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2025年7月15日火曜日

山屋のブルベ戦略・装備を練る

もともとは山登りが趣味のボク、ブルベにもその経験を活用している。
ボクの装備品の紹介と、どんな考えでそのようにしているのか、そんな話をしてみよう。

無駄を省く

山登りとサイクリング装備は携行方法が異なる。丸2日間の行動を前提にしてみよう。登山なら、荷物は20〜30Lくらいのバックパックになるだろう。容量には余裕があるので、多少嵩張るものでも収まるし、「ひとまとめに」入れて背負うことができる。

ブルベの場合は、丸2日間なら600kmになる。それなりに荷物は多くなるが、1箇所にまとめるバッグはない。いろいろな場所に「小分けして」携行する。これが割と頭を使うし、個性が出るところだとボクは思う。

まずは自転車の、限られた収納スペースについて。

  1. サドルの後ろが サドルバッグ
  2. フレームの前三角、トップチューブ下がフレームバッグ
  3. ハンドルとステムに付いている、縦に長い筒状のものがステムバッグ
  4. ダウンチューブ下にぶら下がっている、黒い筒がツールケース

順に説明していこう、まずはサドルバッグ

ボクはオルトリーブをサイズ違いで2つ使っている。オルトリーブは、防水力が高く、丈夫で信頼できる。また、サドルのアタッチメントが別売りされてるので、バイクが複数台あっても、アタッチメントさえつけておけばバッグを共用できる。

バッグのサイズが変わっても、アタッチメントは共通だ。出走直前に天気予報が変わって装備(雨具とか防寒着とか)が増えたり減ったりした時、必要に応じてバッグを変更することも簡単にできる。

地味に好きなポイントがもう一つあって、アタッチメントの固定がしっかりしていて荷物が左右に振られないこと。滅多にやらないけど、ダンシングなどで車体を振ってもバッグが振られることが無く、走行性能を悪化させない。

ここに常備しているのは、「輪行袋」「インフレーター(空気入れ)」「雨具」だ。

完全防水・容量大きい

300km以下のブルベは小さいサイズを、400km以上や寒い時期には、カイロを含む防寒着、携行食、モバイルバッテリーなどが必要なので大きいサイズになる。

サドルバッグのデメリットは、荷物の出し入れが面倒なこと。そこをカバーするのが他のバッグになる。

フレームバッグは、容量は小さいけれど、アクセスがいい。

ボクの使っているやつは、左側は奥行きが無いサブポケット、右側がメインポケットになっている。左側は、薄くて小さいものしか入らないが、中のものを簡単に取り出すことができる。必要な時にパッと出したい物、小さい物はここに入れる。

  • 左から、「塩タブ」「梅干し純」は熱中症対策。
  • 次が「使い切りの目薬」と「アレルギー鼻炎薬」ボクは鼻炎持ち…
  • 次が小銭入れ。ボクはドリンク補給でコンビニは使わない。コンビニだと、ヘルメットとアイウェアを脱いで入店してお会計で、10分程度はすぐに経ってしまう。自販機なら、停車・ドリンク買う・ボトルに入れる・空き容器捨てる…5分で十分。新札・新500円に未対応の自販機がまだまだ多いので、旧札・旧硬貨を入れておく。
  • その横は、魚の目パッドと、カフェイン錠剤。

ちなみに、登山の場合はファーストエイドに痛み止めを入れる。痛みを堪えてでも動かなければならない状況があるし、山で痛み止めは手に入らない。ブルベの場合はその逆で、痛みがあるならDNFすればいい。それに…必要ならば、薬局やドラッグストアで買えばいい。

ボクは弱い人間なので、痛み止めや、薬を持つと…それに頼ってムリをしてしまうようで怖いのだ。

アクセス最高の場所

フレームバッグのメインポケットは、ちょっと嵩張るものを入れる。

赤いのは防水バッグ、フレームバッグは雨が降ると浸水する。不運にも雨が降ったら、濡らしたくないものはここに格納する。

他は、汗拭きのパックタオルと、アイウェアを拭うマイクロファイバークロス、そしてショップタオル(作業用の使い捨てペーパータオル)。

ショップタオルは…基本的に…鼻かみ用…

欧米の人は、鼻をかむ時にハンカチを使う。そのハンカチを洗濯機に放り込むのだから、家庭内不和が起こりそうだけれどどうなっているのだろう。

ハンカチを使うのも抵抗があるので、ショップタオルを使っている。丈夫で吸水性の高いショップタオルは、一枚でポケットティッシュ2パックくらいの吸水力がある。以前はここにポケットティッシュを3パック入れてたけど、今はその代わりにショップタオルを2枚。

まだ少し余裕がある

これ以外に、キューシートを丸めたものと、モバイルバッテリーを入れる。フレームバッグにはケーブルアウトレットがあるので、iPhone とか、サイコンの充電はここからできる。ガバガバの穴なので、シリコングリスを塗って防水している。気休めだけどね…

ケーブルアウトレット

ステムバッグは防水性皆無で、容量も少ない。けれどもアクセスしやすい。

ここには、ジプロックで防水したブルベカード、記入用ボールペン、補給食を入れている。オレンジの輪っかはケーブルタイ。鼻をかんだショップタオルを、次のゴミ箱まで一時的にここにはさんだり、濡れたパックタオルやグローブを乾かしたりする。

ケーブルタイは何かと便利

ツールケースの中身はこれ。

左上から、ショップタオルとニトリル手袋にポケットナイフ。
タイヤブートと、パンク修理パッチ、タイヤレバー。
黒い筒のようなものは、チューブレスタイヤのパンク修理プラグ

下段左から右へ、ポケットツール、スペアチューブ、小分けにしたムヒと虫除けだ。オーバーナイトのある400km以上は、ここにガーミン eTrex用の予備電池(単三2本)を追加する。

使用頻度は低いけど必要なものはココ

600kmブルベ中に、チューブレスタイヤのパンクに遭遇した。その時わかったのは、かなり酷いパンクトラブルに複数回見舞われても、これで十分対応できると言うこと。これで足りないようなら、そもそも完走自体が困難だと思う

ムヒと虫除けは、春から秋に入れておく。寒くなったら捨てて、代わりに防寒用品(ホッカイロとかね)を入れる。

ポケットツールは、銘品国産ブランドの TONE 。精度と強度は申し分なく、ボルト穴を舐めるような恐れがまったくない。また、表面のメッキがしっかりしているせいか、汗で濡れた手で触ってもサビ皆無。

チェーン切りは、「チェーンを交換してすぐ出走する場合だけ」携行する。チェーンが切れるのは、交換した直後がほとんどだと思う(個人の感覚です)。程よく馴染みが出て、落ち着いたチェーンが切れるようなことがあったら、それは運がなかったということ。

自宅のブルベ装備品ボックスで出番を待つ

300km以上のブルベは、サイコンなどの電池切れに備えた予備ケーブルを追加する。iPhone の充電ケーブルは、フレームバッグに付いているものとは別に予備を持つ。

長さは最低限

同じく300km以上だが、小分けしたシャモアクリームも携行する。

出走前にクリームは塗るのだが、発汗・降雨などによって流れる。ボクの場合、300km くらいで擦れによる違和感が出て、そこで塗り足しをしないと400km くらいで痛みが出る。

ちゃんと手を洗ったりできない環境で、塗り足しせざるをえない場合もあるから手袋を持つ。手袋をはめて、ささっとチョメチョメゾーンに塗り塗りして、使用済みの手袋は裏返してゴミ袋にする。

チョメチョメガーディアン

雨予報の300kmと、400km以上は小分けしたチェーンルブを持つ。チェーンルブはこの量で3回分くらい。他の参加者にお裾分けだってできちゃうよ?

ルブはAZのロードレースSP

携行品はこんな感じだ。

登山とブルベで共通するのは、「必要なものは必ず持ち、不要なものは絶対に持たない」こと。

必要性の見極めにはちょっと違いがある。

ブルベは行動中の補給ができるので、コンビニで買えるものとかは持たなくてもすむ。ただし、サイクリングは機材スポーツだ。簡単に手に入らないけど、不具合があると走れない物もある。

例えば、自転車の消耗部品、タイヤ、チェーン、ワイヤー、ブレーキパッドとかね。こうした物を全部持っていったら大変なことになる。

ボクの場合は、消耗部品は早め早めに交換するようにしている。今までのバイクは9速コンポを使ってきたけれど、その一つの理由は、惜しみなく交換できる値段であること。各ブランドのトップラインを長く使うよりも、セカンドラインを選び、予防保全の考え方で交換する。そのほうが心穏やかに走ることができる、ボクはそんなふうに考えてブルベを走っている。

2025年7月11日金曜日

ロードバイク増車しました: TREK EMONDA SL4 購入

ボクのロードバイクはRidgebackのRambleという英国車。

英国は歴史のある自転車大国、一般車、ツーリング車を得意とするブランドが「リッジバック」。モデル名の「ランブル」は、「ブラブラ出かける」「放浪する」という意味で、長期ツーリングを目的とした車体だ。

クロモリの特注フレームは、キャンピング装備をつけて丁度いいくらいの剛性がある。持つとちょっとびっくりするくらい重いのだけれど、ペダルを踏むと不思議なくらいに「スゥウーーー」と走る、そんなバイク。

で、目標だったSRとSPRを達成したので、Ridgeback とキャラが違うバイクを買い足したという話。

先輩と後輩

次に買うバイクは TREK と決めていた。
…買うお店も、Bike Plus と決めていた

理由を書くと、うざいくらいに長くなる。簡単にまとめると…絶対的な信頼感が、このブランドとお店にはあったから。

ローラー台使ってフィッティング

Rigeback のジオメトリ表をベースに、TREKのラインナップを見てみると、ほぼほぼ Domane と同じ。ロングライド向けの車体がブルベに向いていると言われているし、常識的な選択なら Domane。でも、ボクの希望は…

シートアングル立てる
ホイールベース短く
チェーンステイ(リアバック)小さく
リーチ短く
スタック短く

要するに、もうちょっとキビキビ軽快に走れるバイクが欲しかった。
で、お店の人とジオメトリ表を見て、Emonda が一番希望に近いのが分かった。ローラー台で回してみたら、希望したポジションが出せそうだったのでそれにした。

Trek white & Quicksilver

色は思い切って白を選択。

白は黄ばむし、褪色するし、汚れは目立つけど…
もう歳も歳だし、そんな長い期間ロードバイク乗らないだろうし…
好きな色に乗ることにした…

2台そのまま積載できる愛車

入荷したという連絡があったので、Ridgeback 持ち込んで、それを基準にしてTREKのポジションを合わせて貰った。

BB位置から色々違う

キラキラりん

保管場所のバイクフックにハンギングしたら、リアホイールの当たる位置が全然違う。
ホイールベース(特にリアバック)短くしたかったので当然なんだけど、ここまで違うのか…

ホイールベース短っ!

とりあえず、ブルベ装備をセットしてみる。
ハンドルバーが狭くなったので、ライトとサイクルコンピューターなどの場所争い発生。
フロント三角がコンパクトになったので、ボトルとフレームバックが干渉。ボトルケージを横抜きに変更する。

ブルベ装備を仮セット

ダウンチューブ下にボトルケージが付けられず、ツールボトルの行き場を考えなければならない。そんなもろもろを見直す。

職場のフリースペースを借りて組み替え

どんどんバラします

それと…貧脚のボクにとって、フロント50-34、リア11-30はギアが重すぎた。 
なので、フロントはGRXの48-31、リアは11-34に組み替える。

クランク抜いた

ブリーディング準備

ボクが今まで乗ってきたバイクは、メンテナンス性を重視したケーブル外装式。EMONDAはレーシングバイクなので、ほぼ完全内装式。調子にのってカーボンハンドルバー買ったらそれも内装式…

ワイヤールーティングツールを買ったけど、素人には限界がありました…

こんな穴通せないヨ

ハンドルバーのケーブル内装は…左右1本通したところで諦めた。

Jagwire のニードルインサーションツール

油圧ブレーキのホーシング・ブリーディングは、以前MTB乗ってたので無問題。
ホースのカッターから、ブリードキットまで、久しぶりの出番。

ということで、とりあえず設定は終わったので…あとは走って煮詰めようと思います。
フロント 46-28 にする予感がしてる…

2025年6月27日金曜日

DNS は賢者の証し、DNF は勇者の証し

少し前に、この二年間のブルベを振り返ってみた。

ボクのブルベ完走率はかなり高い。理由の一つは、ボクは登山の経験をベースにブルベを走っているからだ。

登山では、なんらかのリスクで計画通りの行動が困難であれば、DNS(Did Not Start 出走見送り)をする。無理をして、途中敗退(この場合はDNFと言わないね…)ならまだしも、遭難したら周囲に迷惑がかかる。登山はDNFを前提にしないスポーツなのだ。

ブルベも登山と同じだとボクは感じている。自己責任、自己救済が原則で、必ず余力を持って完走する。そうした文化において、DNSは冷静さの表れであり賢者の証しであるとボクは思う。

それでは、DNF (Did Not Finish) はどうだろう。途中でギブアップした、挫けた、退けられた、「敗北」なのだろうか?ボクはそうは思わない。

400kmとか600kmのブルベは「果てしない」距離を走る。

昼も夜も走ってゴールが近くなり、完走がほぼ間違いないと感じる瞬間がある。あとは事故なく、怪我なく確実に、ゴールへ行けばいい。そんな時に、ボクは何を考えているのだろうか?

もっとやれたんじゃないか?
俺は…挑戦してないんじゃないか?

ちょっと何を言っているのかわからないと思う。

ただ、ボクは、そもそも完走できそうなブルベしか、エントリーしない。

「完走できそう」という意味には、「多少コンディションが悪くても」という但し書きがつく。雨でも、向かい風でも、暑くても寒くても、機材トラブルがあったとしてもおそらく完走できるだろうということ。

大きなトラブルがなければ、余力を残してゴールする。

そうなるとねぇ…完走した嬉しさはもちろんあるのだけれど、ある意味それは当然のことになってくるのだ。「やり遂げた」とか「限界に挑戦した」という、ヒリヒリするような感覚は薄い。むしろ、「日和ってんじゃねぇか?オレ」という、なんというか、不甲斐なさを感じるのだ。ただまぁ、老境にさしかかっているボクちん、限界に挑戦して三途の川を渡るのはイヤだしなぁ。

ところで、ボクが楽しんでいる登山と、トレランはわりと違う世界観がある。トレランの荷物は小さく、装備品は少なく、登山者界隈からは「あんなんで大丈夫なのか?」と、訝しむ声も聞こえる。

ただ、ボクにはトレールランナーの友達が何人かいて、彼らのSNSを見ていてちょっと感じたことがある。ボクが思うに、トレランはDNF がありうることをベースに組み立てられたスポーツなんじゃないかな。

思う存分、限界に挑戦できるようにしたい、そーゆー気持ちで環境を整えている気がする。たとえぶっ倒れてDNFが確定したとしても、遭難にはならない。スイーパーがいて、エスケープルートがあって、回収車が走っていてサポートしてくれる。「最後はなんとかしてあげるから、ぶっ倒れるまで逝っちゃって?」ということなのではないか。

そうであるならば、トレランのDNFは自分の全てを出し切ったということだろう。DNFになるか完走になるか、ギリギリのところに挑戦したということ。それは決して敗北ではない。

脱線したけれど、ブルベでも登山でもトレランでも、怪我なく帰ってくる限りにおいて、DNFも勲章だ。初めて経験する距離や、獲得標高に挑戦し、限界までプッシュしてのDNFは勇者の証しだ。

トレランでヤバイ距離を完走したランナーは、もちろん嬉しいだろう。それと同時に、限界まで出し切ってDNFし、悔し涙を流したランナーも…あとで振り返れば、なんというか、人生のハイライトになるんだろうな。そう思うと、羨ましいぞお前らw

ボクはずいぶんと、ギリギリを攻めるような遊びはしていない。最近では、


ちょっと前だと、
谷川岳馬蹄形縦走日帰り」 とかかなぁ。

社会的責任をあまり考えないで済んだ時は、ギリギリ遊びもたまにはしていた。

寒冷前線通過中の極寒、全ての物が吹き飛ばされるような暴風、ホワイトアウトの世界を単独で彷徨したり。

暴風で吹き流されたグローブが宙を舞う

写真撮ってる場合じゃないかもw

年末年始に至仏山を滑ろうと、単独で鳩待峠に入ったら暴風雪が来て閉じ込められたり。

一晩中除雪に追われて迎える朝

この時は3日3晩雪が降り続き、至仏山滑るどころの話ではなくなって、撤退を決めた。鳩待峠からの単独ラッセル下山は遅々として進まず、戸倉までまる2日かかった。

1週間の食料と燃料を背負う

小康状態狙って周囲を深く掘り下げておく

そんな…割と…破茶滅茶な遊びがあって、チキンハートな老人が産まれたというわけなんですネ。おしまい

2025年6月23日月曜日

AJP那珂川120km 3回目の完走…そしてSPR基準クリア

ブルベ始めて丸2年、昨年はSRをいただけた。

そして、ボクの今年の目標の一つがSPR

SPRの認定基準は、AJPの年間完走距離1,200km。
ボクの完走距離は…1,175km…あと25km!

とりあえず、確実にクリアしておきたいな。というわけで、3回目のAJP那珂川120km を完走してきたという話。

コース終盤で出てくる、人の顔したお家も見ることができました。
正面の木々が育って、少し斜めからでないと御尊顔が見えにくかったですが…


ゲッ!って言ってるよね?

では、簡単な振り返りから。

出走時間は朝の5時にしておいた。仕事から帰って一度寝たら、翌朝に起きられない自信がある。そんなわけで、事前に準備しておいて、帰宅してシャワー浴びたら出発。

車中泊仕様の車内

白河に近い、高原地帯にあって割と涼しい高速道路のパーキングエリアで車中泊。エンジン切って、網戸を装着して窓を開けて寝る。

すぐ近くに、冷凍・冷蔵輸送のトラックが何台も泊まっていて、騒音が激しい。高性能な耳栓を装着して寝た。

新白河駅

工事中の新白河駅がスタートになる。
小さな峠を越えて栃木に入り、下り基調の快適な道を南下する。ここで貯金を作っておきたい。

栃木といえば…足利銀行

営業してるのか不明

ここを通るのは、いつも朝早い時間なので、営業店舗なのかどうかはわからない。

看板もシャレ乙

ガーーーっと下っていって(帰りは当然登りになるのだw)
ヒョイっと曲がって小さな峠を越えると、「なかよし自販機」。

グンマーの大間々から足尾に抜けるところにある、アンティーク自販機コーナーを彷彿とさせる。

記念写真

さらに下って、本日の最低標高地点で折り返し。貯金を作れるのはここまでで、あとは大体グロス平均15km/hでゴールに向かう。貯金は1.5hくらいなので…イヒヒ

御前岩

チェックポイントの御前岩で写真を撮る。
日は高くなり、すでに暑い。横を見ると…

ドボンしたいっす

せめて、せめて、足だけでも、流れで冷やしたい…そんな後ろ髪引かれる思いで…先へ進む

後ろ髪なんて無いけどな、なんなら前髪も無いけどな…

いつかはゆっくり来たいと思っている、由緒正しそうなお寺の前で写真を撮る。

この構図3回目

白河関まで、峠を2つ越えていく。

道標

追分の明神

これで登りは終わり!

120kmのAJPは、制限時間が8時間。5時にスタートしたので、白河の関には11時前には着きそうだ。その組み立てにしたのは!! 白河関の前にある、白河ラーメンの名店やたべに!!!寄りたいのだ!!!

11時前なのに店内満席で、入店待ちが10人くらい…

溢れる涙を振り払いながら先に進む。

最後のチェックポイント白河関

結局…お昼前には帰ってきちゃったので、ネットで探して、駅近にある白河ラーメンの店でランチ。

町中華的な

餃子と、チャーシューメン大盛り!

餃子ドーン

チャーシューメンは、美味しかったけど、若い人向きかな。

チャーーシューメーン

とってもボリューミーで、久しぶりに、完食できるか?不安になる昼下がり。
初見の店で大盛り頼むのは、そろそろやめるべきなんだろうね。

隣の人が頼んでいた、レバー丼と、その隣の人が頼んでいたカツカレーが気になった。
今度行ったら、その辺りを食べてみようか、大盛りで。

2025年6月15日日曜日

真夏のロングライド・ミネラル補給編

ブルベは…自転車の遊びとして…かなり特殊なのではないか?そう感じている。

「普通の人」のロードバイク遊びは、レジャーだ。気ままに走ってどっか行く。疲れたら、飽きたら帰る。帰れないところまでは行かない。

スポーツとして自転車に乗る人は、ロードレースとか、ヒルクライムとか、トライアスロンとか?順位がある、タイムがある、そーゆー世界観。

レジャーとスポーツの間には、高い壁がある。

「普通の人」が、あんまりトレーニングせず、機材に課金せず、ヒルクライムとかに出たとしたらどうだろうか。成績は伸びないだろうし、完走すら危ういのでは無いか。

ところが、ブルベは…ボクのような凡人が、乗り出し10万以下のツーリングバイクで、さほどの練習もせずにそこそこ完走できる。

チューブレスカーボンホイールセットとかMTBのウルトラローレンジドライブトレインとかに課金はしてるけどな…

理由を考えて、多分…山屋の経験が有利に働いてるんじゃないか?そう思うようになった。

真冬とか真夏と過酷な時に「ジリジリと前進し続ける」ことが山屋のボクは得意だ。進まないと遭難して死んじゃうからな

山屋の経験が有利になるような、自転車遊びって他にある?やっぱりブルベって特殊な遊びだよね。で、山屋のボクの考えが誰かのヒントになればいいな、そんなふうに思った。

真冬のブルベのウェアリングについては、以前書いたので、今回は真夏のブルベの補給について書いてみる。ニーズがあるのかは分からない…

塩分で暑さ対策…

暑い時は水分と塩分(ミネラル)補給が重要だ。んで、こんな飴を売っている。

これねぇ、言いたくは無いけど意味ないから… あっ言っちゃったw

一粒 0.1g

この飴一粒に、食塩は…0.1 グラムしか入ってないのよ。耳かきに乗るくらい。

10粒食べれば1グラム

でねぇ、関係ないけど関係者っぽい人に、聞いたのよ。

これしか食塩入ってないの?これで熱中症予防?詐欺じゃん?

商品名良く見てよ、「キャンディー」よこれ?
薬品じゃない、特定保健なんちゃらでも、健康食品でもありませんよ?

いや、だってさ…

 

あのねぇ、これ買うのは普通の人!
食塩なんて、普段の生活で足りてるの
足りてるところに塩分ぶち込んだらまずいでしょ?
浮腫むし、腎臓とか内臓にも負荷がかかる
だから…バリボリ食べても安全なように…
塩入ってません!

って言われたのよ(意訳)

じゃぁスポドリはどうか?

ポカリもアクエリも、成分表示の単位は100ml。「ひとくちで飲む量」なのかもね。

ひとくち0.12g

こちらは 0.1g

ポカリもアクエリも、クピッとひとくちで 0.1g ボトル一本飲んで 0.5g

これねぇ…発汗激しい時だと、水分補給はいいとして、塩分補給って足りないよね?
そう、関係者っぽい人に聞いたら、「これ飲むのは普通の人!」 (以下略)

ただまぁ、よく冷えた水分の経口摂取は、内側から体を冷やせる。真夏の補給には悪くはない。

ちなみに、ブルベ中の補給で、ボクが推すのはポカリ。

アクエリは糖類を減らして、アセスルファムK という人工甘味料を使うことで、カロリーを抑えてる。ただ、アセスルファムK って合わない人がいて、ボクもそうなんだ。だから、アクエリ立て続けに飲むと下痢しやすくなる。それに、ブルベみたいな長時間運動の場合、カロリーはむしろ高い方がいい。

ということで、「発汗が続くスポーツ中の塩分補給」には、飴はもちろんスポドリだけでは間に合わないことになる。

短時間、長くて半日程度の「常識的な」運動なら問題になりにくい。ボクみたいにラーメン好きな人は、普段から体内の塩分濃度が高めだったりするから耐えられる。多少バランス狂っても、運動後の食事で、塩分と水分は補給されてリカバリーもできる。

ボクがラーメンデブなのは、ブルベを耐えるためでもあるのだ。

ロードバイクって、ずっと風を受け続けているから気が付きにくいけど、そーとー発汗量が多く、喪失塩分量も多い。しかも一日中とか、オーバーナイトで行動し続けるのは、常識はずれの行動であって、補給も常識はずれにならざるを得ないのだ。

そうしたスポーツする人や、酷暑環境で働く人のためのタブレットがこれ。

一粒で1グラム
一粒の重さは1グラム…含有塩分量は1グラム…
塩そのものやんけ!! 笑

人によって補給サイクルは違うけど、ボクの場合、行動中は常にスポドリを飲む。スポドリの給水量は、オシッコの出方と色によって調整する。

排尿間隔が2〜3時間程度になるように給水する。
尿の色が薄かったり、排尿感覚が短ければ水の取りすぎか塩分不足
塩タブ摂取は1錠ずつ、水分も一緒に摂る

真夏のライドでは、スポドリだけでは塩分が不足する。そうした時、ボクは塩タブで塩分ブーストをかける。スポドリよりも塩分量が多い「経口補水液」も良いのだけれど、手に入りにくい。

人間の身体ってうまくできている。塩分不足か水分過多だと、身体が水分を排除しようとする。具体的には「頻尿」「下痢」で、なんとかして身体から水を追い出そうとするのだ。喉が渇いているはずなのに、水分を取れない、嘔吐する、そんな時は「水中毒」を疑ったほうがいい。

ちなみに、運動中の嘔吐で胃腸が原因の場合もある。ただ、急性胃腸炎とか潰瘍の場合、回復には最低でも数日かかる。ライドで嘔吐した翌日、普通に食事ができているなら、その原因は胃腸ではなくて水中毒かもしれない。

ただし、ボクは医療関係の専門家ではない。運動中に体調不良が続くようならば、医療機関に相談をするべきだと思う。

真夏のロングライドでボクが使っているのは、こんなモノ達。

コンビニならチューブ梅も買える

出先で塩分不足になって困った時、コンビニでも買えるのがチューブ梅。小指の爪くらいの分量を出して舐めてみる。美味しかったら塩分不足なので、追加で舐めてスポドリも飲む。塩っぱい!と思うなら、塩分は足りている。

「梅ぼし純」は、陸上自衛隊の皆様も装備しているという噂がある。保存が効くので、ボクはツールボックスにも入れている。塩ピュアタブは、一般の人向けじゃないのであまり見かけないが、薬局とかにはある。

これ以外にも、食事と一緒に塩分を摂るのもお勧めしたい。
コンビニ補給では、麺類を食べて、つゆを飲むと即効性があってビビる。

登山用品店には、専用の塩補給剤がある。足攣りの原因になる、マグネシウム不足を防げる、マグネシウム含有品などもあって、万が一に備えるには良い。ただ、行動中に補給ができない登山だからこそ、そうしたものが必要なのだ。

ボクらサイクリストは、自分の体と向き合い、コンディションを掴み、コンビニ補給を上手に使うのがいいと思う。