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2024年8月31日土曜日

念願の、剣岳早月尾根日帰り

新田次郎さんの山岳小説が、ずっと好きだった。

ボクにとって、仕事とかいろいろの事情で北アルプスは遠い存在だった。その中でも剣岳はちょっと別格で、アクセスの悪さもあって、1度しか山頂を踏んでいない。

そんなボクは、新田次郎さんの小説に出てくる山の描写に触れては、山に登った気になっていた。

で、よく考えたら、あと数年でボクは還暦なわけだ。
身体はだんだんと動かなくなってきてるし、疲労は抜けにくくなっているし、目は霞むし、耳は遠くなるし…マズイ、登りたいところで難易度高そうなヤツを片付けておかないと…

そんなわけで、チャレンジしてコンプリートしました、早月尾根日帰り。
行ってきます!

貧脚のボクは相変わらず、早立ちをする。登山口は真っ暗で、ヘッドライトの光を頼りに一歩一歩。

尾根に出て樹林が薄くなって、日が射してくる。
室堂方面

まだ遠い山頂

早月小屋

パノラマ

森林限界を越えると、岩の殿堂らしくなってくる。

山頂
クライマーズレフトを見ると、バリエーションルートの尾根が伸びている。
小窓尾根だったっけ?

あっち方面も登ってみたかったけど、今生では機会を逃したかな…
本峰岩塊が見えてきた
小さなピークを巻いたり、乗り越えたりしながら進む。ペースは順調。
ここは巻きです
ここまで難易度の高いところはない。標高と景色による圧は感じるけど…

室堂方面を見る


山頂の肩に飛び出すと、剣沢と立山方面が視界に入る。
剣沢方面


山頂直下の分岐
カニの横ばい・縦ばい方面への分岐をすぎると、いよいよ山頂。予定していた計画時間より少し巻きで到着できそうだ。

登頂!
周囲は雲が多いけれど視界は良好。槍・穂高も見えた。





名残惜しいけれど、そろそろ降りようか。暗くなる前に下山したい。
剣沢方面の先に雄山
山頂よさらば。

山頂直下の鎖場、写真撮ってないことに気がついた。記録のために、お助けボルトの写真を撮る。
割と有名なお助けボルト
なんだろう、割と危険なところはきっちり鎖が整備されているので、難易度はそこまで高く無いように感じた。
足元にお助けボルト
岩もしっかり安定していて、妙義山のような…儚げな岩とは違うw
トリカブト
標高を下げると、高山植物が増えてくる。
稚児車(チングルマ)
早月小屋まで降りてきた。ここで水とコーラを購入して一息。
早月小屋
ビール飲みたいけど、まだまだ先が長いので我慢。

帰ってきた!

やったぜコノヤロー

てな感じで、なんとか明るいうちに下山できました。日帰りチャレンジは、これでいいかな。次回やるとしたら、早月小屋でテント泊するなりもう少し時間を使って登りたい。

日帰り最難関の一つである早月尾根を、無事にやり切ったことは自信になった。
これで、北アルプス3大急登で唯一未踏の…あそこにチャレンジする気持ちが湧いてきた。