「ねぇねぇ、東京から自転車で出発してね、600km走ったら行ける県庁所在地ってどこ?」
■東京から600km圏で行ける県庁所在地(ルート別最遠)やね?
それぞれのルートで、いっちゃん遠ぃ県庁所在地はこんな感じやで。
日本海側 福井県 福井市 約590km太平洋側 兵庫県 神戸市 約600km山岳ルート 滋賀県 大津市 約570km北方向 青森県 青森市 約600km
余計イメージしづらくなったような気もするが…まぁ良いか。
Google Map で東京の日本橋から、梅田駅まで歩いたとして距離を見ると…国道1号経由で510kmだそうだ。そんな、東京から大阪まで行って弾みで通り越しちゃった…それくらいの距離を一気に自転車で走ったという記録。
ちなみに地元のグンマーから東京のネズミちゃんランド往復すると、サイクリングロードフル活用で大体 300kmくらい。その倍だから2往復って感じね。
まだ余裕ある…序盤 |
今回の600kmブルベ、最初はねぇ、八ッ場ダムの脇通って嬬恋村通り抜けて鳥居峠登るの。標高は1,300mあるからそれなりに登るんだけど、なだらかーな登りだから走りやすい。鳥居峠から一度降って、菅平に登り返す。ここが地味に辛かった。とりあえず鳥居峠で登りは一段落だって思ってたら、そうじゃ無かったからね。
菅平は隣町 |
600km ブルベの制限時間は40時間。平均時速は15kmということ。休憩とか食事、信号ストップ、トイレの時間もぜんぶひっくるめてなので、実際の走行速度は20~25kmくらいかな。上り坂はペースダウンの借金生活。下り坂で借金を返して辻褄を合わせる感じ。
菅平までで借金1.5時間程度を覚悟していたのだけれど、ほぼほぼ貸し借りゼロでたどり着いた。これは幸先よいスタート。
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妙高山はご近所さん |
菅平からご褒美ダウンヒルで貯金作って、小布施かすめて野尻湖へ登り返す。
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野尻湖… |
ここも登坂車線があるよな登りが続いて消耗した。気温も30度近くまで上がったので、身体中に水をかけ、体温コントロールしながらの登坂。
野尻湖すぎたら上越までなだらかーな下り坂。天気予報どおりここは向かい風が強かったけれど、ドロップバーの下を持って空気抵抗を減らして、ケイデンスあげてスピードに乗せる。
途中で、あいつとかあいつが好きな、「ニューミサ」の前に来た。実は入ったことないんだよね…
一度は寄りたいニューミサ |
貧脚のボクは、ゆっくり食事してたらDNF…涙を飲んで通り過ぎる。
日本海! |
直江津あたりの道路は、海から離れたところを通ってる。柿崎に入り、アップダウンを繰り返すと、道は日本海のすぐ脇に出る。ここまででだいたい180km。貯金は1.5時間程度。明るいうちに日本海に出られたおかげで、穏やかな海を左に見ながらルンルン気分(嘘)で北上する。
直江津から、新潟の少し手前まで北上する海岸線区間だけで100km…アヒャヒャヒャヒャ
好き好んでブルベ走ろうという人
やっぱ見るよね海 |
思い出の鯨波海岸も明るいうちに通過できた。青春18きっぷで来たんだっけな…
高校生以来の鯨波海岸 |
男子校の空手道部という、「♀ 」皆無の環境にいたボクらは、海での出会いをほんの少し期待して来たのだった。角刈り、スポーツ刈り、妙に声だけでかい高校生には…出会いなど… すみません、それくらいで許してください。あっ、目から変な汁が出て来た…
日が沈む |
刈羽を過ぎ、寺泊の手前で日没。柿崎からここまで、ポイントポイントで海水浴場があって、そこには公衆トイレがある。走りやすいし景色もいいし、今度はキャンピング装備でのんびり走りたい道。
また明日! |
以前、自転車で海鮮丼を食べに行こうと、前橋から寺泊まで来たことがある。その時は確か230km 位走って着いた寺泊。今日の寺泊は、ぜーんぶ真っ暗。
寺泊通過は夜になった |
日が落ちた海岸線をそのまま北上する。新潟の少し手前で折り返しに入り、すぐにチェックポイント。ここで290km走行…まだ半分行ってないってマジすかwww
ここからルートは南下して、燕三条、長岡を通り小千谷に出る。豪脚の皆様は燕三条か長岡で宿を取り、仮眠遊ばされる。というか、ボクが折り返しについた時には、すでに寝てる人も割といるはず。
貧脚のボクは、いつも通り行き倒れ戦略。どうしようもなく眠くなったら、ぶっ倒れて仮眠とって、また走り出す。走れメロスかよ
結局、夜明け前に小千谷の手前で30分。明るくなった栄村で20分程度仮眠を取って、走り続けることになった。
小千谷から上田・海野宿の先までは、先日完走した400kmブルベとほぼ同じルートになる。どこで登る、どこが平坦とか、もうわかっているので淡々と距離を稼ぐ。
400kmを完走したあと、後半の100kmくらいが共通の、600kmも完走できるのでは?そう考えたのだった。理由は 最後のコース取りで、400は最後激坂の内山峠越え、600は碓氷峠旧道。軽井沢までダラダラ登りこなせば、後は下り基調で安中まで出れちゃうし楽勝じゃね?的な。
みんな大好きメガネ橋 |
これねぇ、メガネ橋まで写真が無い理由を説明してもいいかな?
さっき言ったけど、内山峠よりは碓氷峠旧道のほうが楽なのよ。でもねぇ、キューシート(道案内図)を地図に落としていて気がついたのだ。
ん?御代田から、そのまま軽井沢抜けるんじゃ無いんだ???浅間サンライン…経由??ま・じ・で?
御代田から軽井沢までの標高差はだいたい500m。R18でダラダラ登るなら、そんな大変じゃ無い。内山峠より全然楽。しかし…御代田から浅間サンラインって…壁じゃんこれ?
500km走行した後に壁?そんでもって、浅間サンラインって、えぐいアップダウンあったよな、確か…
今回仮眠を最低限にして走ったのはね、ルート引いてる時にこれに気がついたから。下手したら、ヒザ大爆発案件よね。押し歩きが連続するかも?そう考えたら、宿に泊まってる余裕なんて無いザンス。
ヨミは当たって、サンラインはエグいアップダウンの涅槃への道でありました。ひたすら南無阿弥陀仏を唱えつつ(ウチは浄土宗)、仏のお情けに縋りながら軽井沢へ抜け、碓氷峠旧道を下って横川・松井田・安中へと中山道旧道を辿る。
安中に出る頃にはだいぶ日が翳り、小さな峠を超えて箕郷に向かう時には意識が飛ぶ。
「あれ?なんで俺…今…榛名山登ってるの?」的にわけ分かんなくなる瞬間。
完走したぜコンニャロ |
STRAVAのビーコンでボクを追いかけてた奥様が、ゴールで出迎えてくれた。
奥様撮影 |
てなわけで、いつもながら消耗したけれど、無事に600kmを完走した。
シャワー浴びて、ぶっ倒れるように寝て、翌日は充電祭り。
充電祭り1 |
充電祭り2 |
ボクの走行ペースは遅くて、真ん中より後ろの位置でゴールを迎えるけど…完走率だけは高い。というか、ブルベ初めて丸2年、出走数はAJP含めて20くらい?だけどDNFはCP不通過の1回だけ。
今度、貧脚のボクが確実にブルベを完走するためにやってることを、まとめてみようかな…
キューシート長い… |
600kmにもなると、キューシートは枚数も多くなる。
ルート概要 |
iPhoneのgpsログは獲得標高多め… |
600kmは出走3、完走3となった。これまで走った2本はフラットなコースだった。今回はそれなりに獲得標高がある600km、これを完走できたことで、「ボクも600kmブルベ走れます」そう言ってもバチはあたらないような気がしてきた。
今回も楽しく走れて、AJ群馬のスタッフさんや、他の出走者の皆さんに感謝でいっぱいです。
ありがとうございます