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2025年6月15日日曜日

真夏のロングライド・補給編

ブルベは…自転車の遊びとして…かなり特殊なのではないか?そう感じている。

「普通の人」のロードバイク遊びは、レジャーだ。気ままに走ってどっか行く。疲れたら、飽きたら帰る。帰れないところまでは行かない。

スポーツとして自転車に乗る人は、ロードレースとか、ヒルクライムとか、トライアスロンとか?順位がある、タイムがある、そーゆー世界観。

レジャーとスポーツの間には、高い壁がある。

「普通の人」が、あんまりトレーニングせず、機材に課金せず、ヒルクライムとかに出たとしたらどうだろうか。成績は伸びないだろうし、完走すら危ういのでは無いか。

ところが、ブルベは…ボクのような凡人が、乗り出し10万以下のツーリングバイクで、さほどの練習もせずにそこそこ完走できる。

チューブレスカーボンホイールセットとかMTBのウルトラローレンジドライブトレインとかに課金はしてるけどな…

理由を考えて、多分…山屋の経験が有利に働いてるんじゃないか?そう思うようになった。

真冬とか真夏と過酷な時に「ジリジリと前進し続ける」ことが山屋のボクは得意だ。進まないと遭難して死んじゃうからな

山屋の経験が有利になるような、自転車遊びって他にある?やっぱりブルベって特殊な遊びだよね。で、山屋のボクの考えが誰かのヒントになればいいな、そんなふうに思った。

真冬のブルベのウェアリングについては、以前書いたので、今回は真夏のブルベの補給について書いてみる。ニーズがあるのかは分からない…

塩分で暑さ対策…

暑い時は水分と塩分(ミネラル)補給が重要だ。んで、こんな飴を売っている。

これねぇ、言いたくは無いけど意味ないから… あっ言っちゃったw

一粒 0.1g

この飴一粒に、食塩は…0.1 グラムしか入ってないのよ。耳かきに乗るくらい。

10粒食べれば1グラム

でねぇ、関係ないけど関係者っぽい人に、聞いたのよ。

これしか食塩入ってないの?これで熱中症予防?詐欺じゃん?

商品名良く見てよ、「キャンディー」よこれ?
薬品じゃない、特定保健なんちゃらでも、健康食品でもありませんよ?

いや、だってさ…

 

あのねぇ、これ買うのは普通の人!
食塩なんて、普段の生活で足りてるの
足りてるところに塩分ぶち込んだらまずいでしょ?
浮腫むし、腎臓とか内臓にも負荷がかかる
だから…バリボリ食べても安全なように…
塩入ってません!

って言われたのよ(意訳)

じゃぁスポドリはどうか?

ポカリもアクエリも、成分表示の単位は100ml。「ひとくちで飲む量」なのかもね。

ひとくち0.12g

こちらは 0.1g

ポカリもアクエリも、クピッとひとくちで 0.1g ボトル一本飲んで 0.5g

これねぇ…発汗激しい時だと、水分補給はいいとして、塩分補給って足りないよね?
そう、関係者っぽい人に聞いたら、「これ飲むのは普通の人!」 (以下略)

ただまぁ、よく冷えた水分の経口摂取は、内側から体を冷やせる。真夏の補給には悪くはない。

ちなみに、ブルベ中の補給で、ボクが推すのはポカリ。

アクエリは糖類を減らして、アセスルファムK という人工甘味料を使うことで、カロリーを抑えてる。ただ、アセスルファムK って合わない人がいて、ボクもそうなんだ。だから、アクエリ立て続けに飲むと下痢しやすくなる。それに、ブルベみたいな長時間運動の場合、カロリーはむしろ高い方がいい。

ということで、「発汗が続くスポーツ中の塩分補給」には、飴はもちろんスポドリだけでは間に合わないことになる。

短時間、長くて半日程度の「常識的な」運動なら問題になりにくい。ボクみたいにラーメン好きな人は、普段から体内の塩分濃度が高めだったりするから耐えられる。多少バランス狂っても、運動後の食事で、塩分と水分は補給されてリカバリーもできる。

ボクがラーメンデブなのは、ブルベを耐えるためでもあるのだ。

ロードバイクって、ずっと風を受け続けているから気が付きにくいけど、そーとー発汗量が多く、喪失塩分量も多い。しかも一日中とか、オーバーナイトで行動し続けるのは、常識はずれの行動であって、補給も常識はずれにならざるを得ないのだ。

そうしたスポーツする人や、酷暑環境で働く人のためのタブレットがこれ。

一粒で1グラム
一粒の重さは1グラム…含有塩分量は1グラム…
塩そのものやんけ!! 笑

人によって補給サイクルは違うけど、ボクの場合、行動中は常にスポドリを飲む。スポドリの給水量は、オシッコの出方と色によって調整する。

排尿間隔が2〜3時間程度になるように給水する。
尿の色が薄かったり、排尿感覚が短ければ水の取りすぎか塩分不足
塩タブ摂取は1錠ずつ、水分も一緒に摂る

真夏のライドでは、スポドリだけでは塩分が不足する。そうした時、ボクは塩タブで塩分ブーストをかける。スポドリよりも塩分量が多い「経口補水液」も良いのだけれど、手に入りにくい。

人間の身体ってうまくできている。塩分不足か水分過多だと、身体が水分を排除しようとする。具体的には「頻尿」「下痢」で、なんとかして身体から水を追い出そうとするのだ。喉が渇いているはずなのに、水分を取れない、嘔吐する、そんな時は「水中毒」を疑ったほうがいい。

ちなみに、運動中の嘔吐で胃腸が原因の場合もある。ただ、急性胃腸炎とか潰瘍の場合、回復には最低でも数日かかる。ライドで嘔吐した翌日、普通に食事ができているなら、その原因は胃腸ではなくて水中毒かもしれない。

ただし、ボクは医療関係の専門家ではない。運動中に体調不良が続くようならば、医療機関に相談をするべきだと思う。

真夏のロングライドでボクが使っているのは、こんなモノ達。

コンビニならチューブ梅も買える

出先で塩分不足になって困った時、コンビニでも買えるのがチューブ梅。小指の爪くらいの分量を出して舐めてみる。美味しかったら塩分不足なので、追加で舐めてスポドリも飲む。塩っぱい!と思うなら、塩分は足りている。

「梅ぼし純」は、陸上自衛隊の皆様も装備しているという噂がある。保存が効くので、ボクはツールボックスにも入れている。塩ピュアタブは、一般の人向けじゃないのであまり見かけないが、薬局とかにはある。

これ以外にも、食事と一緒に塩分を摂るのもお勧めしたい。
コンビニ補給では、麺類を食べて、つゆを飲むと即効性があってビビる。

登山用品店には、専用の塩補給剤がある。足攣りの原因になる、マグネシウム不足を防げる、マグネシウム含有品などもあって、万が一に備えるには良い。ただ、行動中に補給ができない登山だからこそ、そうしたものが必要なのだ。

ボクらサイクリストは、自分の体と向き合い、コンディションを掴み、コンビニ補給を上手に使うのがいいと思う。