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2021年8月5日木曜日

BIKE & HIKEのススメ 塩見岳日帰り(ピストン)

Bike & Hike で日帰りを可能にした、塩見岳の記録です。
3:30スタートで 14:15に下山。活動時間は 10時間(登り5:30、下り4:30くらい)でした。
単純標高差は1,500mで、スマホのGPSアプリでは、累積標高差3,550mくらい。

南アらしい樹林帯の稜線トレイル

日帰りで塩見岳に登ろうと思ったのは、その前に登った空木岳山頂。そこから見える富士山は先っぽだけ。ちょうど富士山を隠していた、先の尖った双耳峰はなんだろうか?調べてみたらこいつだった。

ん?ということは、塩見岳に登れば、前に富士山、後ろに空木岳が見えるってことか?

だがしかし、標準コースタイムだと日帰りはかなり困難。ただ、B&Hで計算すると、なんとか…なりそうかな。

前日は荷物をまとめておいて、仕事終えてから出発。0時ちょい前に鳥倉林道(最後の3kmくらいはバス・徒歩・自転車のみ通行可)ゲート前駐車場に到着し仮眠。3:30MTBで林道スタート。

入山口となる林道ゲート前
樹林帯を登る途中に日の出を見る
峠から先は樹林帯の穏やかなアップダウン
膝にやさしい快適なトレールが続く
塩見岳はまだまだ遠い
登山者の少ない静かな途
山小屋は改装工事中

午後から天気が下り坂なのは解っていたので、ほぼ休みなしで9時ごろ山頂着。残念ながらガスが出てきてしまいましたが、富士山は見えました。

目的としていた富士山に会えた


そして、スーーーット冷やっこい風が吹き始めた、「寒気が入ってきた!」
雷が来そうなので、9:30過ぎに下山開始。

山容が大きい

山頂小屋は工事中でした

予想通り途中で雷が鳴り、雨が降り始める。やばい、雷くる前に三伏峠まで逃げないと、稜線上でつかまる!小走りで、12時ちょい過ぎに、笑っちゃうような大雨の中、川のようになった登山道を抜け、無事に三伏峠小屋へ。

しばらく軒先をお借りして待ったけど、雨がやまない。今日はメッシュスニーカーで、濡れること前提の足回りだったので、まぁいいやとそのまま下山。

雨は小降りになったり、本降りになったりを繰り返し。

雨上がりの駐車場

無事に下山した時には、すこし雲が切れて薄日がさしていた。

仮眠2時間半で一日行動、その後に300km弱のドライブで戻る、それが核心w

ただ、確かに運転中は睡魔がくるのだけれど、そこらじゅうでゲリラ豪雨と雷に遭遇。いい感じで眠気が吹き飛ばされて、ある意味ラッキー。そんな、思い出に残る山行でした。

おしまい

2021年8月4日水曜日

Ride 21ズルして奥志賀林道(計画倒れ)

*8月2日の記録です*

連日コンスタントに35度を超えるグンマー國の猛暑。もはやここは温帯ではなく、熱帯地域なのではないかと思うくらいの暑さ。

最高到達地点(奥志賀林道ゲートクローズw)

サイクリングはまだ風を浴びるので、多少はましとは言え、真昼間に走るのは危険すぎる環境。んじゃ、山走るか?と言っても、グンマー國の山間部は「高原地帯」が乏しいのです。ダラダラと関東平野が続いて行って、あるところから一気に登る。そして、ピークを過ぎたら一気に下がる。

軽井沢とかは? それは長野…
日光とか、中禅寺湖とかは? それは栃木…

ある程度の標高があって、激しいアップダウンが無くて楽しく走れるところって…嬬恋村くらいしかないんじゃないのかな、まぁあそこもほぼ長野だし。

んで、ふと思った。奥志賀林道とか走ったら涼しそうだなぁ。ゆるやかーに降って登る。脇は清流が流れていて、木立の中で涼しい風に吹かれて…だけど、志賀高原から入るにしても、栄村から入るにしても、かなりの標高差で急坂のヒルクライムがあるんだよなぁ…

で、ふと思いついた。

まてよ?野沢温泉はMTBコースがあって、ゴンドラに自転車持ち込んでトップまで上がれたな。何度かMTBライドに行ったけど、別にMTBじゃなくて、グラベルバイクで上がって、コースを降りずにそのまま奥志賀林道に入れば…ヒルクライム最小限で標高上げられるじゃん!

俺って天才!

で、北信山の内にある道の駅で隅っこに駐車させてもらい、グラベルバイクで走り出す。
千曲川沿の盆地は地形が穏やかで走りやすい

信濃の国は地形が穏やかで、空気もわりとカラッとしていて、平日のせいもあるけど人がいなくて…天国かよ
千曲川支流の土手上は自転車パラダイス

野沢温泉スキー場までは地味に登りがあるけれど、細い脇道を探しながらのんびりと登る。チケットを買うとき、「林道工事のため通行不能」みたいな表示が出ていたのに気が付いた。でもまぁ、とりあえず見に行くかね(ダメだろ俺)。

新型ゴンドラ

ゴンドラ乗車券片道 2,000円と、自転車持ち込み料金を払って乗車。新型のゴンドラはピカピカで、中も広くてとっても快適。

新型ゴンドラは窓が上から下まで広いので見晴らし良し

新ゴンドラは山麓駅を新たに作って、旧駅舎はチケット売場として活用されている。
中間駅・屈曲が無くなってズドンとまっすぐ登る

カウンターのお姉さんは丁寧に説明してくれた。工事してるから通れないと思います。

でも、まぁ、ここまで来たから行けるところまで行ってみます!と上がりました。と言うより、奥志賀林道通って志賀高原に抜ければ、「シャーってダウンヒル走って車に戻れる」。でも、ここで諦めて引き返すと、一旦降ってから、道の駅まで地味にヒルクライムが待っている。

ダウンヒルして汗が引いた状態で車に戻れるのか。
ヒルクライムして汗ダクダクの状態で車に戻るのかは大きな違いです。
ゴンドラ山頂駅からスキー場の脇を通って走り出す

結局…一番上の写真にある通り、林道ゲートがガン閉まりしていたので断念。まぁ、でも、気温は20度くらいで、雲が出て風が吹くと汗冷えするくらいの涼しさ。

せっかくなのでちょっと寄り道してウロウロ走る。
奥様と来た思い出のスタカ湖キャンプ場

で、MTBコースは入場許可を取っていないので、普通に林道を下る。
標高下がるにつれて猛暑の中に…

せっかくなので北竜湖を覗く。SUPやカヌーカヤックを楽しむ人たちが羨ましい。
湖を見ながら行動食ランチ

そして猛烈な日差しの中を帰路に着く。目の前に木島平スキー場が見えてきて、ふと思った。正面の山の右端を回り込んでこちらに来たのが、往路。同じコースを復路に取ると、一度降ってから登り返しになる。

だが、左手に峠があれば、もちろん登りはあるけれど、その後はシューって降って帰れるのではないか?
この山の裏側に帰る

今日はゴンドラでズルして上がっただけなので、運動らしい運動にもなってないから、ヒルクライムして帰りましょうかね。

狭くて落石が多くて急カーブだから気をつけてという看板たち

やがて山道は狭くなり、ストロングスタイルのヒルクライムが始まる…と思ったら、さほど斜度もきつく無くダラダラと登る坂道。

すぐ脇を川が流れていて快適

この峠を上がり切ったあたりは須賀川。手打ちそばの看板を見つけて入ってみた。
周辺には蕎麦屋が数軒あるようです

この辺りは自家製粉・手打ち蕎麦が名物のようです。「オオヤマボクチ」をつなぎに使っていると書いてあった。それが何かは知らないけれど、久しぶりに美味しいそばをいただきました。
ボリューム満点な天ぷら、りんごの天ぷらもありました

天ぷらはてんこ盛りで、食べ応えあり。揚げたてを塩でいただきます。
独特なつなぎのせいか、腰が強い

そばは太めで、透明感が強くて表面はツルツル。腰が強いのだけれど、粘るというより、歯をあてるとスパッと切れて喉に流れていくような、独特のおそばでした。

なんとなく不完全燃焼で終わるところだった1日が、最後のこのお蕎麦屋さんのおかげで素敵な思い出になりました。

てかちゃんと調べろよ、俺w

おしまい

2021年7月31日土曜日

Ride20 タカヤンと永井食堂へ

 タカヤンの TREK EMONDA 、グンマー國の山岳地帯に合ったワイドスプロケに換装したいということで早朝作業。

ワイドスプロケ、GSロングケージのディレーラー、チェーンを交換。んで、どうもシフトが決まらないということなので、ハンガーをチェックしたら曲がってやんの。んで、折れないように気をつけながら、欲張らないようにそっと修正。許せる範囲まで直りました。

TREK, Ridgeback, GT

んで、せっかくだからどっか走るかということで相談。空模様はあまり芳しくなく、山は雷雲に覆われている。そうだ、永井食堂行ってモツ煮定食を食べてこよう。ということでのんびりサイクリングロードを走り出すが…タカヤン結構飛ばすw
草刈りありがとうございます

国道に出て、渋川を通り過ぎて道の駅こもちでタカヤンがスリップダウン。
血が!血が〜!

あれだけ丁寧に修正したディレーラーハンガー、落車したせいでまた曲がるの図。しかも今回はディレーラーケージが斜め前を向いていることがわかるくらいの曲がり具合…

携帯ツールのヘックスを、ディレーラーフィキシングボルトの穴に突っ込んで、エイやと曲げて復帰。

今日も満車の永井食堂

モツ煮定食大

国道は交通量が多くて怖いので、少し沼田方面に走った後利根川の左岸に渡って引き返す。こっちのほうが車が少なく、木立もあって走りやすい。





利根川サイクリングロードに復帰し、ぐるっと回ろうか相談した。

暑いですね
暑いね
危険だね
危険ですね

帰るか
帰りましょう

往路をそのまま辿って帰る。

グンマー國のシングルトラック

結局、昼をちょっと回ったところで帰宅。
気温36度…

やっぱり今の時期は標高の高いところに逃げるか、早朝・夕刻の行動がよろしいですね。
早く帰ってきたおかげで、タカヤンもプロショップで、ディレーラーハンガーを買えたみたい、良かったね。



ログはこんな感じ、お疲れ様でした。

おしまい

2021年7月29日木曜日

BIKE & HIKE のススメ 皇海山

BIKE & HIKE で行動時間を短縮し、日帰が可能になった皇海山のお話。ただし、体力や登山技術は必要なので、実行するかどうかは良く検討してくださいね。

皇海山遠望

車を国民宿舎かじか荘の近くに停め、奥様から借りたマウンテンバイクで登山口まで走る。この林道はさほど標高差も無くて、自転車だと本当にあっという間にたどり着く。

登山口、駐輪するのは林の中

登山道を歩き出すと、すぐにいくつかフォトスポットがある。これはその一つの仁王門。仁王様に睨まれないように、頭を低くして通過する。

仁王門

開けた場所に飛び出すと、庚申山荘がある。ここは公営の山小屋で、管理人は不在なので売店や食事はないけれど、格安で宿泊ができる。

利用したことが無いので詳しくは研究してください

荷物は多くなるけれど、食事や飲み物を背負ってここまで入って泊まる。ここで一泊して、翌日は日の出とともに出発し、皇海山を往復するというのが本来の登り方だろうね。

B&Hのおかげで行動時間には余裕があるけれど、大休憩をするような余裕は無い。なぜなら、庚申山方面から周回コースを取るから。

鎖や梯子が連続する
奇岩が連続する稜線への登り

登山道は良く整備されているけれど、滑落の危険はあるので慎重な行動をしてほしい。

庚申山から稜線縦走が始まる

書き忘れたけれど、稜線には水場は無く、樹林も薄く、標高が低いので暑い。飲料水は十分に用意して欲しい。

まだまだ遠い皇海山

稜線には石楠花の群生があり、シーズンに当たれば目をたのしませてくれる

石楠花の花

縦走路の最後は、鋸山への登り返し。ザレて足場の悪い急斜面を降り、コルに降りたってから急登が待っている。ここは特に雨の後などは要注意です。

鋸山への登り返し
降り口は土の斜面で滑る

鋸山周辺には2箇所ほど梯子がある。技術的には困難では無いけれど、高いところが苦手な人は嫌だろうね。

露出感のある梯子

鋸岳を下ってコルに降り立つと、群馬側からの登山道と合流する。この登山道は、栗原川林道が廃道になったのに伴って廃道となった。

コルからもう一度登り返しとなる。これが皇海山の本当の山体にあたる。青銅の剣が見えると、山頂は近い。
青銅の剣

皇海山山頂は見通しが効かない。どちらかというと、山頂から見る景色よりも、周囲から見て楽しむ山ではないかとも感じる。

樹林の中にある山頂標識

この写真に写る人たちは、ほぼすべてが群馬側から入山している人たち。群馬からなら余裕を持って日帰りできる。だから、特にオリジナルルートにこだわりが無い人たちはそちらからのコースを選ぶ。

今は栃木からしか入山できないので、多分だけれど、もっともっと登山客が少ない山になっているのではないだろうか。

コルまで下って鋸山に登り返し、六林班峠を経由して帰る。穏やかな稜線をたどり、峠からは斜面をトラバースして庚申山荘へとつながる。

地形は穏やかで気持ちがいいのだけれど、薮がすごい。

笹藪越しにルートを確認しつつ進む
入山者が少ないので薮が濃い

六林班峠の標識は小さく、地形も明確なコルとかではなくて、斜面の途中。そして、分岐は左斜め後ろに戻るようについている。薮の刈り払いが行われていないと、迷いやすいので要注意。

六林班峠分岐

この写真左側の踏み跡を降ってきた。そして、右側に薄く見える踏み跡が、山荘への下山口。等高線に沿ってクネクネと、延々と、トラバースルートが続く。

いくつも沢を横断する

長丁場が続いているので、もし、水が乏しくなっていたらこのあたりで給水ができるかもしれない。ただ、日本鹿やカモシカ、猿などが多く見られるエリアなので、生水をそのまま飲用できるかどうかは判断が難しい。伏流水や湧水を探すか、可能ならば浄水器を通す、一度沸騰させるなどをしたほうがいいだろう。



幅が狭く、比較的荒れていて、だらだらと続く下山路にいいかげんうんざりしはじめたところで、ようやく山荘へ着く。あとは往路に使った道を降って、時間が余っていれば、庚申七滝でも覗いて帰ろう。

林道を自転車で下るときに、他の登山者がいたらきっと羨ましがられることだろう。

その手があったか!
いいなぁ〜!
お兄さん、交代しよう!

別に自慢するわけでは無いけれども、なんとなく、してやった感が湧いてくるのは内緒です。

おしまい











2021年7月28日水曜日

BIKE & HIKE で自由を手に入れる その2

登山と自転車を組み合わせることで、公共交通機関でつながっていない周回ルートが選択肢に上がると書いた。

BIKE & HIKE には、もう一つの使い方「行動時間の短縮」がある。例えば…

参考行動時間で12時間(休憩時間除く)とかあると、日帰りはムリだと「普通は」思う。しかし、この行程のうち林道歩きが往復で4時間とかだったら?徒歩で林道4時間はだいたい 16km。これが自転車だと、登りを時速8km/h、 下りを 32km/ h で走れば、1時間チョイで往復できるということ。そうすれば3時間短縮の行動9時間で、組み立てをうまくすれば日帰りが視野に入る。

「ハハーン、なるほど」と思った人に、「BIKE & HIKEで、日帰り困難な山を日帰りで」の例として、皇海山の話を簡単に(注1)。

皇海山に登るには、群馬県の栗原川林道を使って栗原川の源流域まで車で入り、ささっと山頂をピストンするルートが一般的だった。僕はこのルートを使ったことがないのだけれど、半日もあればピークを踏めたらしい。しかし、栗原川林道が相次ぐ台風被害によって寸断され、復旧も叶わず廃道になった。

そして、林道が使えなくなったため群馬県側からの入山が不可能になり、オリジナルルートの栃木県側からが唯一のルートとなった(注2)。これは日帰りではまず難しいとされている。

嫁さんのMTBを借りて入山(皇海山)

だが、日帰り困難な理由というのが、退屈な林道のハイクで時間がかかるから。かじか荘から、庚申七滝入り口までは、直線距離は短いのだけれど、等高線に沿って右往左往して進むダラダラ林道。ここで自転車を使わない理由はないだろう。

もちろん、朝2時とかに出発すれば、日帰りは可能だろう。だが、かなり消耗する。

B&Hを使えば、そこまで消耗しなくても、日帰りが可能になる。しかも、体力次第だが、庚申山から鋸山の縦走を入れることもできるかも…しれない、というか僕はやりました。時間的には余裕があったけど、六林班峠からの帰路が、想像以上に消耗した。だから、やるなら、きちんと計画をしてください。

皇海山や塩見岳などはB&Hに向いています、詳しくは個別の投稿で説明しようと思っています。

おしまい

注1 BIKE&HIKEで日帰りが可能になる山は他にも、苗場山(赤湯ルート)、塩見岳などがある。

注2 いや、その、足尾からとか、日光白根山から縦走でも、皇海山へは行けるよ。でもさ、行くの?俺は行かないw