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2021年7月21日水曜日

BIKE & HIKE のススメ 石尊山から浅間山

*注意* 浅間山は、活火山です。火山情報と立ち入り規制を事前によく確認してください。尚、この記録は浅間山本峰は登山禁止(前掛山まで許可)の時のものです。

浅間山は、ずっと本峰が立ち入り禁止で、「前掛山」がみなし本峰とされている。前掛山の登頂を目指すなら、浅間山荘・天狗温泉口がもっとも人気がある(注1)。

ただ、ここからのピストンは距離が短くて物足りない。次に人気がある車坂峠から、Jバンド&蛇骨岳、もしくは草滑り経由前掛山はちょい飽きた。

そんな僕が選んだのはBIKE & HIKE、車坂峠に車で上がって、MTBをデポし、1,000m 林道の石尊山登山口に駐車する(注2)。ここから登山して、車坂峠から自転車で戻って来るのだ。

実はちょっと考えていることもあった。「黒斑山から、スノーボードかマウンテンバイクで石尊山登山口まで下降できないかな?」ってこと。その下見もかねてGO。(注3)

石尊山登山口

何本か標高線に沿って走る林道を、横切りながら登山道を登る。樹林の向こうに、赤い水が流れる沢が見えて来るとまもなく血の滝。

血の滝の脇にある洞窟

地の滝

血の沢

血の滝から下流を見る

浅間山周辺は温泉が豊富にあって、泉質もさまざまだ。本峰南西部にあたるこのあたりは、鉄分を含んだ赤い温泉が主流。浅間山荘天狗温泉も同じ系統にあたる。


血の沢を遡っていくと、結構な勢いで流れ出している源泉がある。流出てくる時は透明なのだけれど、空気に触れると赤濁りに変色する。

源泉

結構な勢いで流れ出す

この辺りは樹林帯の登りが続く。浅間山というとカラ松の林が印象的だけれど、あれは植林されたもの。この辺りは広葉樹が多く見られる。

気持ちのいい樹林の登り

浅間山の本峰を登るこのルートには水場が無い。山体は火山礫に覆われているので、保水力に乏しく降った水はどんどんと染み込んでしまう。そして、流れ出るのは飲用が可能かどうかわからない冷鉱泉。


一杯水跡

マップによっては「水場」の表示がある一杯水は、本来ならば貴重な飲用泉。今はほぼ枯れ、掃除もされずに消えゆこうとしている。

見捨てられた泉

浅間山や草津は、見かけが綺麗な湧水が鉱泉水だったりするので、特に夏場は十分な飲用水を持っていくこと。(草津エリアの湧水・沢水は、基本的に飲用不可と思った方がいい。僕は下痢しましたw)

岩綾が左手に見えてくる

やがて急登となり、外輪山に囲まれたカルデラ内に入る。そこは天狗温泉からの登山道との合流点で、浅間火山館がある。ここは、昔はほぼ見捨てられたように老朽化していたけれど、近年建て直されて管理人さんが常駐?するようになった。

綺麗になった浅間火山館

デッキからの眺め

火山館のすぐ先の分岐には、入山規制の内容があるので確認しよう。今日は(も)前掛山までしか入れない。

入山規制は前掛山まで

登るにつれガスが出て、視界もなくて写真もない。でもまぁ、前掛山にはさほどの思いれも無いのでいいかな。

僕は本峰を何度も登っているし、山頂すぐ脇からテレマークスキーで下降したこともあるしね。そんな、口に出したら嫌な奴的なことを思う。言わないけど、ちょっと自慢。

草滑り

今日の目的の草滑りを上ってトーミの頭に出る。ここは滑るにはいい傾斜だけど、ギャップや岩が埋もれるくらいまで雪が降るのは、近年では期待できないような感じ。そしてもし降ったら、逆に雪崩が出そうで、いずれにしても滑降できるかといえば、「できるかもしれないけど、そこまで頑張らなくてもいいかな」という結論になった。

草滑りトップ

草滑りを偵察する目的があったので、こちらから上がったけど、そうでなければ蛇骨岳方面まで進んで、Jバンドを上がる方が景色が良い。カルデラの内側を歩いているという特別感は、なかなか捨てがたいものがある。

Jバンド 蛇骨岳方面

今日は黒斑山のピークを踏んで、樹林帯の中の登山道を歩いて車坂峠に飛び出す。

車坂峠にデポした愛車

あとはほぼ下るだけ。駐車場の脇にある自販機で飲み物を補給し、ヘルメットを被って標高差1,000m 弱のダウンヒルが待っている。

くどいけれど、行くなら十分な飲料水。自転車のブレーキは念入りに点検。ヘルメット強く推奨。どうぞご安全に。


注1 天狗温泉は、冷鉱泉の沸かし湯だけれど、真っ赤、とにかく真っ赤。どんなお湯だろうが温泉として入浴する日本人。他の国の人が入ろうと思わないような湯に喜んで入る。そんな日本国内で、鉄含有量がもっとも高く、多分もっとも赤いってのが売りの温泉。ということは…多分世界で一番赤いお湯だろうねw とてもいいお湯なのでオススメです。

 注2 1,000m 林道は名前の通り1,000m の等高線に沿って走る舗装林道。ここはスポーツバイクでのんびり走るのがとても気持ちが良い。林業用にこれと並行して走る林道がいくつかある。少し標高を上げたところに、フラットなグラベルの林道もあるので、ぜひ研究してみてください。

注3 スノーボードは草滑りまではなんとか滑れるかも、ただし豪雪の時だけ。マウンテンバイクは、火山館が常設になり、登山者の数も増えているので無理と判断しました。まぁ、わかってたことだけどねw

2021年7月20日火曜日

BIKE & HIKE のススメ 女峰山

BIKE & HIKE のモデル的な周回コースとして取り上げた女峰山。

登山開始前に、日光霧降高原に自転車をデポしておく。そして車は日光東照宮まで回して駐車。市営駐車場が何かと便利だと思う。清潔な公衆トイレがあって、隣には交番がある。前夜自転車をデポして、登山まで車中泊をするならば、この防犯環境は捨てがたい。

東照宮の脇を登って登山口に向かう

標高がそこまで高いわけでもないので、夏場ならば早朝からの行動が良いだろう。神仏を身近に感じながら、手がよく入って整えられた杉・檜の香りを感じながら登り始める。

早朝の人の少ない時間

最初は樹林帯の中を歩く。沢が流れていたりして、涼しく快適。

小さな流れで顔を洗いつつ先へ

やがて急登が始まり、笹藪を縫って登山道は高度を上げていく。時々笹が「カサカサ」、「ガサッ」と音をたてる。小さな音は、トカゲや蛇、もしかして蛙。大きな音は、日本鹿。

見晴らしが良い

場所によっては、笹藪が濃く、かき分けて歩くような場所もある。天候や時間帯によっては、ズボンがびしょびしょになることも多々ある。

皇海山周辺に比べればマシだが…

ゴアテックスなどで、防水機能優先したトレッキングシューズが流行りだ。確かに、防水機能は進歩しているのだが、その代わり、一度濡れたらなかなか乾かない。なので、こうした場所への対策として、雨具をすぐに出せるようにしておき、パンツを履いて進む。場合によっては、ロングスパッツだけ、もしくは雨具+スパッツなどの組み合わせもありだろう。

僕の場合は、夏場は濡れてもいいと考える。シューズはメッシュで防水性皆無。ソックスは中厚のウール混。これなら、風が通って蒸れないし、たとえ濡れてもすぐに乾く。

ガレ場の登り




高度を上げるにつれて、樹林はまばらになる。そろそろ疲れが溜まってくるころだろうから慎重に。



稜線に出るとピークは近い。ガスがかかっていなければ、日光や足尾、尾瀬周辺の山々が迎えてくれる。




歴史のある、信仰の山であることは、そこかしこにある石仏や地名にも現れている。


男体山などに比べると、登山者が少なく、静かな山歩きが楽しめる。もっと登られていい山だとは思うのだけれど…




女峰山を越えて先に進む。次はどんな景色が待っているのだろうと、飽きないところが周回コースの良いところ。



樹林が濃くなり、鹿避けの柵やフェンスが見えてくると霧降高原は近い。ゲートを押しあけて中に入る。



ここは延々と続く木の階段が有名です。ランナーがひたすらここを駆け上がっていたり、息も絶え絶えな観光客が、手すりを磨きながら歩いていたり。さまざまな人間模様が(違う)見られる。

駐車場には愛車が待っている。
ここからのダウンヒルは結構ヤバい

スピードの出し過ぎ、対向車の車線またぎ、ブレーキの加熱に十分に注意して坂を降り、東照宮まで戻ろう。

皆様もどうぞご安全に。


2021年7月19日月曜日

HIKE1 苗場山秡川ルート

 タカヤンが苗場山登るって聞いて、いいなぁと呟いたら誘ってくれたw

なんかの花、そこら中が花

6時半に道の駅で待ち合わせし、秡川登山口に移動。7時チョイ過ぎにスタート。すでに暑い。
神楽メインゲレンデの北側を登る

神楽三俣田代エリアは、一緒にプチBCに入ったり馴染みのあるエリア。僕は苗場山は4回目?5回目?で、秡川から入るのは2回目。タカヤンは夏の神楽は初めてらしい。

5ロマ終点を過ぎてまもなく稜線に

朝のうちは晴れたり曇ったりで、登るにつれて雲が多くなってくる。ふと雲が晴れた時に田代の反射板が見えたりする。

あそこの下でカップラーメン食べたね
上部ガリガリでしたよね
あの下がユルんで気持ちよかったなー
早く雪が降りませんかね

そんなスノーボーダーあるある的な会話をしながら登る。

股スリ岩

神楽峰を過ぎたら登山道は一度下り坂になる。今日の雷清水は元気よく流れ出していて、冷たくて美味しい水で喉を潤す。

さ、下って登り返しだ!

苗場山登頂するには、秡川からのルートが一番一般的なんだろう。ただ、一番のネックは神楽峰から鞍部まで下っての登り返し。ピストンの場合は、登って下って登って、下って登って下って…で、ご存知の通り登山で辛いのは下り坂。

最後の最後で、削られた脚で下る辛さw

そんなことを考えながら来し方を振り返ると、こんな感じ。ここは苗場山の肩で、帰るときはここから下って、奥のピークに登り返す。そこが神楽峰で、駐車場までは3時間くらいのダダ下り。

神楽峰と同じくらいまで登って苗場山の肩

苗場山の山頂は平原になっていて、池塘が散在している。その池塘が稲苗を育てているように見えるので苗場山。

ついに来ましたね!

ワタスゲが風に揺れ、鏡のような池塘が左右に広がる山頂湿原を先に進む。

やばい、天国っぽい

風が通って涼しいけれど、登坂で火照った体はなかなか冷えない。

いっそ池塘ダイブして、水で冷やすとか?
タイーホされるね

うっかり足を滑らせてとか言えば?
ほー、なるほど? 
うっかりのくせに、ダイブ前に服脱いでたりして?
バックパック下ろしてたりね
カメラ濡れないようにそっと、木道に置いて
靴脱いで

で、うっかり、ドバーンってダイブ
タイーホされるね

馬鹿話をしながら進む

ワタスゲと木道

いやー本当に綺麗だ。
この山頂湿原にくるのは久しぶり。というか、昨年はコロナの影響で登山に一度も出かけなかった。

いや、マジでダイブっしょ

久しぶりに見る山の緑、お花畑、池塘、すべてが僕においでおいでしている。そして、「おかえり」と言われているようにも思う。

山頂標識

とりあえず山頂に立ち、今日のメインイベント、カップラーメンランチの場所へ移動。

足取りも軽くデッキへ向かう

やっぱりサッポロ黒ラベルっすよね

やっぱりビッグですよね

お腹も膨れて、ふと西を見ると嫌な雲が湧き始めたので帰路につく。それにしても、暑い、ホントーに暑い。

ち、池塘が涼しそう

テント指定地以外で泊まるのは、原則的に禁止。しかし、悪天候とかで、止むを得ず、不時露営(フォースト・ビバーク)するのは認められている。命かかってるから、当たり前だよね。

世界的に貴重な高層湿原、そこの池塘で行水するなんて、ぜったいにいけない。しかし…今日は猛暑で熱中症の危険がある。熱中症は、最悪の場合は命にかかわる。ならば…ち、池塘で行、水、を、ぐはっ!

バカ言ってないで早く帰りましょう

帰りの写真が無いのはですね、暑いし、久しぶりの登山で腿は削られてるし、要するにそういうことです。

和田小屋まで来ればあとは舗装路

ログはこんな感じ。
久しぶりの登山は楽しかった、タカヤンに感謝。


そして、サイクリングと登山は、違うスポーツでした。足首や膝周りの腱や、腿の最大筋力とか、登山で必要な能力の衰えが甚だしい。

暑い間は、できるだけ標高の高い山を登って遊びましょうか。

おしまい