要するに引っ張るためのヒモのことを、カッコつけて トーイング・リーシュって言ってるだけ。
まず、バックパック側はこんな感じ。リーシュの途中に、8ノットでループをいくつか作っておく。そして、適当に束ねながらカラビナを通してやると長さの調節ができる。
リーシュの中間地点に、フリーなカラビナをひとつタイイン(結んで固定)しておく。このカラビナは、長さの調整に使う。そして、このカラビナをつかむことで、ボードを引き上げるのが楽になる。ツリーホールにボードがはまっちゃったり、ノーズがどこかに入り込んだりしたときにね。
肝心なのが先端部分、パーツごとに説明してみる。
なんども書いているけど、僕はもともとスキーヤーで、BCはテレマークスキーで入っていた。その時、Towing にはなんどかチャレンジしている(注)。
で、その時の記憶を辿りながら、必要な条件について洗い出しながら作ったのがこれ。
全体像 |
条件はこんな感じ
- ボードへの着け外しが楽であること
- バックパックのストラップなどへ簡単に着け外しできること
- 意図せず外れないこと
- 長さの調節が簡単にできること
- 耐久性に優れていること
- 凍結のトラブルをおこなさいこと
バックパックにクリップするカラビナ |
中間のカラビナ |
まず、トーイングホールに通す部分は、頻繁に擦れる。リーシュが擦れて痛まないように、保護のためにシリコンホースを通してある。
一番先は、ラビットノットでループを2つ出してある。こうすることで、摩擦に対して強くなる。結び目の残り部分は、接着剤を着けてまとめて、ウレタンチューブの中にしまう。
Towing に入る時は、リーシュの先端をHole に通し、折り返してカラビナで止める。
先端部分 |
ラビットノット |
ここのカラビナは、雪や氷で凍りついてしまわないように、ワイヤーゲートタイプを選ぶのが重要。そして、不意に外れてしまわないように、カラビナはダブルにして、ゲートの向きを反対方向になるように固定する。
これは、クライミングの考え方と一緒。
絶対に外れてはならないところは、外れ防止のロッキングカラビナを使う。しかし、ロッキングカラビナは凍結しやすいので、この場所には不向き。そんなふうに、なんらかの理由ロッキングカラビナを使えない、でも外れては困る場所には、カラビナをダブルで、互い違いにして使う。
ラビットノットから出た2つのループを、このミニカラビナに通して固定するのだ。
ワイヤーゲート(重要)のミニカラビナ2個 |
カラビナの向きがずれないように、インシュロックとシリコーンチューブを使っている。
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ゲートの向きを背中合わせに |
リーシュは、登山用品店などで切り売りしてくれるアクセサリーコードを使っている。細いけれど強度は十分。
まぁ、そもそも… 穴あきのボードを使っている人がほとんどいないから… 参考になるかどうかは甚だしく疑問の投稿ですね…
おしまい
注 スノーシューに比べると、スキーでの行動は圧倒的に楽。登高も滑走も、スキーは履きっぱなしで良いのがスキーのメリット。ただ、シールで直登するにはちょっと斜度があるような斜面を、キックステップで登るような時は、スキーをどうにかしなければならない。
バックパックに背負えばいいんだけど、キックステップとシール登高を交互に使い分けるような時に、Towing が有効なんじゃないかなって思ったのだ。
そんな場所ある?って思うよね。イメージは、谷川岳の天神尾根。ゲレンデ出口の急斜面は、ツボ足のトレースがあるから、キックステップで良い。その先の痩せ尾根は、基本シールだけど、トレースがあればツボでもいい。で、肩の広場まで上がれば、その先はシールで、みたいな。