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2021年3月13日土曜日

チャネルとESTでBRTNは何を失ったか

バートンのチャネルボードに、他社製のバインディングを付けることはできます。ほとんどのブランドのセンターディスクには、チャネル用のビス穴があるか、専用のセンターディスクが付属しています。

ですから、BRTNのチャネルボード+FLUXとか、Union とかの組み合わせもできます(快適に滑れるとは言っていない)。

Unionのバイン、青い手袋の指先がチャネル用ビス穴
チャネルは2本留めなので穴が2つ、4x4に比べると太い

BRTNのESTバインディングは、チャネル専用で4x4ボードには付けられない。他のブランドの板と、時々は付け替えて乗りたいって人はESTバインは使えないことになる。こうした人たちを、むざむざ他のバインディングに取られることは避けたかったらしく、BRTNはバインディングをESTと、Re-Flexの2つのシリーズに分割した。そして、Re-Frexは、他社のバインディングと同じ様に、センターディスクを変えれば、チャネルにも、4x4にもつけることができる。

BRTN Re-Flexバインのセンターディスク 上が4x4、下がチャネル

これで、全部うまくいく!わけではなかったのだ。

まず、チャネルボード+ESTバインは天国だ。多分、間違いない。使ったことないけど。

では、チャネルボードに、他社製バインまたはRe-Flexを付けてみよう。
対応センターディスクをセットしてと…チャネルでスライドするから、セットバックもスタンスアングルも、スタンス幅も自由に決められるね!あれ???センタリングの微調整ができないじゃん?
Re-Flexの場合は…ディスクに3つの選択穴が開いていてそこでやる。上中下、松竹梅、的な。フロントフットのセンタリングは、すごく微妙で、3mm 動かすだけでフィーリングが大きく変化する。なのに3段階、6mmくらいの幅で大雑把にしか調整できないって、3Dより退化してるじゃん。

出典: amazon.co.jp

この写真は3D用のセンターディスクだが、5段階に調整穴が空いている。センターからトウもヒールも、2段階、微妙にずらせるのがわかるだろう。

じゃぁ、UNIONはどうかというと、上の写真で見るとわかる通り、チャネル対応ディスクの穴は2個しか無い。で、センタリング 不可!かというとそうではなく、ヒールカップの位置を前中後の3段階にずらしてセンタリング をすることになる。(注1)

ヒールカップをスライドさせて、3ノッチの調整ができるUnion

さぁ、では、他社製ボードの4x4に、Re-Flexバインディングを付けてみようか。この場合も、センタリング の幅は3段階…怒

で、ですね、僕の場合はもともとは、BRTNの3Dシステムボードと、他社製4x4ボード(ROME)を履いてました。だから、BRTNがチャネル&ESTに完全シフトして、3D用バインディングをやめたとき、Re-Flexを買いました。BRTN好きだったしね。でもですね、3段階センタリング で一番かかとよりにしても、もう3mmか6mm、ヒールに寄せたかったんです。多分練習すれば、この違和感は消えるんだろうなって努力したんですが、どうしてもダメで、Unionに乗り換えたら一発でセンター出て、笑いました。数シーズンをRe-Flexに付き合ったせいで、無駄にしたなと。

もともとBRTNは他社の4x4を尻目に、互換性のない3Dをずっと使ってきて、そして今はチャンネル+EST…なんというか、うちの組み合わせが最高なんだから、それ選べ。それ以外選ぶのは勝手だけど、まぁ、好きにしろ。くらいの天上天下唯我独尊。

中の人にしてみれば、チャネル+ESTという、スノーボード 史上最高のシステムができたんだぜ!これさえあれば、他のものなんていらないんだよ!なんで別の選ぶんだよ!って感じなのかも。

でもね、チャネル+ESTにBRTNが完全移行して、そっちに行かない人たちには、Re-Flexを置いてった。で、Re-Flexはセンタリングが大雑把に3段階に劣化した。まぁ、それはいいだろう。しかし、なんで他のブランドも、3段階劣化版に合わせにいくかな?

国内設計で、日本人ライダーの体格とか体力にあったバインディングを作ることにこだわります!って言ってた FL◯X …  確か…以前は…前2、後ろ2の5段階調節できるビス穴があるセンターディスクだった。この間見たら、3つ穴で、前・中・後の3段階に劣化してる。なんで?BRTNが3段階だから、それでいいやって思ったの???

センタリングが大雑把にしかできなくなったことで、最高のライドフィールを失ったライダーは僕を含めて沢山いるはず。そして、なんで今、うまく滑れないんだろう?って思っている人も結構いるんじゃないかな?だから、あえて言おう。

Union最高! (注2)

(注1)Unionの可動式ヒールカップを、「ブーツサイズに合わせて調整するためのもの」って説明しているショップあるみたいですが、嘘ですから。それがホントなら、サイズMのバインに、サイズ下限のUS7ブーツセットしたら、ヒールカップ一番前にださないとガバガバになるよね。そんな風にぜったにならないから!トウストラップが前後で位置調整できるのも、ヒールカップでのセンタリングに合わせて、前後移動させるためのものだから!

(注2)可動ヒールカップで6mm単位で大きくセンタリング して、ディスクのノッチ3mmで微調整できるのがいいよね。そして、ヒールカップで3段階のセンタリングできれば大丈夫!ってラッキーな人は、ディスクを横向きに使ってスタンス幅を調整できる。そんな自由度が高いのが、Unionのいいところ。さすがバインディング専門のメーカーって感じ。
機会があれば書くけど、日本人(アジア系)の足の小さいライダーが、欧米メーカーのボードを乗りこなすには、センタリング が鍵になる気がする。BRTNのライダーがどんどんUnionに移っているように見えるのは、このあたりが原因なような気がするなぁ。国●君とかね。