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2021年10月2日土曜日

Hike3 ユーヤと日光白根山 東面偵察

しばらく前から、BCスノーボードで日光白根山の東面を滑りたいと思っている。そんな話をしていたら、ユーヤもそこ行きたいと思ってた、ということで偵察に。

日光白根山は好きな山で、若い頃は結構頻繁に訪れていた。クーラーバッグにビールを詰め込んで、五色沼のほとりの岩の上で日光浴したり。

それが、丸沼高原スキー場のロープウェイ山頂駅ができて、そこからの登山道が拓かれ、混雑するようになって足が向かなくなった。

今日は菅沼登山口で待ち合わせ。

6:30スタート
瞑想の路と呼ばれる、樹林帯の中の登山道を辿る。尾根が近くなって、鞍部のコーナーを回ると弥陀が池に出る。
この瞬間が好き
樹林帯からパッと視界がひらけて、池の幻想的な水面と、その奥に日光白根の山体がそびえる。この、静寂からのドラマがあるから、僕はこのコースが好き。
紅葉には1〜2週間遅かった
このコースは健脚のハイカーが多く、みなさん荷物が多いのにタッタカタッタカ登っていく。僕らは今日はぐるっと七色平に向かう。

というのも、BCで東面を滑ると五色沼に出る。そこから弥陀が池を経由して、七色平まで、白根山を反時計回りに周回しながら丸沼高原まで戻るのだ。そのルートを今のうちに歩いておこうと考えた。

特にユーヤは日光白根山初めてなのだ。わりと複雑な山なので、地形を覚えておくのも大事なので。
七色平、避難小屋は老朽化で立ち入り禁止

そしてロープウェイ山頂駅からの登山道と合流し、樹林帯の中を再び高度を上げていく。白根山の西面は、爆裂火口と、そこから崩れ落ちる大きな岩溝が走っている。ここは頻繁に落石があるし、その横には雪崩の走路があるので、地形を確認しながら標高を上げていく。

森林限界を超えて、山頂直下のザレた急登を登る。ここから風が直接当たるようになり、シェルを羽織る。
良く晴れているが、強風
とりあえず山頂へ。そこの裏側の急斜面を15mくらい下降すると東面ルンゼの入り口になる。
100名山だけあって山頂は混雑していた

入れ替わり立ち替わりハイカーが来る山頂で、あまり身を乗り出して下をみると危険。なので、弥陀が池側に少し下降する。
人が2人いるのが山頂の岩塊

上の写真の、右上から左下に走る、斜めの急斜面がドロップインポイントになる。ここはコンディションによってはかなり…厳しそうなので、もうちょっと斜度のゆるいところを探す。だが、取り付きの傾斜が緩いところは、30m くらいドロップしたところで急激に落ち込んでいる。やはり、この写真の場所しかなさそうだ。

急傾斜をなんとかこなせれば、そのあとは直線的にルンゼは延びていく。で、300m くらい先で極端にルンゼの幅が狭まっている。これだけ狭ければ、まぁ、雪でギャップが埋まるから滑ることはできるだろうけど…ちょっと落石が心配かな
東面ルンゼ 先に行くと超狭い

東面ダイレクトの入り口も確認できた。ルンゼの岩が溜まっている先で、斜度が緩んで、スキーヤーズレフトの尾根への出口ができている。

ドロップインポイントがはっきりしたので、もう少し先に行って、弥陀が池方面の景色を楽しむ。

弥陀が池、菅沼、丸沼
戻りながら今度は五色沼方面を見る。
五色沼の向こうに女峰山

山頂の祠

今日の五色沼はエメラルド
標高を下げ、葉の落ちたダケカンバの樹林を過ぎる。おり切ってなだらかな谷状地形。ここを北西方向に進むと、ロープウェイ山頂駅の脇の谷に繋がる。
軽やかに降るユーヤ
予定していた計画よりも、かなり早いペースで降りて来てしまった。
これ、咲いてたら綺麗でしょうねーと、ユーヤ

のんびりと降ると、五色沼避難小屋。
赤い屋根の小屋が見えて来た
冬用の入り口にハシゴ
広い土間
中は一部2階がある
ここには何度か泊めさせてもらったことがある。水場は五色沼まで降りなければ無いし、トイレも無いのだがとても快適だった。ここには、地元のU大学で森林系の研究に勤しむ学生さんが篭っていたりする。

東面ルンゼ出口を偵察

今日の目的である、下降コースの出口を確認する。五色沼から見るとこんもりした尾根状があって、その裏側に切り立った崖に挟まれたルンゼが続いている。その出口からは斜度が落ちた樹林帯を降りれば五色沼へと出る。

東面ダイレクトも見えた。
植生が変化する境が下降コース
手前に色が薄い樹林帯がある。その先で黒い岩肌があるけれど、ここが東面ダイレクト。斜度が一定で、幅は50m程度はあるのだろうか。大きな岩がゴロゴロしているので、積雪量が十分ないと厳しいかもしれない。

正面の岩溝が東面ダイレクト

偵察の目的はこれで完了。ふと横を見ると、懐かしい岩がある。20代最後ころの僕は、この岩の絶妙なくぼみにマットをしいて、風を感じて昼寝していた。ビールを飲んで…裸で。

最初は上半身だけ裸だったんだけれど、僕が登るのは平日で、当時は全然人がいなかった。で、次第に脱ぐ範囲が広がって、ついには全裸…危険地帯だけ、畳んだ手ぬぐいを乗せて寝る。
睾丸の紅顔の美青年はアシカになりました

で、ある時、ふと気がついた、やけに山頂稜線に登山者が多いことを。丸沼高原ロープウェイの夏期営業と、登山者の増加により、僕の「全身ムラなく日焼けするよプロジェクト」は終わりを告げた。
ぶちょ、頭大丈夫ですか?と、ユーヤ

名残惜しいけど五色沼を後にして、弥陀が池へと戻る。
あばよ五色沼
この登り返し、中途半端に雪が残っていると踏み抜きで地獄を見る。今日は夏道なので、さらっと帰ってこれた。
本日2回目の弥陀が池
予定よりも早く下山したので、とりあえず温泉。
源泉ジャバジャバ掛け流し
そして片品グルメで、釜飯を。
人生2回目の竹屋さん
ユーヤは五目釜飯、僕は鳥釜飯、二人とも大盛り。
photo by ユーヤ

ログはこんな感じでした。山頂ピストンだと物足りないけど、ぐるっと回ることで充実した山行になったかな。
今年の冬も安全にスノーボードが楽しめるように、そんな気持ちで帰って来ました。ゆーや、ありがとう。

2024年7月26日金曜日

冬の下見で日光白根山 湯本ルート

20代のころから(30年近く!)、ボクは日光白根山に登っている。

丸沼高原にまだロープウェイが無かったころ。メインルートは菅沼からの「瞑想の森」。今よりもずっと静かで、人も少ない山だった。

平日なんか人と出会うこともそんなになかった。だから五色沼のほとりで、ほぼ全裸で日光浴しても大丈夫だった。凍らせて持ち込んだ缶ビールを飲んで昼寝して、日焼けで痛い目にあったりとか…

そんな日光白根で数年前から気になっているのが、東面ルンゼ。

傾斜はさほどでもないし、距離も短い。狭いルンゼ上なので、落石にも注意が必要だろうし、アクセス(山頂からのドロップ)も悪い。けれど、挑戦欲が掻き立てられるし、見栄えがいいのでいつか滑ってみたいと思っている。

そんなルートを偵察しに、長めの湯本ルートから登った記録。
湯本キャンプ場から入山
湯本からのルートは、樹林帯の中の急傾斜。段差も大きくて歩きにくいので人気が無い。その代わり落ち着いた雰囲気でボクは好き。
外輪山に出る
外輪山に出ると見晴らしが開ける。ここから縦走が始まる。
日光白根ドーン
狙い通り、東面ルンゼを正面から見ることができた。
視界良好

駒草の写真を撮っている人を数人見かけた。
駒草がまだ咲いていた
登山者が少なく、砂礫状の登山道の踏み荒らしも少ないから、高山植物にはやさしい。
東面ルンゼと五色沼
歩くにつれて日光白根が近づいてくる
山頂直下から斜めに走るルンゼ

崩壊地
スキーヤーズライトは山頂稜線の東面にあたる。朝早い段階から日射を受けるので、側面からの雪崩や落石、デブリに要注意って感じ。

シュルンドに注意しながら、日陰になるスキーヤーズレフトを滑走することになるだろう。

男体山女峰山
外輪山を反時計回りに縦走していく。
東面ダイレクト
勝手に東面ダイレクトと名付けた斜面を見上げる。山頂から東面ルンゼにドロップし、200mくらい先をスキーヤーズレフトに乗り上げて尾根を超える。そこから樹林の無い溝状を滑ると五色沼に出る。

無木立なので…雪崩の走路ですね…ここは
夏の装いで弥陀が池
久しぶりの登山靴なので、パシャパシャしてみる。
防水チェック
日光白根本峰への登りに入る。
木立の向こうに弥陀が池が見える。

見下ろす弥陀が池
やがて五色沼も見えてきた。
五色沼
視界よく絶好の登山日和
尾瀬方面と燧ヶ岳
男体山と中禅寺湖
本峰山頂への枝尾根からルンゼを見下ろす。崩壊した岩クズの先、傾斜が落ちて左の尾根に切れ目ができている。ここを左に入れば東面ダイレクトへ、直進すれば東面ルンゼ。
東面ルンゼ
ルンゼへの降り口
ドロップポイントは、短い(5mくらい?)けれど、40度を超える急斜面。ここがうまく雪で埋まってくれているといいのだけれど…

山頂は丸沼高原ロープウェイからの登山者で大賑わい。
混雑
山頂に近づくにつれ、殺伐とした雰囲気。ちょっとした岩の片斜面で軽い言い争いが聞こえる。

どちらが先か、譲る譲らない、寄れ、寄ると危ない…

こんなところでそんなに困るのに…登っちゃうの?

山頂はパス!

ボクはもう何十回ときてるから、山頂は巻いて通過した。
人が途切れない
祠にお参り
UFO基地
UFO基地からちょっと寄り道すると、五色沼が綺麗に見えるポイントがある
目の前の尾根の手前が東面ルンゼ
傾斜が急すぎて、ルンゼのボトムは見えなかった。

南面登山道、スイッチバックを繰り返して樹林帯に入るとまもなく避難小屋。
思い出の避難小屋
ここでは何度か泊まらせてもらった。
内部は2階建て
トイレと水場が無いので、いろいろと工夫は必要だけれど快適な小屋。
5S
地域の大学がいろいろ調査で使用していることもあり、手入れが行き届いている。

小屋の裏から再び外輪に登り上げる。
外輪山アゲイン

駒草アゲイン
ここにも駒草が風に震えていた
さらば日光白根山
名残を惜しみつつ、湯本への下降を始める。
慰霊碑
この白根沢登山道は、雪崩の走路になっている。過去の遭難慰霊碑を兼ねた道標があった。
玉川大学のW.V.部は歴史のある名門だったはず。確かこの事故で活動が止まったんじゃなかったかな?
道標

そして近年、ここの上部から出た雪崩が、よりによって高校山岳部の冬山講習会を襲たと記憶している。講習会なのに犠牲者が出て、問題になったような…?
かかと…
シーズン最初に登山靴を履く日は、だいたいこんな感じになる。マメが治ると、皮膚が分厚くなって登山シーズンがスタートできる。
ログはこんな感じ
下山したら、当然タンパク質の補給
サービスステーキ

山菜ピラフ
通し営業に感謝
今シーズンもよろしく
マメが治ったら、今シーズンはちょっと長めのルートを歩いてみたいな。できればテント泊の縦走とかしたいな。