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2024年7月27日土曜日

エッジングパワーの6要素 カービング向けセッティング

以前はスキーにハマっていて、今はスノーボードにハマっている。

そんなボクが、2つのスポーツに共通すると思うのは、「キレとズレをいかにコントロールするか」が大事ということ。

このブログ、「エッジングパワー」というキーワードで検索すると、スキーもボードも結構な数の投稿がヒットする。それは、ボクがエッジングを大事に考えているから。

今回は、スノーボードでカービングをグリグリやりたい人のセッティングについて。
レーダーチャートの上から、時計回りに説明してみよう。

「カービング向け」とされているボードは、標準より細身。細いとエッジの切り返しが速く、エッジプレッシャーも上げやすい。

カービング中は強い遠心力を受けるので、それに耐えるためにフレックスは硬めになる。限界スピードが上がって、急斜面でのカービングをやるようになると、さらに硬いボードが欲しくなるかもしれない。その代わり低速では曲がらないかも知れないけどな…

ボードの幅が狭いので、センタリングは調整する余地がない。ドラグしない範囲で、微調整をするだけ。それでもドラグするなら、プレートを噛ますか前振りにする。

ハイバックは深い前傾になる。板を履くにもコツが必要になってくる。

ブーツのタンを軽く押し潰して、前傾させた状態でないと、ブーツのかかとがバインの奥まで入らないはずだ。アンクルをしっかり絞めないと、ブーツは勝手に押し出されてくる感じ。

ブーツのふくらはぎはハイバックに密着し、わずかな動作に反応してヒールエッジを立ててくれる。それでも反応が遅いと感じるなら、固いハイバックとベースプレートを装備したバインディングを選ぶべきだろう。

ブーツはもちろん固め。フロントサイド、バックサイド、両方のターンでエッジの効き具合が異なるとリズムが取りにくい。ハイバックのところで説明したように、ヒールエッジがパワフルなセットなので、バランスを取るために硬くて反応の速いブーツを選択する。

そもそもハイバックが強い前傾なので、常時膝を曲げた姿勢を強いられる。それは空気椅子状態なわけで、脚力だけで支えるのは辛すぎる。ブーツが固くてサポートしてくれれば、すこしだけモモが楽になるというわけ。痩せればいいんだけどね。

さて、最後の要素のアングルだけれども、これが問題だ。ボードの幅が狭いので、ドラグを避けるためにフロントを前振りにせざるを得ない。極端に細いボードを選ぶとこれが顕著になる。もっとも極端なのはスクォール(wikipedia)。そして、前振りにするとエッジングパワーは低下する。

前振りはエッジングパワー的にはマイナス要素だけれども、それ以外の要素でエッジングパワーを稼いでいる。トータルではエッジを効かせやすい、それがカービング向けのセッティング。

このセッティングは、デメリットも大きい。
  1. 空気椅子状態で、ターン中を含めて脱力する時間がないので疲れやすい
  2. 前振りスタンスは、ターン中に重心を前後させる必要がある(動作が複雑になる)
  3. 逆エッジを喰らいやすい(特に危険なバックサイド側)
  4. 上下動を使える範囲が限られるので、ギャップの吸収がやりにくい
  5. 姿勢が低くなるので、広い視界の確保が難しい
そんなわけで、広いリゾートを滑り倒すだとか、いろんな斜度、雪質、コブに柔軟に対応するとかは割と苦手だと思う。すごい上手い人は別かもしれないけどね…

まぁそれでも、スノーボードもスキーも、いろいろセッティングを変えてみるのは、自身の成長の糧にもなるからチャレンジするのがいいと思う。

グラトリ・初心者のセッティング」と見比べてみればわかると思うけれど、カービング向けセッティングとグラトリ向けセッティングはある意味正反対。道具を2セット用意するか、期間を決めてどちらかのセッティングで集中的に練習するか、ほどほどのセッティングで幅広く対応力を磨くか…それは自分で考えて決めてみてください。 Happy Riding!

2024年7月26日金曜日

冬の下見で日光白根山 湯本ルート

20代のころから(30年近く!)、ボクは日光白根山に登っている。

丸沼高原にまだロープウェイが無かったころ。メインルートは菅沼からの「瞑想の森」。今よりもずっと静かで、人も少ない山だった。

平日なんか人と出会うこともそんなになかった。だから五色沼のほとりで、ほぼ全裸で日光浴しても大丈夫だった。凍らせて持ち込んだ缶ビールを飲んで昼寝して、日焼けで痛い目にあったりとか…

そんな日光白根で数年前から気になっているのが、東面ルンゼ。

傾斜はさほどでもないし、距離も短い。狭いルンゼ上なので、落石にも注意が必要だろうし、アクセス(山頂からのドロップ)も悪い。けれど、挑戦欲が掻き立てられるし、見栄えがいいのでいつか滑ってみたいと思っている。

そんなルートを偵察しに、長めの湯本ルートから登った記録。
湯本キャンプ場から入山
湯本からのルートは、樹林帯の中の急傾斜。段差も大きくて歩きにくいので人気が無い。その代わり落ち着いた雰囲気でボクは好き。
外輪山に出る
外輪山に出ると見晴らしが開ける。ここから縦走が始まる。
日光白根ドーン
狙い通り、東面ルンゼを正面から見ることができた。
視界良好

駒草の写真を撮っている人を数人見かけた。
駒草がまだ咲いていた
登山者が少なく、砂礫状の登山道の踏み荒らしも少ないから、高山植物にはやさしい。
東面ルンゼと五色沼
歩くにつれて日光白根が近づいてくる
山頂直下から斜めに走るルンゼ

崩壊地
スキーヤーズライトは山頂稜線の東面にあたる。朝早い段階から日射を受けるので、側面からの雪崩や落石、デブリに要注意って感じ。

シュルンドに注意しながら、日陰になるスキーヤーズレフトを滑走することになるだろう。

男体山女峰山
外輪山を反時計回りに縦走していく。
東面ダイレクト
勝手に東面ダイレクトと名付けた斜面を見上げる。山頂から東面ルンゼにドロップし、200mくらい先をスキーヤーズレフトに乗り上げて尾根を超える。そこから樹林の無い溝状を滑ると五色沼に出る。

無木立なので…雪崩の走路ですね…ここは
夏の装いで弥陀が池
久しぶりの登山靴なので、パシャパシャしてみる。
防水チェック
日光白根本峰への登りに入る。
木立の向こうに弥陀が池が見える。

見下ろす弥陀が池
やがて五色沼も見えてきた。
五色沼
視界よく絶好の登山日和
尾瀬方面と燧ヶ岳
男体山と中禅寺湖
本峰山頂への枝尾根からルンゼを見下ろす。崩壊した岩クズの先、傾斜が落ちて左の尾根に切れ目ができている。ここを左に入れば東面ダイレクトへ、直進すれば東面ルンゼ。
東面ルンゼ
ルンゼへの降り口
ドロップポイントは、短い(5mくらい?)けれど、40度を超える急斜面。ここがうまく雪で埋まってくれているといいのだけれど…

山頂は丸沼高原ロープウェイからの登山者で大賑わい。
混雑
山頂に近づくにつれ、殺伐とした雰囲気。ちょっとした岩の片斜面で軽い言い争いが聞こえる。

どちらが先か、譲る譲らない、寄れ、寄ると危ない…

こんなところでそんなに困るのに…登っちゃうの?

山頂はパス!

ボクはもう何十回ときてるから、山頂は巻いて通過した。
人が途切れない
祠にお参り
UFO基地
UFO基地からちょっと寄り道すると、五色沼が綺麗に見えるポイントがある
目の前の尾根の手前が東面ルンゼ
傾斜が急すぎて、ルンゼのボトムは見えなかった。

南面登山道、スイッチバックを繰り返して樹林帯に入るとまもなく避難小屋。
思い出の避難小屋
ここでは何度か泊まらせてもらった。
内部は2階建て
トイレと水場が無いので、いろいろと工夫は必要だけれど快適な小屋。
5S
地域の大学がいろいろ調査で使用していることもあり、手入れが行き届いている。

小屋の裏から再び外輪に登り上げる。
外輪山アゲイン

駒草アゲイン
ここにも駒草が風に震えていた
さらば日光白根山
名残を惜しみつつ、湯本への下降を始める。
慰霊碑
この白根沢登山道は、雪崩の走路になっている。過去の遭難慰霊碑を兼ねた道標があった。
玉川大学のW.V.部は歴史のある名門だったはず。確かこの事故で活動が止まったんじゃなかったかな?
道標

そして近年、ここの上部から出た雪崩が、よりによって高校山岳部の冬山講習会を襲たと記憶している。講習会なのに犠牲者が出て、問題になったような…?
かかと…
シーズン最初に登山靴を履く日は、だいたいこんな感じになる。マメが治ると、皮膚が分厚くなって登山シーズンがスタートできる。
ログはこんな感じ
下山したら、当然タンパク質の補給
サービスステーキ

山菜ピラフ
通し営業に感謝
今シーズンもよろしく
マメが治ったら、今シーズンはちょっと長めのルートを歩いてみたいな。できればテント泊の縦走とかしたいな。

2024年7月23日火曜日

BRM200km 完走 SR認定クリア

今年のSR(イケてる自転車バカ)認定条件まで、残すのはBRM200kmの完走だけ。

早めにこれを完走して、パーマネント・ブルベと登山にシフトしたい。そんなことを考えて、遠征して200km ブルベの完走を果たしました。

都内スタートして、関東平野をぐるっとまわるというこのブルベ。夏に…猛暑の…関東平野を…朝スタート???死ぬよね?

という配慮があるのかどうか、コースプロファイルは「ど平坦」。貧脚なんだけど我慢強く、悪条件を小狡いテクニックでクリアするのが得意、そんな僕にはぴったりのコースプロファイル。

なんとかなるでしょう…
スタート地点
今回から、ダブルボトルの一つを真空断熱の保温保冷ボトルにした。信頼のThermos、これが非常に優れものでした。無かったらやばかった…
 
朝は小雨
ちょっと雨がぱらつくけど、すぐに天気が回復する予報なので泥除けは無し。

スタートして都心を抜けるまでは、いわゆる信号峠。我慢の走りを強いられる。多分、車の制限速度で走っていけば、信号のタイミングがピッタリ合うんだろうけど…40km巡航なんてできるかぼけ!

田んぼアートを見て回ろう、そんなテーマなので田園地帯を回る。
観覧台が設けてあるところも…
田んぼアート
正面奥が観覧台
確かに…地面から見たら何がなにやらわからんもんね…

それにしても暑い日で、DNFの方々も結構多かった。
僕は頭から冷水をぶっ被り、背中にはロックアイスのジプロックを忍ばせ、保冷ボトルからじゃかすか氷入りポカリスェットを飲み…無事完走しました。

ということで、無事SRの申請基準を満たすことができました。やれやれ