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2024年6月11日火曜日

エッジングパワーの6要素 グラトリ・初心者のセッティング

エッジングパワーを決定づける、6つの要素について前回説明をした。

6要素をどのように組み合わせて活用したらいいのか?そんな話をしてみよう。

僕はグラトリはしないというかできない、ジブもしない。

そんな僕がジブ・グラトリについて語るのはおこがましいのだけれど、「エッジが不意にひっかからないようなセッティング」だと理解してください。

エッジがひっかかると困るのは、初心者スノーボーダーも同様。友達に、「スノーボードを始めたい!」と相談されたら、このセットアップの話を思い出して欲しい。

レーダーチャートの上から、時計回りに説明してみよう。

ボードは標準よりちょっと太めが良いよね。。エッジの効き方がマイルドになるし、トリックの時に安定感が出るはず。

フレックス柔らかめのボードを選ぶことで、細かい操作がしやすくなる。カッチカチのボードはやめようね。

センタリングは標準でいい。「標準」とは、ワンフットで安定して真っ直ぐ滑れる位置。バインがトウ側かヒール側にずれていると、真っ直ぐ滑れない。ここで注意しなければいけないのは「見た目のセンター」ではないということ。それぞれの骨格とか、筋肉のつき方で重心位置は変わってくる。だから、見た目が踵よりとか、つま先よりに「見える」位置であったとしても、あなたがワンフットで真っ直ぐ滑れるのならそれが正解。


ハイバックは立たせ気味でいい。「立たせ気味」というのは、ブーツの前傾角度とほとんど同じくらいの角度ということ。ブーツを履かないで、そのままバインに嵌めてみよう。この時に、ブーツのふくらはぎ部分とハイバックが、上から下まで密着している状態。

実際にブーツを履いて、バインをセットしてみよう。リラックスしてちょっと膝を曲げた状態が、あなたにとって「自然な体勢」で、長時間滑っても疲れにくい姿勢。この時、ブーツの後ろは、ハイバックから微かに離れるはず。この隙間が、車のハンドルでいう「あそび」(不感ゾーン)にあたる。立ち気味にセットしたハイバックは、バックサイドターンのエッジングをマイルドにしてくれる。

ハンドルがクィックすぎる車は疲れる。逆にあそびが大きぎると、キビキビした感覚に欠ける。滑ってみて、ちょっとあそびが大きすぎるかな?そう思ったらハイバックを1ノッチずつ前傾させていくのだ。

ブーツの硬さはもちろん柔らかめがイイ。フロントサイド、バックサイド、両方のターンでエッジの効き具合が異なるとリズムが取りにくい。ハイバックのところで説明したように、バックサイドターンのエッジングがマイルドなセッティングになっているので、フロントサイドのエッジングもマイルドにしたい。そのバランスを取るために、柔らかめのブーツを選ぶのだ。そう、硬いブーツは、トウエッジの踏み込みがパワフルになる。

で、レーダーチャートを見てみよう。赤いノーマルセッティングに比較して、緑線で囲まれている面積がずいぶん小さいのが分かるよね?

このセッティングだと、エッジングパワーが小さい。ずらしやすいし、逆エッジのリスクが減るということ。

…でも…このセッティングだと…必要な時にエッジを効かせることすらできないということ?

そう、そのデメリットの一部を相殺するために、横向きのスタンスアングルを取るのだ。

前6度、後ろ-6度位のアングルを試してみてほしい。スイッチで滑りやすいのは、スピンなどのトリックを練習するのにいいだろう。初心者・初級者が、自分のやりたい滑りを探すのにもいい。

そんでもって、隠れたメリットは、「立たせたい時にはエッジがしっかり立つ」のが横向きセッティング。なんとなくしっくりこないようなら、前足を9度か12度にしてみるのもいいと思う。

特にちょい太めのボード(ノーズが太いパウボードも同様)で、前足のアングルが21度を超えてくると、エッジの踏み込みが効きにくくなる。

まぁその、全体的にルーズなのだけれど、スタンスが横向きなことでバランスが取れているのがこのセッティングということでした。

2024年6月10日月曜日

BRM600km完走 イケてる自転車バカに一歩近づいた

以前も書いたんだけど、昨年の11月と12月に、200km、600km400kmのブルベを完走した。それがゼーンブ…ノーカンになった。

現在、カウントされる持ち札は、300km400km、残すのは 200km と 600km

まその200km は、開催件数も多いし、初心者向けのやつとかも遠征すればあるので大丈夫。ということで、最大の課題は600km…それを走りました。
ドロヨケ装備
300km 以上走ると、ほとんどの場合は県を跨ぐことになる。んでもって、県境って峠になってることが多い。峠を跨ぐってことは、分水嶺を跨ぐってことで気候がガラッと変わる。

太平洋側から日本海側へ峠を越えると、晴れてたのが雨とか、その逆とか普通にある。そこまで極端ではないにしても、ロングライドになると走行時間も長くなるので、どこかのタイミングで雨ということは普通にある。

そんなわけで、今回は前後のフェンダー(泥除けね)を装備して出走。
心のふるさと よしおか温泉

リアフェンダー

サドルバッグ装備

まず目指すのは太平洋。グンマーから太平洋はだいたい200kmちょいで行ける。銚子までは230km、那珂湊は200kmくらい。

一番近い海は東京ディズニーランドで130km。でも、あそこら辺は、あんまり海に行ったって感じがしない。やっぱり太平洋でしょう、海行くなら!  自転車だけどな…

(ちなみに日本海なら寺泊まで230km)
関東平野のどこか
海に行くには関東平野を延々と走らなければならない。
ど平坦の視界の中、膨らみが見えてくるとそこは茨城県。
筑波山
茨城県…自転車で行けるので、グンマーの隣町です…
わーい海!
唐突に海が見えた
那珂湊
やっぱり…海っていい
昼間の海っていい…
浮かれポンチ
写真スポットは誰でも一緒。他の参加者が、愛車の写真を撮る…のを撮る。
写真撮るよね
潮風が吹き付け、なんとなく錆が気になる。
太平洋
でまぁ、銚子方面かすめて目指すのは上総一ノ宮。
利根川なのか太平洋なのか
銚子手前で日が沈む。そっから先は、暗闇の中なので写真なし。

走力のあるサイクリストは、上総一ノ宮周辺で宿を取って仮眠する。そのあたりで走行距離は380~400kmくらいなのだ。一区切りつけて、リフレッシュして、残り200kmなら…楽勝みたいな計算。しかし、そのためには、400km時点で、貯金を十分に作っておかないとならない。宿にチェックインしたり、シャワー浴びたり、食事して仮眠をとる。そんな時間を確保するために。

ボクは貧脚なんで、いつも通り、その辺でぶっ倒れて寝る。防寒着を足して、スリーピングバッグカバーに潜り込んで寝る。1時間寝られればだいぶスッキリするので、そこでまた走り出す。もうすぐ還暦がやる遊びじゃないよね
牛久大仏
上総一ノ宮から成田の脇を通り、霞ヶ浦や牛久大仏やらをかすめて北上する。廃線後を利用した、霞ヶ浦リンリンロードが快適だ。
筑波山アゲイン
強烈な眠気が襲ってきた。ちょうど日が出て、ポカポカあったかだったので、リンリンロードの休憩所でぶっ倒れて寝た。多分…いびきかいてたと思う。周囲のみなさん、その節は申し訳ありませんでした。

筑波山で折り返して、グンマーへの帰路を辿る。途中から、天気予報どおり猛烈な雨になった。雷もそこらじゅうにドカドカ落ち、流石に危ないので酒屋の軒下に避難。

そんな感じなので写真はない。最後の70kmくらいは、バケツをひっくり返したような豪雨の中、サイクリングロードを辿って帰る。
ログはこんな感じ

完走
ヒルクライムが苦手なボク、デブだからコースプロファイル検討して、狙って完走できた600km
少し余裕をもってゴールできて良かったな。

今回は走行抵抗を下げるために、タイヤの空気圧を上げたかった。タイヤの空気圧を上げると、ケツがやられるので、カーボンシートポストを投入してみた。
スワンネック
シートポストとサドルを繋ぐ部分が、”?”みたいに深く曲げられている。素材はカーボン、軽量でしなってくれるので、細かい振動を上手にいなしてくれる。
Veno カーボンステム
これがかなりの優れもので、600km、39時間、しかも雨天走行という環境でもケツの痛みはでなかった。
600キロの完走メダルが2つになりました
この600kmブルベのゴールは、別開催の200kmブルベと共通。そう、ボクが去年、生涯初挑戦した200kmブルベと共通のゴール。1年前は、400kmとか600kmブルベとか、自分に走れるなんて想像すらしていなかった。

人間って変われるんだね。

2024年6月1日土曜日

エッジングパワーの6要素

スノーボードの面白いところは、ボードとバインディングのセッティングを変えられるところ。

セッティングの自由度が高いのは、スノーボーディングの楽しみでもある。だけれど、自由な反面…セッティングの何が正しいのか訳がわからなくなって、迷路にハマることも出てくる。

そんな人のために、セッティングで重要な要素を整理してみよう、そんなシリーズを始めます。

楽に「カービング・ターン」をしたい人、「圧雪でパウダーボードに乗れない」人、そして「ワンフットが苦手」な人たちです。全てに共通するのは、エッジをうまく使えない人たちです。

エッジングパワーを左右するのは6つの要素があります(下図参照)。


レーダーチャートの上から時計回りに、

  1. ボードが細い方が
  2. ボードが硬い(フレックスとトーション)ほうが
  3. バインディングが踵寄りセットのほうが
  4. ハイバックが前傾しているほうが
  5. ブーツが硬いほうが
  6. フロントのアングルが横向きのほうが

エッジングパワーが強くなります。(3と5については、いずれ詳しく説明します)

サンプルとして、ノーマルボード、パウボード、カービング(アルペン)ボードのレーダーチャートを入れてあります。6角形の面積が大きいほうが、エッジングパワーが大きくなります。

ほとんどのパウボード、ノーズがノーマルボードよりも太い。だから、特に前足のエッジが効きにくくなります。パウダーだと面で滑るので気が付きにくいけれど、圧雪バーンだと上手く滑れなかったり、疲れやすかったりするのはこのせいです。ノーマルボードと同じバインとブーツで、パウボードに乗るとエッジがうまく効かないのはこのチャートで見ればわかります。

カービングボードは、締まったバーンで強いエッジングを可能にするために、細く、硬く(というより張りが強い)セットアップになります。細いボードはドラグしやすくなるので、アングルは前振り、センタリングも踵に寄せられません。硬くて反応の早いバインを使い、ハイバックの前傾は強く、それとバランスを取るためにブーツも硬くなります。

現在の滑りで何が不満で、どう改善したいのか考えて、この6要素をどう変化させるかが上達の早道だと、ボクは思います。

え?そんなボクはさぞかし早く上達したんでしょうね?ですって?

嫌だなぁ…さんざ迷って遠回りして、もっと早く知っていれば良かったなぁ、そんな話をしようということですよwww

まぁ…こーゆーシリーズってトラフィック全然上がらないのですが、一人でも参考になる人がいればいいなぁ、ということで… つづく

2024年5月27日月曜日

2024年5月のまとめ 自転車乗ったり美味しいもの食べたりメンテナンスしたり

BCスノーボードが終わり、本格的に登山と自転車のシーズンが始まる5月…
こんなことしてました、というまとめ。

ペダルの動きがすこーし鈍くなってきたので、オーバーホール。
アシスタント付き
XTRのSPDペダル、スペアパーツなどもきちんと手に入るし、悪天候に強い。
XTR!なのに割とお安い値段
ベアリングは小径のバラ玉なので紛失注意。
ピンセット大事
作業の合間に焼肉したりする。
豚ナンコツ
八ッ場ダム目指してサイクリングしたり、
普段履きホイール
吾妻峡
八ッ場ダム湖はきれいな青色
四万ブルー?

吸い込まれそう

堰堤上から放水を見る
八ッ場ダム、実は来たことなかったのだ。周辺道路は、自転車でも押し歩きなら入れるみたい。
堰堤上

ダム湖
ぐるりと見て回って、さらに上流を目指す。
丸岩
ただ帰るのはもったいないので、暮坂峠に登る。
暮坂峠は良い峠
さーっと降って、沢渡温泉のお蕎麦屋さんにイン
とろろそば
大変に美味しゅうございました。
岩櫃山
そんな感じの日帰りサイクリングしたり、またある日は赤城山のプチヒルクライム。
分水堰
昔は農業用水を求めた争いがあったそうな。流れてくる水をいったん堰き止めつつ、決められた配分で分水するための堰。
赤城神社
赤城山の山頂まではいかず、中腹の神社で引き返す。
タレカツ丼
以前から気になっていた店にイン
肉厚
秩父あたりのワラジカツとは違い、漢らしく肉厚なトンカツ。
精肉店の副業らしい
大変においしかったです、食べきれずに袋をもらって持ち帰りました。
鶴舞屋の台湾まぜそば
そんなこんなしながら、脚を鍛えていく
ヒラメ筋どーん!
久しぶりにボルダリング行ったら、全然上れなくなっていた。
体重が…
そんな感じで体重増えたせいか、ロングライドすると手が痺れる。

振動吸収ステム
んなわけでポチりました。
次回のブルベは結構大事なので、新機材の投入は避けたいから…その後に装着かな

2024年4月29日月曜日

BRM400 小江戸巡り

身体がなまらないように、ブルベにエントリーした

SRが幻にならないように、とりあえず400km から確実に…きついんだよなぁ、400km…
頼むぜ相棒
集合場所はお初の城南大橋下。橋が雨除けになるので、雨天のスタートとかは便利だろうね。スタート時雨天だったらそもそも走らないけどね。
猛者揃いの400kmブルベ
ブルベでも400以上になると、参集している人たちの面構えが変わってくる(個人の感想です)。200の「まあ200なら行けんじゃね?」的な人たちはほとんどいない。

だってさぁ、早朝にスタートして、翌日の朝9時くらいまで走り続けるのよ?おかしいよね?
桐生梅田湖
今回のコースはほぼフラットなんだけど、ちょっとした峠が一ヶ所だけある。
栃木県にイン

通過チェック
峠を下って最初の小江戸、栃木
うん、小江戸っぽい
栃木って、宇都宮とか日光とか、鬼怒川のイメージが強かった。でも初訪問の栃木って、雰囲気があっていい街だなぁ、今度観光でゆっくり来たい。
筑波山
筑波山の脇を掠めつつ南下し、神栖の先で折り返す。この辺りで200kmを少し超える。小江戸二つ目の佐原に入る手前から雨が降り出した。
佐原
ここも雰囲気がいい街だったなぁ。ブルベって、普段なら訪れない街に導かれていくので、旅感覚があって好き。走力なくて、いつも時間ギリギリだから観光なんてできないんだけどね。今度ゆっくり来てみよう、そんな街が少しずつ増えていく。
雨の小江戸
降りは弱いけれど、雨は続いた。
視界が悪く、疲労もあって道をロストする。
方向感覚もおかしい、本来は北西方向に走るはずなのに南東を向いている自分。

落ち着くために、まずは腹ごしらえ。
幸楽苑にin
お腹が膨れて、人心地ついて冷静になった。
まだ貯金は充分にあるし、ここからの道のりで厳しいところもない、まだまだ完走は狙えるぜ自分。

と思ってたら目の前に他の参加者が!!!

あのーすみません、道をロストしたんですが、途中まで一緒に行っていいですか?!ヨワッ

優しく「構いませんよ〜」と言っていただいて、無事にコース復帰。
T字路で本来は右に行くところを、左に行ってしまって袋小路でウロウロしていました…

小江戸の川越
今回のルート、最後の小江戸は川越。以前うなぎ食いに来た時は昼間だったせいもあり、人でごった返していた。今日は深夜というか早朝なので誰もいない。
また来るぜ川越
そこからの帰り道、微妙にアップダウンがあるルートを取らされて、峠も一つ越えて、日がでてきた。深夜小雨が降っていた時はさほど寒くなかったのだけれど、明け方は放射冷却でけっこう冷え込んだ。
ですよね…
道路っぱたの自転車屋さん、看板見て嬉しくなっちゃった。
実は、ボクが自転車少年だった40年以上前、ここ来てるんだよ。中学生くらいだったんじゃないかなぁ、冒険に出かけてね。この看板見て、お店に入って、チューブか何か買ったの。

ご主人の顔は覚えていないけれど、とても感じのいい人だったことは記憶している。

ボクは歳をとりましたが、相変わらず自転車に乗っています。
遠くに行ってきました、400km走ってきました。

そう、あのご主人に言ったら、どんな顔をしてくれるのだろうか。
完走!

これで300, 400を完走。あと600と200であらためてSRの認定に向けて頑張るじょ。

ログはこんな感じ