*注意* 浅間山は、活火山です。火山情報と立ち入り規制を事前によく確認してください。尚、この記録は浅間山本峰は登山禁止(前掛山まで許可)の時のものです。
浅間山は、ずっと本峰が立ち入り禁止で、「前掛山」がみなし本峰とされている。前掛山の登頂を目指すなら、浅間山荘・天狗温泉口がもっとも人気がある(注1)。
ただ、ここからのピストンは距離が短くて物足りない。次に人気がある車坂峠から、Jバンド&蛇骨岳、もしくは草滑り経由前掛山はちょい飽きた。
そんな僕が選んだのはBIKE & HIKE、車坂峠に車で上がって、MTBをデポし、1,000m 林道の石尊山登山口に駐車する(注2)。ここから登山して、車坂峠から自転車で戻って来るのだ。
実はちょっと考えていることもあった。「黒斑山から、スノーボードかマウンテンバイクで石尊山登山口まで下降できないかな?」ってこと。その下見もかねてGO。(注3)
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石尊山登山口 |
何本か標高線に沿って走る林道を、横切りながら登山道を登る。樹林の向こうに、赤い水が流れる沢が見えて来るとまもなく血の滝。
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血の滝の脇にある洞窟 |
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地の滝 |
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血の沢 |
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血の滝から下流を見る |
浅間山周辺は温泉が豊富にあって、泉質もさまざまだ。本峰南西部にあたるこのあたりは、鉄分を含んだ赤い温泉が主流。浅間山荘天狗温泉も同じ系統にあたる。
血の沢を遡っていくと、結構な勢いで流れ出している源泉がある。流出てくる時は透明なのだけれど、空気に触れると赤濁りに変色する。
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源泉 |
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結構な勢いで流れ出す |
この辺りは樹林帯の登りが続く。浅間山というとカラ松の林が印象的だけれど、あれは植林されたもの。この辺りは広葉樹が多く見られる。
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気持ちのいい樹林の登り |
浅間山の本峰を登るこのルートには水場が無い。山体は火山礫に覆われているので、保水力に乏しく降った水はどんどんと染み込んでしまう。そして、流れ出るのは飲用が可能かどうかわからない冷鉱泉。
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一杯水跡 |
マップによっては「水場」の表示がある一杯水は、本来ならば貴重な飲用泉。今はほぼ枯れ、掃除もされずに消えゆこうとしている。
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見捨てられた泉 |
浅間山や草津は、見かけが綺麗な湧水が鉱泉水だったりするので、特に夏場は十分な飲用水を持っていくこと。(草津エリアの湧水・沢水は、基本的に飲用不可と思った方がいい。僕は下痢しましたw)
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岩綾が左手に見えてくる |
やがて急登となり、外輪山に囲まれたカルデラ内に入る。そこは天狗温泉からの登山道との合流点で、浅間火山館がある。ここは、昔はほぼ見捨てられたように老朽化していたけれど、近年建て直されて管理人さんが常駐?するようになった。
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綺麗になった浅間火山館 |
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デッキからの眺め |
火山館のすぐ先の分岐には、入山規制の内容があるので確認しよう。今日は(も)前掛山までしか入れない。
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入山規制は前掛山まで |
登るにつれガスが出て、視界もなくて写真もない。でもまぁ、前掛山にはさほどの思いれも無いのでいいかな。
僕は本峰を何度も登っているし、山頂すぐ脇からテレマークスキーで下降したこともあるしね。そんな、口に出したら嫌な奴的なことを思う。言わないけど、ちょっと自慢。
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草滑り |
今日の目的の草滑りを上ってトーミの頭に出る。ここは滑るにはいい傾斜だけど、ギャップや岩が埋もれるくらいまで雪が降るのは、近年では期待できないような感じ。そしてもし降ったら、逆に雪崩が出そうで、いずれにしても滑降できるかといえば、「できるかもしれないけど、そこまで頑張らなくてもいいかな」という結論になった。
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草滑りトップ |
草滑りを偵察する目的があったので、こちらから上がったけど、そうでなければ蛇骨岳方面まで進んで、Jバンドを上がる方が景色が良い。カルデラの内側を歩いているという特別感は、なかなか捨てがたいものがある。
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Jバンド 蛇骨岳方面 |
今日は黒斑山のピークを踏んで、樹林帯の中の登山道を歩いて車坂峠に飛び出す。
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車坂峠にデポした愛車 |
あとはほぼ下るだけ。駐車場の脇にある自販機で飲み物を補給し、ヘルメットを被って標高差1,000m 弱のダウンヒルが待っている。
くどいけれど、行くなら十分な飲料水。自転車のブレーキは念入りに点検。ヘルメット強く推奨。どうぞご安全に。
注1 天狗温泉は、冷鉱泉の沸かし湯だけれど、真っ赤、とにかく真っ赤。どんなお湯だろうが温泉として入浴する日本人。他の国の人が入ろうと思わないような湯に喜んで入る。そんな日本国内で、鉄含有量がもっとも高く、多分もっとも赤いってのが売りの温泉。ということは…多分世界で一番赤いお湯だろうねw とてもいいお湯なのでオススメです。
注2 1,000m 林道は名前の通り1,000m の等高線に沿って走る舗装林道。ここはスポーツバイクでのんびり走るのがとても気持ちが良い。林業用にこれと並行して走る林道がいくつかある。少し標高を上げたところに、フラットなグラベルの林道もあるので、ぜひ研究してみてください。
注3 スノーボードは草滑りまではなんとか滑れるかも、ただし豪雪の時だけ。マウンテンバイクは、火山館が常設になり、登山者の数も増えているので無理と判断しました。まぁ、わかってたことだけどねw