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2023年12月10日日曜日

真冬のロングライド(ウェアリング)

ブルベとか、自転車のロングライドを始める人ってどんな人が多いのだろうか。
多分…ショップとか、ローカルのサイクリングコミュニティが入り口になるんだろうね。

ブルベを含むロングライドの場合、衣食住を含めた技術が必要になってくる。短時間でシューっと走るのならば、寒かろうが暑かろうが、お腹が空こうがのどが渇こうが、「忍」の一文字でなんとかなる。

でもまぁサドルの上で13.5時間(200キロブルベの場合ね)すごすようなブルベの場合は、生活技術が大切になってくる。特に冬の場合は、何を着るかが大事。

で、ボクは元々が登山趣味勢、冬を含めた山登りの生活技術をブルベに活用している。そんなちょっとしたノウハウを紹介してみよう。

上半身は、メッシュのピッタリしたファーストレイヤー。かいた汗を速やかに肌から離して、汗冷えを防いでくれる。その上はウール混のジップシャツ。胸元までのハーフジップでいいので、首元が開けるやつがいい。そうでないと、坂道で体温が上がりすぎたら困ることになる。
メッシュアンダーとジップシャツ
ボクの考えだけど、サイクルジャージを買う必要はないんじゃないかなぁ。防風・通気・荷物の積載性(バックポケット)の面で、サイクルジャージは優位性がある。だけど、真冬はこの上にシェルを着る。そうするとバックポケットが意味無くなっちゃうからね。

下半身はレーサーパンツ(サイクルショーツ・パッド付き)。この上に防風・防寒性に優れたロングジャージを履くならば、真冬でもショート丈をお勧めしたい。万が一気温が急上昇した時に、ロングジャージを脱いで温度調整ができるからね。

ビブタイプのパンツは、トイレで困るのであんまりオススメしない。上に何枚も着込んでいる時、緊急事態になったら…上脱いでどっかに置いて、これ脱いで、肩紐外して、とか大変。
パッド周辺が蒸れるのでクリーム推奨
発汗でデリケートゾーンが蒸れるので(個人差あり)、ボクは300km以上のブルベではクリームを塗ってます。

サイクルショーツの上にロングジャージを履く。保温性(分厚さ)と、防風性(前面)のバランスがなかなか難しい。
SUGOIのウインドブロックジャージ
ボクのこれは伸縮性の高い、薄手のフリースっぽいロングジャージ。その前面に、風除けのシャカシャカシェルが縫い付けてある。シェルは腰回りから腿と膝まで覆う上半分と、膝下から足首までを覆う下半分に分かれていて、膝の動きを妨げないようにできている。

20年以上前に特価で出ているのを見つけて、2本手に入れた。反射素材が一部剥がれてきたけれど、まだまだ現役で活躍中。

ジャケットだけれども、これは自転車用推奨。前傾姿勢の時に背面下部が出ないように、着丈が考えられているし、バックポケットがあったり便利。

ボクのこれはウインドブロックソフトシェル。風除けのメンブレン(膜)が、前身頃の布地にラミネートされている。これが優れもので、風を通さないので薄いけれどとても暖かい。

一般的なウインドブレーカー(シャカシャカする生地)は、防風性は高いけれど、汗抜けが良くないので、個人的にはソフトシェルをお勧めしたい。

ソフトシェルは、表面生地・防風膜・裏地生地の3層構造になっている場合が多い。で、防風性の高い奴は、新品の時には割とゴワゴワする。それを使い続けて馴染んでいくと、風合いが良くなっていくので、お店で触って固い感じがしてもあんまりビビる必要はないと思う。

脇下のピットジップ!
ボクのこれ、一番気に入っているのが温度調整のしやすさ。両脇の下にガバって開けるピットジップ(ファスナー付きの開口部)があって、これの開き加減で通気をコントロールできる。

胸の前面にあるポケットの内側はメッシュになっていて、ここを少し開けると、空気の取り入れ口として機能する。もちろん首元のジッパーを少し下げてもいい。

前面から入る空気を、脇下から逃すことで、お腹を冷やさずに体温を下げることができるのです。
前面はちょい厚のフリース裏地
サイクルジャケットは前面は保温、背面は通気を考慮した構造になっている。風を受けるのは前側だからね。このジャケットも同じで、前面だけフリースの裏地が付いている。
背面にはバックポケット
背中側は切り返しがあって、ここは通気性と伸縮性に優れた生地が使われている。バックポケットは3つ、真ん中のポケットにはジッパー付きのキーポケットがある。

ソフトシェルのいいところを書いてきたけれど、欠点もあって雨には弱い。撥水性はある…あるのだけれど、小雨で1時間程度ならなんとかなるけれど、本降りなら浸水してくる。だからレインウェアを持つ必要がある。

ボクは本降りの予報がある時には走らないから、「万が一の備え」として、超軽量・コンパクトなセットアップを積んで走る。
信頼のモンベル
上半身はモンベルの登山用シェル。これは超薄手で、落車したら一発で穴が開きそう。でも山用の雨具なので、防水は完璧だし、胸元のポケットとピットジップで体温調整が簡単なので、とても快適に走り続けることができる。
3レイヤーのレインパンツ
パンツも超薄手・超軽量タイプ。耐久性は犠牲になるので、気軽に捨てられる?くらいに格安になっている時を狙って買うべし。
バラクラバ
首から上の保温も重要。ボクのお勧めは薄手のバラクラバ(目出し帽)。0度から一桁台の気温ならば、これだけでなんとかなるはず。もしマイナスの気温で長く走るならば、生地を厚くするのではなくて、ウインドブロックタイプの帽子+ネックウォーマーがお勧め。

出先で頭が冷えてどうしようもない時は、コンビニで布ガムテープを買って、ヘルメットのエアインテークを塞いでやるだけで暖かいから覚えておいてね。
ワークマンのフリースベスト
万が一のトラブルで停滞したり、仮眠をとったりする可能性を考えて保温着は携帯したほうがいい。体幹を守るためには、フリースやダウンのベストがいいと思う。

手袋も防風・保温ができるものを1ペア携行すること。
ボクは真冬はハンドルカバーを愛用している。下り坂のブレーキングや、向かい風の時に便利なのは、下ハン使えるタイプ。ただ、これ、生地が薄いせいか、寒さが通り抜けてくるような感じがした。ブレーキレバーが冷えて、指先が凍えてくる。

このタイプを使い始めて2シーズン目は、裏側にアルミ蒸着シートを貼ってみた。冬山の緊急装備品でよくあるタイプの、銀色のレスキューブランケットを切って接着剤で貼ったら劇的に改善されたので試してみてください。
下ハン使えるタイプ
最初に買ったハンドルカバーは、ブラケットポジションしか取れない奴。これは最初から裏側にアルミ蒸着シートが貼ってあって、超暖かかった。0度前後でも素手で寒さを感じない。反面、10度超えると手汗かくので、この辺りはもう個人の判断かな。
みてくれ悪いけど暖かい!

だいぶ長くなっちゃったし、これ読む人ほとんどいないと思うけれど…
誰かの何かの役にたったら嬉しいな。おしまい