リペアキャンドルでのソール補修になれたら、リペアスティックの補修にもチャレンジしてみるといい。
ハンダゴテが必要になるけど、溶かす相手は金属ではなくて、ポリエチレン。30W程度の、低容量のやつで十分。
先日、浅間山の火山礫で傷ついたSUSHIのソールを補修したので、それで説明してみる。
まずは、ソール傷の清掃をする。
ささくれてたり、砂粒が食い込んでいたりしたらそれを綺麗に取り除く。
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PTEXの細い切れ端 |
この傷はササクレが出てることが、滑っててわかるような傷。これをカッターで切り取ろうとすると、切れ味が鋭すぎて、余計なところまでカットすることがある。
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メタルスクレーパー2種類 |
ボクは、メタルスクレーパーの角を押し当てて、シュッてスクレーピングしちゃった。
あ、そうそう、エッジのすぐそばに傷がある場合、エッジも確認すること。エッジにバリが出てたり、丸まっちゃったり、ヤキが入っちゃってる場合がある。そんな時は、ダイヤモンドやすりでタッチアップしてスムージングするといい(注)。
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ワックスリムーバーを全面に |
ソールを綺麗にする。
リムーバーをたっぷり吹いて、汚れを浮き上がらせて、ショップタオルで拭き取る。
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リペアスティックをピンセットで挟んでおく |
買い置きしてあったリペアスティックが見つからず、20年位前に買ったスティックで作業。まぁいいか、自分のボードだし…
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ハンダゴテで溶かして埋めていく |
ハンダゴテでソール側をかるくナデナデして、溶け始めた感覚を探る。柔らかくなり始めたら、すかさずリペアスティックをコテ先に当てて溶かして、一体化させる。
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段ができないようにムラなく |
キャンドルと違って、火を付けないので、ススが出にくい。ただ、作業時間が長引くと、それでもススっぽいのが出てくる。コテ先を拭いて綺麗にできるように「濡らしたウェス」があるといい。
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波目ファイルでフラット出し |
キャンドルよりは手応えがある、PTEXと基本同じ素材だしね(密度は違います)。
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薄く溝が残った |
温かいうちにフラット出しすると、完全なフラットにはならない。人から預かったやつなら、これにもう一回薄付けでリペアする(その場合はキャンドルでもいいと思う)のだけど、自分のだからいいや w
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角度を変えてみる |
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ここは綺麗に埋まった |
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ホットワックス |
滑走に影響がなければ、ボクは仕上げにはそこまで拘らない。
ホットワックス入れて、一晩放置。
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完了 |
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春用ストラクチャー |
ホットワックスにもう一度熱をいれて、ペーパーでクリーニング。
そして、メタルとプラのブラシかけて、フィニッシングマットで仕上げました。
これでまた出動できるね。
注 エッジを石とかにぶつけると、「焼き入れ」がされちゃうことがある。工具(鋸とかね)で、刃先に「衝撃焼き入れ」加工とかしてる製品があるけど、それと一緒。火花が飛ぶくらいに、バチーンて衝撃が加わると、鉄は「刃物」みたいな鋼になっちゃう。で、こうなったエッジを普通のヤスリで研ぐと、ヤスリがやられちゃう。それを防ぐためには、鋼も研げる道具を使う必要がある。具体的には、「オイルストーン」か「ダイヤモンドファイル」。要するに砥石か、ダイヤヤスリでないと歯が立たないってことね。