまい

注1 隠してデポすることを考えると、あまりにも派手なフレームカラーの自転車は選ばないほうがいい。

2021年8月8日日曜日

Bike & Hike Depot-tips (1/2)

 B&Hでデポする場合、大切な自転車をどうやって守るかのヒントを書いてみよう。


大前提だけれども、世の中には必ず悪人がいる。これは山の中でも同じで、「山を愛する人に悪人はいない」なんてことは絶対にあり得ない。

こうした人たちは、目の前にちょうど良く自転車があれば盗むし、盗めなければ腹いせに壊したりもするだろう。

だから、どんな鍵を使って盗難を防ぐか。そして、イタズラされにくい場所はどんなところかを考える必要がある。今回はどんな鍵を使ったらいいかについて。
中禅寺湖湖畔、後方は男体山

まず、知っておいて欲しいのは、開けられない・破壊できない鍵は無いということ。値段が高い鍵ほど、開けにくく、破壊されにくくはなる。しかし、それなりの道具と、時間と、技術を使えば必ず鍵は開けられる。

ただ、登山口・下山口に、わざわざ鍵を開けるための道具を持参して来るヤツはいないはず。だから、道具がなければまず開けられない、そんな鍵なら良しとするべきだ。

具体的には、ダイヤル式・暗証番号式の鍵ではなく、差し込み式の鍵を選ぶ。素人でも、ダイヤルロックは時間をかければ開けられることが多いし、世の中にはこうした鍵開けに優れた才能を持っている人がいる。

鍵穴にイタズラ(注1)されたらそれはそれで大変に困る。けれど、2/2 で、イタズラされにくい場所の選び方を説明するので、それを参考にしてください。

鍵はできるだけ丈夫なアンカー(立木や柵など)に回して施錠すること。つまり、長さが十分にあるワイヤーロックが望ましい。そして、高価な鍵をひとつかけるよりも、1,000~2,000円くらいの鍵を2〜3箇所につけるのが良いだろう。

フロントのホイールとフレーム、リアのホイールとフレーム、フレームと立木の3箇所をロックしておけば、盗難の恐れはまず無いはずだ (注2)。

まとめると、

  • ダイヤル式よりも、鍵式のロック
  • 長さのあるケーブルロック
  • 複数の鍵を異なる場所につける
  • アンカーに固定して持ち去りを防ぐ

せっかくの楽しいB&H が苦い思い出にならないように、気をつけて。

注1 ここではあえてイタズラと書いているが、「犯罪」です

注2 自転車が有名・人気ブランドで新車だとどうだかわからない。でも、まぁ、手間と得られる利得を考えたらまず手を出さないだろうと思います。


2021年8月7日土曜日

山に還ろう テント泊のススメ

山で遊ぶ人が増えたらいいなって、僕はこのブログを書いている。

ただ、最初っから興味ないという人を、ムリして引き込もうとは思っていない。日焼けしたくない、虫触れない、和式トイレムリ、汲み取りとか失神。それに近い人と山に行ったことはあるけれど、僕は楽しくなかったし、あの人も楽しめなかっただろうと思う。

そして、すでに山でブイブイ言わしている人は、僕が働きかけるまでもない。

ハイキングだけじゃなくて、MTBとか、ロードバイクとか、残雪期とか、BCとか、違う切り口で山に行きたいとか…

昔は良く山に行っていたけど、なぜか忘れたけど、随分長く離れてしまったとか。家族ができて、オートキャンプしかしていないとか。

家族でのオートキャンプ@スイートグラス(北軽井沢)

そんな人たちが僕のブログを見て、「あ、次の休みにはこれやってみようかな」とか、「涼しくなったらこれもいいね」とか、「20年振りに八ヶ岳行ってみようか」、そんな風に思ってくれたら嬉しいね。

実際のところ、僕も家族ができてからはオートキャンプが中心になっている。でも、奥さんが妊婦さんだった時もキャンプには行った。
榛名山のあづま森林公園

体を冷やさないように、あえて4シーズン対応の REI 山岳テント。これなら冷え込んでもベンチレーションを閉めれば暖かく過ごせるから。タープは一度立ち上げてから、片側をペグから外して畳む。日差しを遮りながら、上方の開放感を得られるのでぼくはこの張り方をよく使っていた。

テントを使うことで、普段なら行けないところまで足を延ばすこともできる。ある時僕は、黒部ダムから入って劔岳を登った。
黒部ダムの湖畔 小川テントフェルカドドーム

この時は六月で、思ったよりも雪が多かった。登頂は果たしたけれど、12本爪のクランポンにアックスで雪壁の登攀があったりとか、けっこうチリチリするような山行だった。水場も雪の下で、飲料水を作るのにホワイトガソリンの消費が激しく、ぐるっと縦走する予定を早めに切り上げることになった。
明日はいよいよ剣岳登攀

日帰りだとちょっと届かないかな?ってコースも、途中まで登ってテントで泊まれば行けることもある。翌朝はテントをデポして、荷物を軽量化してピストンすれば良い。

丹沢山系を登るのに、塔の岳なら日帰りピストンは可能。ただ、せっかく行くのなら、最高峰の蛭ケ岳まで足を延ばしたい。そこで、大倉尾根の途中にあるテントサイトで一泊する。

前日は天城山を登ってから大倉に移動。準備を済ませて大倉尾根を登る。時間には十分余裕があるので、のんびりと体を休めて早めに就寝。
ヨーレイカのドームツェルト@大倉高原山の家 丹沢

甲斐駒ケ岳も同じ方法で登った。荷物を削って行動すれば、日帰りも可能だったのかもしれないけれど、残雪期なので無理をせずにテント泊。テン場到着した時は、残雪が緩んでしまっていた。一泊して朝日の出る前に動き始めれば、良く締まってクランポンがしっかり効く快適な登攀が待っている。
七丈小屋上のテン場

遠方の山を登る時も、テント泊を組み合わせることで行動範囲が広がる。早朝から荒島岳を登って、下山してから白山に移動する。車中泊して翌朝日帰り登山でもいいのだけれど、せっかくなら山中で過ごしたい。

昼少し過ぎに入山し、早めにテン場について泊まる。行程が短いので、豪華なディナーを用意していくのもいいだろう。
明日は白山を登る Big Agnes のソロテント

連休が取れたら、テントを背負ってのんびりと縦走をするのも最高だ。例えば、黒部湖から入って、読売新道から水晶、ぐるっと回って黒部五郎とか薬師とか回って、室堂アウトとかね。

奥黒部馬蹄形最終夜@五色ヶ原、明日は黒部湖?室堂?

テントから外を見れば、すぐそこには山があるってのも最高。
黒部山中で夜を待つ

テントは寒くないのか?
寒くないように万全を期せば荷物が重くなる。寒くならないギリギリの線で装備を削って行くので、外せば寒い。ツェルトドームは雨降れば漏るし、春秋に夏用のスリーピングバッグなら確かに肌寒いかもしれない。

晩秋の山ではかなり無防備なツェルトドーム

まぁ、その辺は経験次第なので、とにかく出かけて見ればいい。
オートキャンプでスクリーンタープを張ったら、その中で蚊帳の代わりにテントインナーを張って寝るのもいいだろう。

MOSS Hooped OutlandのインナーをColeman Screen Tarp内に張る

テントのセットアップを済ませて、一杯やって、温泉入浴時間を待つひとときもたまらない。
黒部阿曽原温泉で男性入浴時間を待つ

荷物を担ぐ力が無い?無理せずに近場に行けばいい。それに、昔の山道具と違って、今のテント泊装備はコンパクトで軽い。僕の場合、昔はテント泊なら65L+のバックパックだった。最近は40L+で行けないかって、いつも考えていて、実際それで行けることも多い。65Lが出動するのは3泊以上とか、残雪期くらいなのが現状。

それか、信頼できる友人と一緒に行く。
合戦尾根の急登を登ってテントで宴会!なら、体力のあるパートナーが心強い。
Sierra Designs@ 燕山荘 ユーちゃんと

山で使えるテントは耐久性に富んでいるので、普通の使い方なら10年は持つはず。
小川テント フェルカドドーム 場所不明

頑張ってテン場に早く着けば、景色のいいところを選べる。明日はここに行くのだ、そんな景色を見ながらビールを飲む喜び。
大天井岳から明日行く槍ヶ岳を見る

中房温泉から合戦尾根を登り、燕岳のピークを踏んで大天井岳でテント泊。明日は東尾根から槍ヶ岳を踏んで、南岳へ。

南岳は雪渓から溢れる豊富で冷たい水場があり、明日の大キレット通過の活力を蓄える。
南岳のテント場

いろいろな季節に、いろいろな場所で、いろいろな人とテントで泊まる。もちろんいろいろな気象環境で、時には最高で、時には最低なw 経験もするでしょう。

でもまぁ、体力があるうちに始める(再開する)のが大事なんじゃ無いかな、そんな風に思います。
ふと気がついたら雪の壁

ま、今のコロナ禍では、複数で密テントは無理かもしれない。でも、コロナがおさまったら、テント担いで出かけて見るのもいいんじゃないかな?

くれぐれも、ご安全に。