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2021年8月27日金曜日

Hike3 甲斐駒ケ岳 黒戸尾根

ここ最近、友人が何人も黒戸尾根から甲斐駒ケ岳に登っている。で、そう言えば、黒戸尾根の日帰りピストンやったことないな…今やっておかないと、年齢的に厳しくなるなと気がついた。

住まいから甲斐駒ケ岳までは遠いので、なかなか足が向かないのだ。最初に登ったのは同じく黒戸尾根からで、七丈小屋のテン場で泊まった。昼間からビールを飲みまくって早寝して、翌朝は日の出前に出発して登頂し、テントを撤収してとっとと下山した(注1)

今回は荷物を軽量化して、日帰りトライとする。

闇夜を歩いて、樹林帯で日の出を迎える

仕事を終えて帰宅し、尾白渓谷側の入山口到着は23時。2時に起きようと思ったのだけれど、寝過ごして登山開始は4時少し前。
足早っ!荷物小さっ!

途中でトレラン3人組に追い抜かれた。彼らは甲斐駒ケ岳を超えて仙丈ケ岳まで往復して帰ってくるんだそうだ…日帰りで…目標タイムは12時間だって。変態w
信仰の山

七丈小屋に着く。コロナで営業も大変だろうけど、いつ来ても綺麗に手が入っていて、小屋番さんの人柄が偲ばれる。小屋に泊まったことはないのだけれど。
綺麗な湧き水100円、トイレ200円

感染症対策を徹底しながら営業中で、第2小屋の外壁も綺麗に塗り直されていた。
七丈小屋の第二小屋

小屋を通り過ぎるとテン場が2箇所ある。ここのテン場は良く整備されていて、快適に過ごせる。日帰りにしたのに後悔の気持ちが…ちょっと湧いてくる。

上のテン場から八ヶ岳を見たら蓼科山は雲に隠れていた。
八ヶ岳 赤岳が見える

テン場を過ぎるとちょっとした平地が続き、いよいよ山頂山体に取り付く。ちなみにトレッキングポールを使っているなら、ここから先は使い道が無いので仕舞うかデポしたほうが良い。膝に故障があるとか、荷物が重いとかでなくて、ピストンならば5合小屋跡あたりでデポするのがいいと思う。
2本の石柱は鳥居の跡

残雪期はここから先の夏道は雪の下。岩場と雪壁の連続で、鎖も基本的に雪の下なので、先行者の明瞭なトレースが無ければ登れなかっただろうな。今の時期は残雪もなく、要所要所には鎖がある。

歴史のある山であることを、鎖を見ると強く感じる。滑りにくい鉄製で、なおかつ30cmおきくらいに、直径3cmくらいの鉄のリングが通してある。そして、鎖の末端にはすっぽ抜けを防ぐプレート(注2)が設置されている。

花崗岩に刻まれた足場と、しっかりした鎖

ちょっと嫌なルンゼ状の岩場を抜けると、二本劔の岩場に出る。さっきから少しずつ高さを増している雲はちょっと気になるが、ここは雲の上。良く晴れて、気持ちのいい風が吹き、カラッとしていて快適。
岩の右に鳳凰三山と、その奥に富士山
クジラ岩?だっけ?みんなここで写真撮るよねw

無事に登頂。コロナの影響もあってか、平日とはいえガラガラの山頂。
人生2回目の参拝

そして山頂を見渡して、「本当の最高地点」にタッチ。
山頂で一番突き出た岩のてっぺんにタッチする

これやってない人は、正直、本当の意味で登頂してないと思うんだ。ゆーや、シンヤ、これやってなかったら、すぐにリベンジにGO!
周回路を見る

本当はピストンじゃなくて、ぐるっと周回したいところだった。4時に入山し、山頂着が9:30と、時間的には順調だ。しかし、右ヒザが少しずつ痛み出していて、登山自体が久しぶりなので断念。次回は七丈小屋でテント泊して、周回して下山するという一泊二日で計画してみようかな。

仙丈ケ岳

山頂は大快晴で、四方八方が見渡せる。
仙丈ケ岳も綺麗に見えたけど、さっきのトレラン3人組は…こっからあそこまで往復して、さらに黒戸尾根を降るのか…変態w
北岳、間ノ岳、塩見岳

雲は湧き上がっては流されているが、ガスに覆われそうな雰囲気がし始めた。下山の前にもう一度富士山を見たら、小さなケルンが目に入る。
ケルンを積んだ人はこの構図を狙っていたに違いない

下山に入ってすぐにガスが出て、入れ違いに山頂に向かった人たちはちょっと気の毒でした。僕は両膝に痛みが出て、トレッキングポールをフル活用しながらの下降になった。
苔むした小さな祠がそこかしこにある

結局下山は15時で、トータルの行動時間は11時間となりました。
あれっ?これ書いてて気がついたけど、

登り 9:30 - 3:45 = 5h 45m
下り 15:00 - 9:45 = 5h 15m

下りが遅い!www
どうりで下りで何人ものトレールランナーに追い抜かされたわけだよ…

無事の下山を報告し、感謝をお伝えする

車についた時は、アキレス腱、膝、太ももがパンパンになっていた。やっぱり自転車と登山で使う筋肉って別なんだよね、鍛えないとだね。


ログはこんな感じでした。
おしまい


注1 一泊二日の行程にしたのは、残雪期だったので山頂直下の雪壁が締まっている朝のうちに通過したかったこと。そして、アックス&クランポンが必要で荷物が重く、足回りも冬用の登山靴で、日帰りだと負担が大きそうだったこともある。

注2 鎖場で、手を滑らせながら下降してはいけない。一度加速がついたら、鎖を握ってもブレーキにはならない。必ず、片手と両足がしっかりと安定した状態で、残った手の位置を変えるようにする。足の位置をズラすのは、両手と片足がしっかり決まってからであるのも言うまでも無い。ステンレスの鎖は腐食しにくいけれど、滑りやすく握力の弱い人にはちょっと困る。そして、末端が切りっぱなしだと、鎖がそこで終わっていることにうっかり気がつかずに後ろに転ぶ可能性もある。このプレートには設置者のお名前が刻んであって、七丈小屋の関係者のようでした、ありがとうございます。