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2021年3月7日日曜日

スノーボードリーシュのノウハウ

スノーボードのリーシュにカラビナがついていて、それをブーツのどこか(輪っかとか)にひっかけるなら、こんな方法もあります。(注)

ステンレス製で、楕円形のリングにロッキングナットがついているやつ。
シャックルとか、クィックリングとか、リングキャッチで検索してみてください。
ロッキングナットは見えないように内側にすると、スッキリします

今回使用したバインディングは、臨時で借りたもの。リーシュも臨時。
細引きをバインディングとカラビナに接続
結び目は、リードクライマーにはおなじみのフィギュア8ノット

(注)写真はサロモンのマラミュート。バインディングのアンクルストラップが被さらない部分に、ちょうどリングを嵌め込めるスペースがあります。他のブランドだと、この部分がなかったり、あってもアンクルストラップの下になったりするので、セットする前によく確認してください。

2021年3月6日土曜日

DAY27 伝説の名機で岩鞍に出撃

 スノーボードの仲間から、伝説の名機、クラッシックスーパーモデル158を預かった。この、「クラッシック」「スーパーモデル」「158」という言葉の裏側に隠れている情報量が、実はとんでもないので、それは別投稿で。

春って感じの、朝一はしまった圧雪で快適。その後すぐにほぐれてシャバシャバ手前。もう、パウダーは来ないのかもしれない、そんな寂しさにこらえて滑る。

とりあえずこんな感じ。

老人は朝が早いが、ゲレンデを去るのも早い

3本目が今日の最高速のはずなんだけど、GPSロストで記録消えてる

雪が腐ったら履き替えるために、YES. PYL と2本持って出動。

3D対応ディスクのバインがもう無い、と思ったら…
奥様が以前使っていたカスタムを発見してセットアップ
今期一番の混雑じゃないかの西山ゲレンデ
ゴンドラはお察しください

帰り道にエビひれランチをいただきました
クラッシックスタイルの味塩、やっぱり炒り米入れるよねw

2021年3月3日水曜日

プラブーツがもたらしたこと、葬ったこと(3)

スキーブーツが革からプラに変わると、何が変わるのか?

まず、転倒が減る。革のブーツはくるぶしの上までしか高さがないので、重心が前後にずれると即転倒となる。ところがプラブーツはスネの途中まで高さがあり、前も後ろも、シェルがしなりながら体重を受け止めてくれるので、リカバリーできる幅が格段に広いのだ。

転ばなければ、より長い時間、板と対話しながら滑る余裕ができる。初心者は転ぶことが恐怖なわけで、転ばないで済むことで、よりリラックスしてスキーに親しむことができる。

もう一つ、強いエッジングができることもプラブーツのメリットだ。高さがあるプラブーツは、エッジを立てるのにスネの力が使える。スネを内側に絞り込むことで、スネからブーツのアッパーシエル、ロワーシェルと力が伝わり、エッジを効かせることができる。強いエッジングができれば、アイスバーンでもエッジを効かせられるし、より素早くアグレッシブなターンをすることも可能になる。そして、革ブーツではとてもエッジを立てられない、太くて反発の強い、ハリのある板も履けるようになる。(注1)

こうしたプラブーツのメリットを使いこなしてあっという間に上達していく人が現れる。

そして、プラブーツのメリットが明らかになると、革ブーツからプラに乗り換える人が続出する。だが、プラブーツとの相性次第で、レベルアップする人と、かえって…下手になる人とに分かれていく。そして、プラブーツでうまく滑れない人は、革靴で積み上げた自分の技術や経験が無になるように感じて…スキーそのものをやめてしまうことも多かった。

プラブーツに変えると、あっという間に上達する、らしい。
変えてみたら、上達するどころか、うまく滑れない。
そんなはずはない、プラのほうがいいはずだ。
だって、この前まで同じレベルだったあの人も、この人も、
いや、ついこの間始めたその人も…ほとんど俺と遜色ないくらいに、
いや、もしかしてもう抜き去られてる?俺の今までの努力はなんだったんだ?

そんな不条理感を抱いて、スキーから離れるスキーヤーがいたのだ。

プラブーツによって葬られる、スキーを愛し、しかし、プラブーツに愛されなかったスキーヤーたち。彼ら彼女らが、そのままスキーを楽しんでいたら、きっと日本のスキー文化はもっともっと豊かになっていたのに違いない。

なんでこんなことが起こるのかということは、カント角の問題なのだ。

プラブーツは強いエッジングを実現し、後傾を防いでくれる。その意味ではとても優れた進歩だ。ただし、強いエッジングを可能にするということは、よりセッティングがシビアになるということ。そして、プラブーツが合う、合わないというその要因は、下肢の骨格(スネ)の形と、それによって決まる「カント角」が問題だったのだ。

くるぶしまでしか高さがない革のスキーブーツは、スネを使ったパワフルなエッジングはできない。だが、くるぶしまでしか高さがないから、上のスネの形がどうであろうとも、足首のひねりで、どのような角度エッジングするのかを操作することができたのだ。

プラブーツではなぜカント角が重要なのか、合っている、合っていないはどうやって見極めるのか、合わない場合はどうやって調整すればいいのかということを、少しづつ書き記していこうと思います。

つづく


樹林帯から出る

稜線直下はクランポンで

空へ向かう

耐えるダケカンバを見て 自らを省みるタカさん

クスミックス 信頼のおける本格的山屋


(注1) ブーツの持つエッジングパワーとスキーの板幅には相性がある。板は細いほどエッジが立てやすく、切り返しが容易だが、深雪では浮きにくい。太くなればその反対。で、ブーツフレックスが硬いと、エッジが立てやすく、パワフルな荷重が可能で、前後のバランスも取りやすいので、スピードや荒れた斜面に強くなる。フレックスが柔らかいということは、すべてこの逆。

ローラー台再開しました

ボルダリングで右膝に違和感を感じたせいもあり、ローラー台のトレーニングを3週間休んでいた。で、右膝は就寝時意外はサポーターで固定。スノーボード の時は、フレーム入りの固定力が強いやつ。

で、今朝からローラー台を再開した。

グラベルロードって最近ブームだけど、とにかく林道とか砂利道とかを…登るのがキツイ、きつくないですか?そうですか?

ゲレンデスノーボード とかボルダリングって、筋力とか瞬発力の遊び。そこから、自転車を楽しく乗れるように、体を作り直していかなければならない。心肺系の強化ね。
30分、低負荷、ペダルをきれいに回すことだけに集中…

キツイねwww

TRPワイヤー引き油圧ディスクのブリーディング

今年はどんな景色に出会えるだろうか、昨秋の山王林道

山王林道は日光から上がり、鬼怒川に降るのがお勧め

 

B●TNスノーボードのすごいところ(その5)

その4で、ジェイクはスノーボードのソールやトップシートの仕上げには、あまりこだわらない、そんなふうに取られそうなことを書いた。だが、もうちょっと正確に言うと、「必要以上には」見かけにこだわらないと言う意味なのだ。
工業製品は、歩留まり率が下がる(オシャカ率、不良品発生率が上がる)と、原価が上がって儲からなくなる。このレベルまでは良品、ここからここはB品、これ以下は廃棄、みたいなレベルをどこに引くかによって原価が変わってくる。見かけについて、ジェイクの意見はこうだ。

トップシートに、そうだな、セサミシードくらいの傷があったとしよう。ショップではもしかしたら気になるかもしれない。でもね、1日、2日、3日と滑っていると、ボードには傷がつく。ショップで見て気になった小さな傷なんて、もう、どこにあったのかわからなくなる。代わりに、楽しい思い出とリンクした傷が増えていく。この傷は、あの斜面でパウダーの下に隠れていた切り株で擦った跡とか、このサイドウォールの傷は、ジムがレールですっ転んで、突っ込んできてついた跡とか、一つ一つの傷が、思い出に変わっていくんだ。コスメティック(見かけ)って、パーフェクトを目指すときりがないし、やりすぎて原価が上がって、一般の人が買えない値段になる…それよりも、妥協が必要だよ。

ジェイクは、道具としてのスノーボード、その本質的な価値を大事にしていた。

ワクワクして買ったボードが、わずか数日のライドで折れたり、曲がったりしたらどう思う?さっき言った通り、一つ一つの傷が思い出に変わる、そんなことが起こる前に、ボードがゴミに変わったら?ツアーに行ってるところで、ボードが壊れたら?台無しだと思わないか?

ビジュアルで国産(日本製)のボードに負けるってことに関しては、こだわらなかった(その4参照)のに、耐久性や乗り味に関してはまったく妥協しなかった。そこで生まれたのがインフィニットライド(永遠に乗り続けられる)という技術だ。

スノーボードは使っているとヘタってくる。反発が減って、剛性感が落ち、のったりした乗り心地になってしまう。スピードを出したら安定せず、硬い雪面ではエッジがうまく食い込まなくなる。ブランドやモデルによって違うのだが、新品の時のベストなフィーリングがどれだけ保てるのか、これは各ブランドのノウハウで、購入者の満足感も大きく左右する。

で、B●TNでは、ヘタリについて詳しくしらべた。結果、初期のヘタリはすぐに発生して、どんどん進行し…あるレベルまでいくと止まることがわかった。そして、そのまま、ヘタリは進行しないですむ。

じゃぁさ、最初に、ヘタる分の反発と剛性を強化しておけばいいんじゃね?
そんなことしたら鉄板みたいなフィールになって、硬すぎてとても乗れないよ。
いや、だからさ、それを出荷前に事前にヘタらせておくんだよ。
なるほど、そうすれば、それ以上ヘタリは進行しないかも、しれない?ね?

で、このテクノロジーの鉄板ボードは、製造工程の最後で馴染み出し用のロボットに入り、あんなことやこんなことをされ、まるでもう1シーズン使ったかのような疲弊具合で出てくる。で、鉄板ボードが、丁度いいトーションとフレックスになっていて…それ以上ヘタルことが無く、「インフィニット(永遠に)ライド」できるのだ。

と、書くと、素晴らしい技術のようだが…不良品発生率が高い。ロボットから出てきたときに、狂いが出ていたり、鉄板のままだったり、設計より柔らかかったり…折れてしまうのもあった。コスメティックの問題で不良率を議論していたのが馬鹿らしいくらいに、不良が出る。
ジェイクは平然として言った。

スキースロープの上で折れたら、スノーボードの体験が台無しになる。それより、ここで、出荷前に折れるほうがいいだろう?

見かけが美しいボードももちろん大事だが、耐久性に優れて、長く楽しくライドできるボードのほうがいい。それがジェイクにとっての本質的な価値だった。

神楽峰手前で ライダーはゆーや



*このポストも伝聞や噂を元にしたフィクションであり、実在の人物やブランドとは関係ありません。

2021年3月2日火曜日

スノーボード リーシュの工夫

スノーボード の流れ止め(リーシュコード)は、いろいろとややこしい。どこのゲレンデでも、装着が義務になっているが…少なくともここ最近では、装着していないとリフトに乗れないといったことも無く、見逃されているのが実情。

また、まったくの初心者がスノーボード をレンタルする場合、使い方を聞いていないのか忘れたのか…残念な状態なことも良くみかける。

僕もリーシュは、ゴンドラ回しの時は付けないこともある。それに、BCやパウダーの時は万が一の脱出を考えて基本的に付けない。ボードが埋まって身動きとれなくなったら、速やかに足をバインから外して逃げなければならない状況もあり得るからだ。

ただ、リフトで回す時。そして、そのリフトが低速で長い場合は、乗車中に足の締め付けを緩めて楽をしたい。で、あらかじめバインを少しゆるめておきたいのだが、リフトの下がコースで人が通っているとか、万が一ボードを落としたら回収が甚だ困難だったり、そんな時にはリーシュをつけるのがマナーだと思っている。

しかし、スノーボード 用のリーシュは意外と値段が高く、その割に貧相な物も多い。スノーボード とバインディングが落下した場合、衝撃荷重がかかるわけだが、それに耐えられそうのない製品も多い。

そこでお勧めなのが、スキーリーシュ。現代のゲレンデ用スキーはブレーキ(ストッパー)が付いていて、外れると勝手に停止する様になっている。だが、山スキーの場合は、外れたスキーが雪の中を突進して行方不明になったりするのを防ぐために、いまだにリーシュが使われている。そして、

スキーリーシュは2本1組で売っている

1セット買えば、二人で分けたり、日によって履く板を買えたい場合に予め装着して置けるので便利だし…単純に安く上げることができる。

そして、もともと山スキー用、つまり、板を流して紛失することが命に関わる状況で使う物、なので、信頼性も高い。写真はマジックマウンテンで、ブーツ側にカラビナがついている。ブーツ側には細挽きかリングをつけておいて、そこにフッキングするのだ。しかし、カラビナゲートが凍結して開かなくなったりなんてことがある。この製品は、凍結して固着しないように、ゲートがスプリングワイヤーになっている。

アンクルストラップの穴をガイドがわりにして、ワイヤーを通す
ストラップ根元のボルトに引っ掛ける

バインディングを装着する時
すぐ目の前にカラビナが浮いているので
セットアップが甚だしく容易

 

2021年3月1日月曜日

Day26 尾瀬岩鞍でストップスノー対策を試す

 滑走26日目は岩鞍。先週土曜日の丸沼では、自然にずれていくボードで切っていくことをテーマにした。今日は自然にエッジが噛むボードを、あえてスムーズにずらしていくことを考えて滑る。これからのBCシーズンに向けて、エッジコントロールを復習ということ。

朝のうちは締まって気持ちのいい圧雪斜面も、11時ごろになると緩んでくる。そして、ちらほらと妖怪板掴みが現れる。

西山ゲレンデ連絡通路から見る上州武尊山東面

手作業でわざと荒らしたYES. PYLのソール
みてくれは甚だしく悪いのだが、ストップスノー対策として効果は抜群

今シーズンなにげに初訪問
盛り付け、唐揚げ、スタッフの平均年齢など、いろいろと変わっていた

店内はお座敷スペースが大幅に減り、窓際にはカウンター